ドライブに行った帰りから物語ははじまる。




帰宅して自分へのご褒美とばかりに買った図鑑のような物、ひらくと大きな蟹座蟹の写真が載っていた



あれ?図鑑を楽しみにする趣味なんて自分の中にあっただろうか??

そう思いながら、テレビ通販の訳あり蟹座蟹に連想を紐つける蟹音符音符音符


蟹座蟹の食べ放題は、人気日帰りツアーに必須



そんな蟹座蟹のコトを考えながら、ページをめくる。
当然、小さな蟹座蟹も載っている。世界にはいろんな蟹が横に歩いているのだ。



最近流行りの3D図鑑のように立体的に見える蟹座蟹のページがあった。もしかしたら、これ目当てで買ったのかもしれないな??
飛び出る紫や赤い甲羅のの主張、綺麗な色に満足感し図鑑を閉じた。





すると閉じた図鑑の間から、一匹の蟹がスルスルとヨコ歩きをして出て来た。驚く事も無くとりあえず何か入れる物を探しに、一階へと降りた。
ていどの良いガラス瓶をひとまず水槽替わりに使おう。後は割り箸を手にして戻ると、蟹座蟹が五匹くらい部屋の中をカサカサとかっぽしていた。


とれた蟹のハサミから争った後と言うことが分かる。ハサミのとれた蟹を割り箸でつまみ、瓶の中へと入れた。


もう居ない。


部屋の中をひと通り見渡し、安心したときに指に一匹の蟹がしがみついていた。
強いハサミと脚で離れようとしない。
指を曲げると、それに比例して強くはさんでくる。



締め付けるに似た感覚に近い。指を曲げる度に違和感を感じる。

試しに水に浸けがはなれない。

43度のお湯につけて見たが、赤くなることもなく薄い紫色の甲羅のまま指にいる。
どうにも、はなれない蟹。



外はうっすら日が上がっていた。仕方なしに外出、そのまま街にでた。


指には蟹がしがみついている。


時折締め付けられる違和感…指を曲げたからだ。


歩いて駅に向かい電車に乗る。まわりにはどう写っているのだろうか、注意されることもなく気づいているのか?それとも異様な光景に見て見ぬフリなのか



横に歩かず、指をまわる蟹、落ちる事が無い。




気がつくとグリーンの奇跡と言う歌が流れていた
おそらくカラオケで友が歌った影響だろう。