タイトル「森ガールと盛りあガール」 145 | 可愛い君に愛を囁きたい

そんな疑問がわくと、もう、世の中の女子が全て敵に見えてきた。

その日、桃花はルカより先に起きて、エレキーギターのセッティングをした。

「5、4、3、2、1」

思いっきり、ルカの寝てる耳元でギターを弾いた。

長めのチョーキング。

スピーカーがなきのギター音を響かせた。

ルカは飛び起きた。

「なな、なんだよ、いったい」

「お仕置きよ」

「お仕置きって……」

 眠そうな目をこすりながら、ルカはどうしてこんな目にあってるか、考えていた。

「昨日、ギャルが好きって言ったでしょ。だからラムちゃんの電撃よ」

「電撃って……」

「浮気心抱いたら、これからも電撃だからね」

「じゃあ、せめて格好だけでもコスプレしてくれよ」

 桃花はジャージ姿でギターをこっちに向けていた。

「ジャージって、ガッカリだからさ」

 そう言うや、ルカはギターのネックを引っ張った。

 そして、桃花を抱きしめた。

「バカ、そんな気分じゃないって」

 桃花はギターを振り、ルカを跳ね除けた。

「学校指定のえんじ色のジャージを馬鹿にするんじゃないわよ」