タイトル 「天使の羽」 1018「それにみさきがダメでも、 あなたがいるじゃない」 小春は、ひなたの肩を叩いた。「今度はあなたの見合い相手を探してあげるから」 ひなたの全身を稲妻が貫いた。「本気なの、お母さん……」 ひなたは弱弱しく呟いた。「だってしょうがないじゃない」 小春の微笑がひなたを一刀両断にした。しょうがないって……。政略結婚なんて、今までのいい話は何だったのよ。 私の感動を返してよ。