タイトル 「天使の羽」 876 | 可愛い君に愛を囁きたい


 小春はああ見えて、


 沙希のことを、


 遠くから見つめながら、


 目を細めていることがある。


 自分には見せたことのない優しい目。 


 ある意味、孫に対する


 おばあちゃんの視線に、


 近いのかもしれない。


 とにかく母のおかげで、


 沙希が「家なき子」にならずに


 すんだのは、確かだ。