タイトル 「天使の羽」 1024「聞かないで」 鈴音はにが笑いを浮かべつつ、 声のトーンを下げた。「そっか……」 きっと励ましてほしいんだろう。「そうよ、なかなかねえ…」 そう言いながら、 ひなたは出かける準備をしていた。「分かった、行く。 すぐに跳んでいくよ」「神宮外苑駅を降りると、 スケート場があるから」 鈴音はタクシーを拾って、 スケート場にむかった。