タイトル 「天使の羽」 372 | 可愛い君に愛を囁きたい


「前から気になってたこと言うね」


「何?」



「鈴ねえの羽のこと


 黙ってた……」



 鈴音の目を


 じっと見つめて


 沙希は呟いた。





「血まみれよ」


 沙希の目には


 鈴音の翼は


 羽が折れて


 見えるらしい。




「心に傷を


 抱え込んでるわ」