タイトル「森ガールと盛りあガール」 84 | 可愛い君に愛を囁きたい

ふと、大樹の手が触れた。

ドキッとした。

そのまま手を引っ張られた。

大樹の腕の中に引き込まれた。

抱かれる。

それならそれでいい。

いや、嬉しい。


と、玄関のチャイムがなる。

これは救いの手なんだろうか。

私の中の小さな迷い。

それともただ邪魔なだけの音だろうか。


「誰か来たよ」

 桃花は大樹の目をじっと見つめていった。

 大樹は面倒臭そうな表情を浮かべた。

「いいよ、無視すれば」

 そう、大樹はもうすっかり戦闘モードに入ってる。

 野獣スイッチを押してしまったのだ。

大樹が桃花の肩を抱き寄せ、キスをしようとしている。