タイトル 「天使の羽」 34 | 可愛い君に愛を囁きたい

「中塚さん、人は見た目じゃ分からないのよ。


 口調が厳しいからって、


 優しくないなんてことはないわ」



 そんなに顔や態度に出ていたのだろうか。



 当たり前だ。母とじゃ、かち合うタイプだ。

 その言葉が逆に、


 母が自分の本心をぶちまけてるようにさえ思えた。



「まあ、私もあんな父親は好きにはなれないけどね」

 小春はみさきの心を見透かすかのように注意した。