つづき

 元サタニストの自叙伝 (16) 
   2010/3/7
 ブログ主さん公開

(15)は彼が次の指導者となるオリオン・イプシムスと出会ういきさつが書かれています。

 イプシムスとの会話①

 (中略)
イプシムスは、ごく幼い頃は孤児で、深くフリーメイソンに傾倒していた義父に育てられていた。幼少時代にはアメリカのサタン的首都である、カリフォルニアに向かって逃げ出したのだった。そこで彼はサタン教会を試してみたが、彼等はあまりにも「白い」と感じた。彼はバイカーのサタニスト達に加わり、少しの間地獄の天使達と共に海岸を廻った。猫や女性を切り裂き、地獄を召喚しながら。彼は私に自分の腕を示して見せたが、そこには悪魔や頭部、頭蓋骨の刺青が這い回っていた。彼はそれから静かなトーンで私に言った。ペンタゴンやNORAD(北米防空軍)にあたる、サタンの力のコントロールセンターが、ロサンゼルスの近くに存在することを。その究極的な首領は「エイドリアン」というコードネームの男で、オリオンを彼の傘下に入れたのだった。この男は非常に金持ちで近くにおり、南カリフォルニア/ハリウッドシーンにおいては、誰も彼の道の上をあえて踏もうという者はいなかった。共に謀るかのように、オリオンは私に教えてくれた。

ロマン・ポランスキーは敢えて映画「ローズマリーの赤ちゃん」にエイドリアンの存在をほんの少し仄めかしたのだが、彼の家族に起こったことを見よ!ポランスキーの妻、シャロン・テートと何人かの友人達はチャールズ・マンソンの下男に惨殺された。
陰鬱な横目で睨みながら彼は、自分はマンソンを個人的に知っており、少しの間「最後の審判のプロセス教会」というマンソンに訓練を施したグループに所属していたということを教えてくれた。エイドリアンは明らかにオリオンの中にサタン的予言者の完成型を見ており、彼のことを魔術的に自分の息子として迎えた。
(略)

 彼は私に、最高度の力ある魔術のためには、血を流すことが必須なのであると説明した。より小規模な魔術においては、ハムスターや猫で事足りるが、高等な術には人間の血を地面に蒔き散らす事が必要とされるというのである。「最後の一滴まで行うのが良いのだ。」
と彼は嬉しそうに笑った。
それは、なぜルシファーが人類を自由にするのに、イエスを殺さなければならなかったかという理由であると、オリオンは私にとりすまして言った。
昔は、全ての人間は全くつまらない場所である天国に行くことを強要されてきたのだが、今や彼等は天国にも地獄にも自由に行けるようになったのだ!彼は私にクリスチャンの信仰はサタニズムと共存している対抗物として、サタンにより生み出されたものであると言った。
「クリスチャン達は羊であり、私達は狼である。クリスチャンにとって、自分達ができる最高に聖い行動は、信仰のために殉教することである。彼等はまっすぐに天国へ行く。」
「サタニストにとって、自分達ができる最高に聖い行いはクリスチャンを殺すことだ。特に若く、処女であるクリスチャンを!」
オリオンは、悪魔について書かれてある、残飯のような情報のほとんどを無意味なものにしてしまう事実を言い放った。
もし悪魔が本当に魂を欲しているなら、なぜ彼は自分の下僕達にまっすぐ天国に行くことが保証されている処女や赤ん坊を殺させようとするのだろうか?もし悪魔が神から魂を盗もうとしているのなら、悔い改めていない罪人である、もっと歳をとった人々を殺す方が理にかなっていないだろうか? 

(17)
2010/3/7 公開

 イプシムスとの会話②

 オリオンの断言は、自分自身が築いてきたクロウリー風の世界観を歪めてしまうような、奇妙な感覚をもたらした。
オリオンは、クリスチャンとサタニストは、羊と狼のようにお互いのために創られたのだと言った。サタンの祭壇に捧げられるためだけの目的で生きている、多くのクリスチャンがいるということなのである!そうでなければ、どのようにしてこんな長い間それは続いてこられただろうか?

彼は私に尋ねた。
「狼が羊を殺すのは悪いことなのだろうか?そのように殺されるべきものをただ殺したからといって。」(略)
彼は、ほとんど毎年4半期毎に若い女性の体、大抵クリスチャンの子供であるが、明確なサタン目的のために殺害されて彼の近くの川に仰向けになって転がされるのだと私に告げた。

(略)
「直視しろ、小さき兄弟。」オリオンは言った。彼の目は動物的な欲望でギラギラし、、理性を超えたところで、私を恐れさせた。
「ルシファーはこの世の神だ。全ての力と権威は彼のもので、与え奪うのである。ナザレ人イエスでさえもそれを認めていた。お前は力と富がほしいのではないのか?ならばマスターと契約を結ぶべきである!」
(略)
「お前はこのウイッカのゴミの周りでうろつくのを止めるべきた。そして本当の光の主の意志を行うことを始めるべきだ。
お前は純粋な知恵の源の栓を抜く必要がある。その知恵とは人間の豚どもに踏みつけられていないものだ。お前はあまりにも多くの可能性を持っているが、これら貪欲な者達のためにそれを浪費してはならない。彼等は全て、方法はどうであれサタンを崇拝しているが、あまりにも幼いためにそれに気付かないでいるのだ。」

 私は自分が何を期待されているのかを尋ねた。彼は酔いが回ったように笑ったが、彼が話す全ての言葉は明快だった。燃えるような暗くて赤い炎が彼の暗いグラスの背後でチラチラした。それはただ遠くの車のライトの反射だったのだろうか?

「契約を交わすのだ、小さき兄弟。サタンに仕えること、彼に自分の体、心と魂を永遠に差し出すということを約束せよ。そうすればお前が欲するどんなものでもお前のものになるであろう!7年間サタンの奴隷になるのだ。彼は良くお前の面倒をみてくれるだろう。その最後にマスターはお前を殺し、汚れたエクスタシーが永遠に続くように地獄に連れて行くだろう。しかし、もしお前が本当に献身的な下僕であるなら、彼はお前を地上で生かしておき、更に7年間彼に仕えさせるようにするであろう。
誰がそのことを知り得よう?それは私(オリオン)に起こったことなのだ。」
私は凍りつく恐怖が自分を捕らえたのを感じた。どこか私はそうなるのを知っていた。それでも、私はこう聞かなければならなかった。
「イエスについてはどうなのだ。」
オリオンは笑った。または何者かが彼の内で笑った。
「お前はまだ分かっていないのだな。彼はこれを通り抜けなければならなかった。誰もがイプシムスへの道を行くのだ。イエスが言ったことを思い出せ、『私の意志ではなく、あなたの御心がなりますように。』お前は誰に対して彼が語っていたと思うのか。」
「彼の父?」私は敢えて答えた。
「そうだ。そして彼の父はサタンだ!彼等の本の第二コリント人へのてが4:4でも言っている。サタンはこの世の神であると。ナザレ人は彼自身ヨハネによる福音書12:31で、私達の主はこの世の王子でもある。と言っている。そうではないか?」
この人物が私に聖書を引用してきたことは、彼の超自然的な知恵よりも私の気を萎えさせた。
(略)
それは全て私達が何を信じるかを選ぶこと次第なのである。聖書なのか、法の書なのかという。ほとんど9年にわたるオカルト的解釈と高等聖書批判のせいで、聖書はあまりにも私の中で曲げられ、歪められ、クロウリーの本を証明するのにいかに聖書を使うのかということを見るのは比較的簡単なことだった。





 この章ではオリオンが「サタンがイエスの父である」ととんでもない嘘を教えています。聖書の記述を自分達の都合の良い解釈に変えて、騙しているのです。



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  (18)
 2010/4/11公開

 (中略)

  契約と「奇跡」

 私はオリオンを呼び、私のために次のダークムーンの時に儀式が準備された。
 (略)
 ドラマのようなセットの中、私は自分の公言を悪魔のために行った。私は目隠しをされ、シカゴ郊外のどこかにある大きな公園に連れて行かれた。そこはエジプトの像や祭壇で満ちた 場所である。オリオンは私に密かにサタニスト達によって所有されており、敢えて誰も自分達を煩わせようとする者はいないと保証した。
(略)
 オリオンがルシファーの力を呼ぶと、祭壇の上に炎が出現した。私の「契約書」はその炎の中に投げ入れられ、燃え盛る緋色の火の中でたちどころに燃え尽きてしまった。それから最後に私はサタニストの黒いローブに着替えさせられ、新しい名前を与えられた。最後の反抗の印として、私は十字架を踏み付けなければならなかった。その試験は(私はそれが騎士団の伝統から来ていると知っていた。)私を少し当惑させた。(略)

次の日私はミルウォーキーに戻ったが、どこか漠然と清くないと感じていた。私はそれをシャロンと議論し、彼女は私がミサを行うようにと勧めた。私達は祭壇と祭壇の石(聖フランシスの遺物、ダニエル神父が親切にも提供してくれた)を備えた、プライベートな小さな教会を自分達へのベットルームの一つに持っていた。私はもう一つの別の聖霊のミサを唱えた。自分がしていることに対するある種の確信を求めながら。しかしそれが起こることは全く予期していなかったものであった。
ワインを聖別する時になって、私が慣例の言葉を発するや否や、ワインはそれがいつもするとされている何かのものをしたのだが、そのようにはしなかった。
それは血に変わったのである!本物の血に!
私は控えめに言って、驚愕した。シャロンとミサに従事していた者は聖杯が血で満たされているのを見た。それをどうしたらいいかはっきりと解らなく、私はミサを終わらせてしまった。が、血で溢れた象徴物をただ飲んだ。それは儀式的な必要を完結するのには十分だった。私はその残りを、特別な小瓶(それは自分のロシア正教会で使用する、病人のためにワインの秘跡を授けるためにデザインされた道具である)に入れた。
私はその小瓶を自分の司教のところに持って行って、今度はそれを彼の妻のペグが働く病院の検査室で調べてもらうようにした。
検査の結果が戻ってくると、それは人間の血であると報告していたが、全く未知の型のものであった!早計にも、私達はそれをただキリストの血であるに違いないと見て取った。私はそれを本当の奇跡として受け取り、自分自身を新しい魔術的なシステムによって働くようにさせた。私達は黒ミサを自分達の教会で行い、サタンの教会へと何人かの集会者を「洗礼」させた。
(略)
悲しいかな、私は特に無垢さを破壊することに喜びを感じ始めており、私が募った6人目の人間に興奮した。その人は信心深いカトリックの女性で、とても純真な魂の持主で信頼できる人であった。道徳的にいえば私は地下鉄を降りていった。しかし、私は堕落した悪意で満たされており、それは私の感情のほとんどを曇らせていたのだった。
彼女がついに契約書にサインした時、私は冒涜的な勝利を感じた。私ははっきりとしない、チラチラ光る影があたかも彼女の体と顔を押し流していくかのように、彼女が汚されていくのをまさに自分の目の前で見た。彼女の目が私を見た時、ルシファーの暗い光が閃いた時、私は彼女の笑いに自分の笑いを加わらせた。位階の一部のためそれから私は彼女と姦淫を犯したが、それは特別素晴らしかった。私はサタンの敵である「偽の神」を彼女を通して傷つけるであろうことから、セックスよりもずっとその経験を喜んだ。
(略)
私は堕落させるために近くのマーケット大学から生徒達を探し始めた。(私は自分が彼等を堕落させているとは考えていなかった。私は彼等を啓発させていると思っていた。)
(略)
神よ私をお許しください。
私は彼等を養うために毒入りのパンを与えていました。




 ビルさんは、ミサで行ったワインが血に変わった後でその悪魔の血を飲み、正式なルシファーとの契約が完成されてしまいます。そして、良心を失い、ビルさんの魂が悪魔へとどんどん同化していきます。