(2024.5.10)

 

 

 つぎのとおり(5/2)に、初めて「障害児養育年金」が認定されました。

▽男、10歳障害児養育年金、神経障害性疼痛

 

⇒「障害児養育年金」について。

▽障害児養育年金(PMDAのHPより)

 副作用により一定程度の障害の状態にある18歳未満の人を養育する人に対して給付されるものです。

 障害の状態とは、症状が固定治療の効果が期待できない状態、又は症状が固定しないまま副作用による疾病について初めて治療を受けた日から1年6ヵ月を経過した後の状態をいいます。障害の状態が一定の重篤度(政令で定める1級又は2級)に達している場合に障害年金及び障害児養育年金の支給の対象となります。

 

 

⇒小児用ワクチン(5歳~11歳)の承認、症例経過の報告(副反応疑い報告)などについての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。
 

○基本的対処方針分科会(令和4年1月19日)

⇒議事録

▽分科会長

 重症化リスクが、もうかなり明らかになって、若い年代はほとんど感染しても軽症で治る

 若者、特に50歳未満の人は重症化する率が極めて低い

⇒資料

 5歳以上11歳以下の小児へのワクチン接種を実施する場合、国内では12歳未満の感染による死亡例はなく、重症化リスクも低いと言われており、接種の必要性に疑念を持たれる方も多いことから、先行しているアメリカでの知見も踏まえ、ワクチンの効果や副反応について、より分かりやすく丁寧な情報発信を行うこと。接種を受ける努力義務及び自治体の勧奨義務については、慎重に検討を行うこと

 

○医薬品第二部会 議事録(令和4年1月20日)ファイザー小児用ワクチン承認の可否等について

▽委員

 全員が多分聞きたいと思っていることで、誰も聞かないので聞きますが、今のオミクロンに対する効果というのは、多分データが全くないと思うのですけれども、これを現状打つメリットというのを国民の人に説明しないと、なかなか打ってもらえないのではないかというふうに思うのですが、その辺に関してはこの部会では議論する必要はないということなのでしょうか。

 これは承認だけして、使える人が使えるようになればいいというふうな議論でよろしいのかどうかを一応確認させてください。

▽機構

 免疫原性ですが、5~11歳での検討結果は得られておりません

 有効性につきまして、臨床試験データは、小児、成人とも得られておりません

▽部会長

 先生、お答えできることは以上のようです。よろしいでしょうか。

▽委員

 小児ですとほとんどの人が重症化しないというふうに言われているそういう状況で、打つメリットというのがどこにあるのだろうかという議論は、やはり常にどこでも起こっていることなので、それに対してこの部会で全く何も議論しないのはまずいのかなと思って聞いてみました。

 打てるという環境をつくるということに関しては、全く反対いたしません。

▽委員

 小児にも基礎疾患や重症化リスクを持っているお子さんたちはたくさんいらっしゃいます。その方を救う手だての一つがあるのかどうかという議論というのは必要だろうと思います。

 誰もが打つということではなく、そういう目的を持ったこのワクチンの承認であるべきだということは了解しております。

 

○予防接種・ワクチン分科会(令和4年1月26日)資料

 小児のワクチン接種が進むことにより、中高年世代を含む人口全体における感染者数や重症者数を減少させる効果が期待される。

 

○基本的対処方針分科会(令和4年2月3日)議事録

▽委員

 現行のワクチンは武漢株で作られており、2回接種でのデルタ株までの発症予防効果とその持続期間については接種者個人の防御と流行をコントロールする効果が期待できたと考えるが、オミクロン株についてはその抗原性が乖離しており、2回接種後の発症予防効果の低下、3回接種後の発症予防効果の持続期間の短縮(約10週間)が認められている。

 その状況で12歳以下の小児への接種について、流行株であるオミクロン株に対する有効性を考慮した検討が必要であると考える。

 

○予防接種・ワクチン分科会(令和4年2月10日)資料

▽小児(5歳~11歳)(2回接種)

 オミクロン株については、小児における発症、重症化予防効果に関するエビデンスが必ずしも十分ではない

 よって「努力義務」の規定を適用しないこととしてはどうか。

 しかし予防接種法の規定の趣旨などを踏まえ、小児について接種勧奨の規定を適用することとしてはどうか。

結果的に、5~11歳のすべての者に接種勧奨が適用されました。

 

〇第208回国会 参議院 予算委員会(令和4年3月1日

▽委員

 5歳から11歳にワクチン接種が承認されました。

 その年代の方の重症化率についてどのように把握されているのか。

 直近の大阪のデータでは0.005%ということで、ほとんどというか、全く重症化していない、お亡くなりになっている方もいらっしゃらない。

 それでは、この現行のワクチンのオミクロン株に対して発症予防効果は、この年代に対してどれくらいあるということなのか。

▽政府参考人

 オミクロン株が発生する前に実施された治験であるため、オミクロン株に対するデータは十分には得られておりません

▽委員

 それでは、感染予防効果と重症化予防効果についてはどのような知見があるのか、お伺いしたいと思います。

▽政府参考人

 オミクロン株に限って小児にということであると、データは今のところございません

▽委員

 ですので、小児に打つ意義として、よく高齢者の方と同居をしていて、お子さんがかかったらそこから感染をしていくということを防ぐための意義があるんだということが言われているんですけれども、この感染予防効果についてのデータはありません

 その中で、5歳から11歳に対して我が国で接種を認めていくと、勧奨していくということの意義について、大臣に聞きたいと思います。

▽国務大臣

 薬事・食品衛生審議会においては、オミクロン株への有効性は、成人でのデータしかないものの、発症予防や重症化予防など一定の有効性が期待できることから、必要な方が接種できるようにするために承認が必要であるという議論をしたところでございます。

 

〇第208回国会 参議院 予算委員会(令和4年3月1日)

▽政府参考人

 ワクチンの後遺症でございますが、明確な定義あるいは範囲がございません

 したがいまして、ワクチンの後遺症がどのくらいあるかということは、にわかにお答えできません。

 

○副反応検討部会(令和4年3月18日)議事録

 副反応疑い報告においては、これまでに遷延する症状について報告を受けた事例はあるものの、現状におきましては、これまでワクチン接種が原因と判断されたものはございません。

 この遷延する症状というものにつきましては、現時点において定義があるわけではありませんので、件数の集計などさらなる精査はなかなか難しいと考えております。

 

〇アドバイザリーボード(令和4年3月23日)資料

 オミクロンを主体とする第6波において、高齢者においてもCOVID-19自体の重症化率は第5波までと比較して大きく低下

 

○(令和4年3月25日)接種

▽8歳の男性

 病歴等:ハウスダストにアレルギー(継続中であるかは不明)

 3月25日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月01日(ワクチン接種7日後)蕁麻疹を発現した。

 4月04日(ワクチン接種10日後)胸、お腹、背中は、さらに酷くなった。

 眠れないかゆみを発現した。

 血圧低下した。

 皮膚科を紹介された。

 2回目を避けるように言われた。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。

 

○(令和4年3月25日)接種

▽6歳の女性

 病歴等:喘息性気管支炎、アレルギー性鼻炎(継続中であるかどうかは不明)

 3月25日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)患者は、けいれん発作を発現した。

 事象の転帰は回復(3/25)であった。

 報告医師は、事象を重篤(生命を脅かす)と分類し、事象ワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。

 報告者コメント:酸素投与にて回復。

 

○(令和4年4月1日)接種

▽10歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月01日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種2時間後)患者は末梢神経障害を発現した。

 握力低下、感覚鈍麻を発現した。

 患者は握力低下、痺れのために神経内科に紹介されたが、症状は治まらなかった。

 小児保健医療センターに紹介された。

 患者の再来院がなく、転帰は不明であった。

 

○(令和4年4月2日)接種

▽7歳の男性

 病歴等:報告なし

 4月02日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)接種後、患者は院内で、奥歯の違和感があった(本人談)。

 左耳下腺腫脹を発現した。

 しかし申告せず帰宅した。

 母が自宅でマスクをはずした際に耳下腺腫脹に気づき、再来院。

 薬を服用し、安定していたので帰宅した。

 4月03日(ワクチン接種1日後)右耳下腺腫脹も現れた。

 全身性痙攣を発現した。

 病院へ救急搬送された。

 熱性痙攣であった。

 意識ありで帰宅となった。

 おそらく、耳下腺炎による発熱による痙攣だろう。

 4月04日(ワクチン接種2日後)事象の転帰は、軽快であった。

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は、左耳下腺腫脹がワクチンに関連することを除き、評価不能とした。他要因の可能性はあった。

 

○(令和4年4月3日)接種

▽11歳の男性

 病歴等:4回の熱性けいれん(継続不明)

 4月03日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)夜に寝る直前、ウトウトしている時、全身がブルブル震えている感じがあった。

 2-3分ぐらいで、熱はなかった。

 15分後ぐらいにも同じ症状があった。

 4月04日(ワクチン接種1日後)5:00頃、母が様子を見に行くと、患者は全身が震えていた。

 2-3分間であった。

 夜寝る前にトイレに行った際、排尿の後に廊下で倒れた

 這って戻って来た。

 全身が震えて、そのまま寝てしまった。

 患者は震えていたことを覚えていなかった。

 救急車は呼ばず家で様子を見た。熱はなしであった。

 4月05日(ワクチン接種2日後)患者は診療所を受診した。

 4月11日(ワクチン接種8日後)事象の転帰は軽快であった。

 報告医師は事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他の要因の可能性はなかった。

 

○(令和4年4月4日)接種

▽9歳の女性

 病歴等:なし

 4月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月05日(ワクチン接種1日後)蕁麻疹を発現した。

 痒みを伴う紅斑、膨疹を認めた。

 深夜に嘔気で覚醒し、ふらつき、顔面蒼白となり倒れたが、すぐ立ち上がることが出来た。

 4月06日(ワクチン接種2日後)受診した。

 紅斑、膨疹は前日に比べ減ってはいるが、体幹・四肢に広範囲に認めた。

 蕁麻疹、痒みを伴う紅斑、膨疹は未回復であった

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は、特発性蕁麻疹の可能性もある、であった。

 

○(令和4年4月12日)接種

▽10歳の男性

 病歴等:アトピー性皮膚炎(継続中か不明)

 4月12日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)夕方から37.5度の発熱があった。

 支えなしでは歩けなくなり、ペットボトルの蓋が開けられなかった。夜から頭痛があった。

 4月13日(ワクチン接種1日後)歩行困難、発熱、頭痛が続いた。

 咽頭痛も出現した。夜は38.6度の発熱。

 4月15日(ワクチン接種3日後)解熱したが、歩行困難、頭痛、咽頭痛が持続した。

 当院を受診した。

 下肢の筋力低下があった。

 右下肢の把握痛あり。

 血液検査で明らかな異常はなかった。

 4月16日(ワクチン接種4日後)下肢のしびれあり。再診し、両側膝蓋腱の反射減弱を認めた。

 4月18日(ワクチン接種6日後)松葉杖使用で自力歩行可能となった。

 両側膝蓋腱、アキレス腱の反射減弱があった。

 4月20日(ワクチン接種8日後)症状が続き、検査目的に入院した。検査で明らかな異常はなかった。

 4月22日(ワクチン接種10日後)退院した。

 4月27日(ワクチン接種15日後)腱反射は改善した。

 ふらつきながらも、自力でゆっくり歩行可能となった。

 しかし夜、両下肢の痛みが出現し、受診した。

 5月10日(ワクチン接種28日後)両下腿の痛みが増強した。受診した。

 右足の痛みが強く、左足の感覚が鈍かった。

 事象の転帰は未回復とされた

 患者は、10歳1ヵ月の男性であった。

 報告医師は、事象を重篤と分類し、本事象とワクチンとの因果関連を関係ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和4年4月12日)接種

▽9歳の男性

 病歴等:複雑性熱性けいれん(2015/07~2020/01)

 4月12日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月13日(ワクチン接種1日後)朝から38度の発熱があった。

 病院の病児保育室にて経過観察中であった。

 複雑性熱性けいれんが発現した。(意識消失、手のけいれん、嘔吐)。

 救急治療室で対応した。

 意識混濁の時間が約2時間あり、その後覚醒した。

 入院にて加療した。

 4月18日(ワクチン接種6日後)事象の転帰は、軽快であった。

 4月27日(ワクチン接種15日後)脳波検査を行い、異常がないことを確認した。

 報告者医師は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因としては、複雑性熱性けいれんの既往があった。

 報告者医師の意見:患者は複雑性熱性けいれんの既往があったが、2020/01以降は、けいれんを認めていなかった。今回ワクチンの副反応による発熱で、けいれんが惹起されたと考えられた。

 追加情報(7/4):複雑性熱性けいれんの転帰は、治療により回復と報告された。報告者は、事象とワクチンとの因果関係は評価不能と分類した。

 

○(令和4年4月13日)接種

▽9歳の男性

 病歴等:なし

 4月13日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月14日(ワクチン接種1日後)接種部位疼痛、頭痛、発熱を発現した。

 4月19日(ワクチン接種6日後)患者は病院Aを受診し、大脳動脈起始部の狭小化を認めた。

 薬剤で対応したが、改善しなかった。

 4月25日(ワクチン接種12日後)患者は精査目的で病院Bに入院した。

 続発性の中枢神経系血管炎に、無菌性髄膜炎を合併していると考えられた。

 治療で一時的に解熱傾向となった際には調子は良いが、終了後は、再び高熱が持続し、頭痛、精神症状も持続していた。

 患者は10日間入院したが、改善は見られなかった

 5月04日(ワクチン接種21日後)未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。

 報告者意見:ワクチン接種後に偶然に発症したというよりも、続発性の可能性が考えられた。

 

○(令和4年4月14日)接種

▽6歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月14日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 接種後、関節痛を発現した。

 整形外科に行き、対症療法を続けていた。

 5月31日(ワクチン接種47日後)歩行不能になった。

 これ以上の再調査は不可能である。

 

○(令和4年4月16日)接種

▽11歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月16日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 9月01日(ワクチン接種138日後)患者は、全頭脱毛症を発現した。

 全頭にわたり脱毛が進行した。

 ステロイド内服開始するも、難治であった

 3月01日(ワクチン接種319日後)全頭脱毛症の転帰は、未回復であった

 報告医師は、本事象を重篤と分類し、本事象がワクチンに関連があると評価した。他要因の可能性は無かった。

 報告医師コメント:因果関係は強いと考える。難治性で長期間にわたりステロイドあるいはJAK阻害剤の内服が必要と考える。

<専門家の意見(令和5年3月12日時点)>

 ワクチン2回目接種の約4か月半後に重篤な脱毛をきたした報告である。11歳児が全頭におよぶ脱毛を発症する頻度は高くないが、現状で、接種後一定期間を経過して脱毛の副反応をきたすリスクがあるという既報告や、その特徴的な症状経過の知見は見当たらない。したがって、現状の情報ではワクチン接種と脱毛の因果関係を評価することは困難である。

 

○(令和4年4月22日)接種

▽5歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月22日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月23日(ワクチン接種1日後)正午、嘔吐、食欲低下を認めた。

 夜食を摂取したが、嘔吐した。

 4月24日(ワクチン接種2日後)嘔吐4回を認めた。休日診療所を受診した。

 4月25日(ワクチン接種3日後)朝、お茶漬けを摂取した。夜、アイス少量を摂取した。

 4月26日(ワクチン接種4日後)患者はケトン性低血糖を発現した。

 患者はぐったりしており、来院した。

 患者は立位、独歩不可であった。

 患者は待合室の椅子で横になった。

 病院のスタッフが、処置室のベッドまで腕を抱えて連れて行った。

 血糖値は少し低めと報告され、点滴を2時間施行した。

 その後患者は自力で排泄でき、帰宅した。

 報告者は、事象を非重篤と分類した。

 ワクチンとの因果関係は関連ありであった。

 食欲減退の転帰は未回復であった

 

○(令和4年4月23日)接種

▽11歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月23日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月25日(ワクチン接種2日後)痙攣発作、嘔吐、顔面蒼白、意識混濁が発現した。

 患者は他院に救急搬送された。

 血液検査は異常なしであった。

 患者は点滴を受けて帰宅した。

 しかし、まだ立ちくらみがあったため、他院脳神経外科を紹介され、今から受診予定である。

 事象は、ワクチンの使用後に発現したと報告された。

 

○(令和4年4月23日)接種

▽8歳の男性

 病歴等:熱性けいれん、先天性胆道閉鎖症、胆管炎(継続中か不明)

 4月23日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)接種部位の痛みがあった。

 4月25日(ワクチン接種2日後)夕食後より腹痛が出現した。発熱も認めた。

 4月26日(ワクチン接種3日後)深夜0時過ぎ、報告者の病院の救急治療室を受診した。

 患者の体温は39.1度で、臍(へそ)周囲から左下腹部の痛みがあった。

 患者は薬を処方され帰宅した。

 患者は朝9時に報告者の診療科を受診した。

 検査実施中に痙攣を認めた。

 薬により頓挫したが、患者の意識が回復しないため、他の病院に搬送された。

 患者は病院に入院した。

 5月09日(ワクチン接種16日後)事象の転帰は不明であった。

 患者は別の病院へ転院したが、すでに退院したとのコメントを入手した。

 熱性痙攣、胆管炎、意識消失、肝炎などの結果として、治療的な処置がとられた。

 報告者は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。事象を引き起こすと考えられる他の要因は、胆管炎疑いと熱性けいれんであった。

 

○(令和4年4月25日)接種

▽10歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 4月25日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月27日(ワクチン接種2日後)発熱し、解熱なしであった。

 白血球減少、好中球数減少を認めた。

 5月09日(ワクチン接種14日後)白血球減少、肝逸脱酵素上昇を認めた。

 5月12日(ワクチン接種17日後)当院に紹介入院となった。

 その後も発熱が持続し、5/15解熱した。

 5月19日(ワクチン接種24日後)白血球減少、好中球数減少、肝逸脱酵素の上昇は依然改善ないが、全身状態が安定しているため、患者は退院し、外来患者として定期フォローとなった。

 5月(不明日)患者は肝機能障害を発現した。

 発熱以外の事象の転帰は、未回復であった

 報告者は、事象を重篤と分類し、ワクチンとの因果関係を評価不能と判断した。他要因の可能性は不明であった。

 報告者コメント:現時点では、ワクチンによる副反応を疑うが、詳細は不明である。

 

○(令和4年4月25日)接種

▽10歳の男性

 病歴等:アトピー性皮膚炎(継続中かは不明)

 4月04日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月06日(1回目接種2日後)から頭痛、嘔気が出現した。

 4月14日(1回目接種10日後)当院を受診し、鎮痛薬と制吐薬が処方された。

 以降、症状により登校できず、何日も臥床で過ごした。

 4月25日 頭痛があったが、接種可能とのことで、男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(2回目接種の直後)嘔吐した。

 4月27日(2回目接種2日後)血液検査で異常は認めず、頭部CT撮影した。

 4月28日(2回目接種3日後)脳神経外科を受診し、松果体部石灰化以外に所見はなかった(石灰化は2017年頭部CT撮影時もあった)。

 4月30日(2回目接種5日後)MRI施行したが、異常は認めなかった。

 5月24日(2回目接種29日後)トリプタノール開始したが効果はなかった。

 頭痛、脱力感で、移動に介助が必要となった。

 6月07日(2回目接種43日後)精査のため他院紹介となった。

 事象の転帰は未回復であった

 報告医師は、事象を重篤に分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 

○(令和4年4月26日)接種

▽7歳の男性

 病歴等:0才時での熱性けいれん(継続中か否かは明らかでない)、言語発達遅滞(継続中)

 4月26日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月27日(ワクチン接種1日後)夜より、発熱を発症した。

(22:00頃)全身性間代性けいれんが10~15分間観察された。

 救急車で救急施設へ搬送された。

 施設受診時は意識清明のため、帰宅した。

 4月28日(ワクチン接種2日後)病院へ紹介受診となった。

 報告医師は事象を非重篤とし、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性があった:熱性けいれん、てんかん。

 報告医師コメント:患者は元々言語発達遅滞があり、てんかんの可能性は否定しきれず。

 

○(令和4年4月28日)接種(令和4年4月30日)死亡

▽11歳の女性

 病歴等:低酸素性虚血性脳症、脳性麻痺(継続中)など

 超重症児で2014より重症心身障害病棟に長期入院していた。

 自発呼吸なく、人工呼吸管理、経管栄養、意思疎通なし、肢体不自由であった。

 表情は変化ないが、痛み刺激にわずかに顔をゆがめる程度はあった。

 4月28日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月29日(ワクチン接種1日後)頻脈、冷や汗、倦怠感(だるい顔)が出現した。

 4月30日(ワクチン接種2日後)呼吸不全となり、徐々に脈減少、血圧低下、心肺停止した。

 死亡確認をした。

 休日対応であり、可能な検査項目も少なかった。心エコーもできる体制でなかった。

 状況より、急性心筋炎による心不全が考えられた。

 報告医師は、事象を重篤(死亡)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:因果関係は不明であった。今回、急性心筋炎様の急性心不全で死亡した。特に他に要因はなく、ワクチン接種後翌日より症状出現していたため副反応疑いとした。報告事象の「心筋炎」は「疑い」であり確定診断ではなく、もし心筋炎である場合は急性タイプであろう。

 死因に対する医師の考察:最後は急性心不全、呼吸不全で死亡したと思われる。急性心筋炎を疑わせるが、状況や検査からは決定的な要素に乏しく確定できない。よって「心筋炎の疑い」となる。亡くなる4日前、血液検査で特記すべき異常はなかった。

 因果関係に対する医師の考察:因果関係は不明であるが、ワクチン接種の24時間以内の症状発現を考慮すれば、関連性はあると思われる。心筋炎の危険因子また他の関連する病歴について、患者には心不全、駆出率低値歴、自己免疫疾患の基礎疾患、心血管疾患歴、および肥満は、いずれもなかった。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 採血の結果からは、心筋障害も否定できないが、心電図や心エコー、病理による直接的な証拠はない。炎症反応も心筋由来かも不明である。時系列的にワクチンとの関連は否定できないが、長期にわたる脳性麻痺で人工呼吸器管理の状態であり、もともとの心機能がどうであったかも不明である。ワクチン以外にも、心肺停止となる要因が多く、原因をワクチンと断定することはできない。

 

○(令和4年5月19日)接種

▽11歳の女性

 病歴等:なし

 5月19日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)前腕から指先にかけて、しびれが出現した。疼痛が出現した。

 末梢性ニューロパチー、感覚鈍麻が出現した。

 5月20日(ワクチン接種1日後)しびれは改善した。第5指のしびれのみ、持続した。

 5月25日(ワクチン接種6日後)当科を受診した。薬が処方された。

 5月30日(ワクチン接種11日後)昼頃、第5指から肘にかけてしびれが広がり、疼痛が出現した。夜間に当科を受診した。

 6月02日(ワクチン接種14日後)当科を受診した。検査実施。肘部管症候群を認めた。

 事象の転帰は未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和4年6月13日)接種

▽5歳の男性

 病歴等:アトピー(継続中かは不明)

 6月13日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種3分後)泣き(声をあげて泣く)、引っかき傷(顔を掻く様子)、咳、顔の紅潮、腹痛が見られるようになった。

 症状の急速な進行はなかった。アナフィラキシーとは判断しなかった。

(ワクチン接種6分後)心拍数減少、徐脈が発現した。(接種前に聴診をしていなかったため、徐脈がいつ発現したかは不明。)

 高度房室ブロックが発現した。

(ワクチン接種22分後)患者は通常通り話すことができ、良い状態、良い表情になっていた。

 しかし徐脈であった。

 6月16日(ワクチン接種3日後)徐脈のため、患者は総合医療センターを受診した。

 高度房室ブロック、やや心拡大ありと認められた。

 事象の転帰は、未回復であった

 房室ブロックは、ワクチン接種の直後に診断された。

 房室ブロックがワクチン接種により起きた可能性を否定できない。

 報告者は、事象を重篤(今後、ペースメーカーを必要とする可能性がある。)とし、事象とワクチンとの因果関係は評価不能と判断した。他の要因の可能性はなかった。

 2回目のワクチン接種は行わなかった。

 

○(令和4年6月25日)接種

▽8歳の女性

 病歴等:報告なし

 6月25日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 6月26日(ワクチン接種1日後)疼痛、腫脹が見られるも改善した。

 7月08日(ワクチン接種13日後)接種した左手のみに腫脹、浮腫が発生した。

 痺れを伴った痛みがあった。

 病院に行ったが、検査では異常なしであった。

 ギラン・バレー症候群、末梢神経のミエロパチーなど疑うも、不明であった。

 現在も改善していない

 7月09日(ワクチン接種14日後)再び、痺れを伴う疼痛、浮腫を発現し、未回復であった

 報告医師は、本事象を非重篤と分類し、ワクチンとの因果関係を可能性大と評価した。

 報告医師:この病態、治療に関する文献があれば送付してほしい。

 

○(令和4年8月10日)接種

▽5歳の男性

 病歴等:なし

 8月10日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 8月11日(ワクチン接種1日後)37.5度/38.6度の発熱を発症した。

 眼球上転、四肢屈曲を発現した。

 熱性けいれん(30秒程度)が発現した。

 8月12日(ワクチン接種2日後)事象の転帰は軽快であった。

 報告医師は事象を非重篤と分類し、事象とワクチンの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性に感冒があった。

 

○(令和4年9月10日)接種

▽10歳の女性

 病歴等:なし

 9月10日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 9月18日(ワクチン接種8日後)左顔面麻痺が発現した。

 患者は現在、他院にて治療中にて詳細は不明であった。

 今は少し改善してきている。

 報告医師は事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類した。

 事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価し、他要因の可能性はなかった。

 

○(令和4年9月19日)接種(令和4年9月24日)死亡

▽11歳の男性

 病歴等:熱性けいれん(2012年3月~2021年10月計13回)など。

 9月19日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 9月20日(ワクチン接種1日後)朝は異常なし。

 登校後に発熱あり、帰宅。

(11:57)自宅でけいれんあり、救急要請

(13時頃)前医到着、複数の薬を用いるも鎮痙できず。

(13:15)報告医の医療機関に搬送依頼あり。

 前医で薬を追加投与したところ、14:00止痙。

 搬送中に血圧低下あり。

(15:15)報告医の医療機関に到着し、小児集中治療室に入室。

 一時的に改善するも、経過中に再度、低血圧性ショック

 播種性血管内凝固症候群、急性腎障害、横紋筋融解症あり。

 対光反射緩慢。脳波は低電位。体温管理開始。

 9月21日(ワクチン接種2日後)代謝性アシドーシス改善せず。

 持続血液透析。脳波は低電位が持続。

 9月22日(ワクチン接種3日後)夕方より瞳孔散大、対光反射消失、脳ヘルニア

 9月24日(ワクチン接種5日後)18:15死亡確認

 死因等(報告者による見解・考察等)

 多臓器機能不全症候群、敗血症、脳症、脳ヘルニア、脳浮腫、ショック、サイトカインストーム

 剖検結果をふまえた死因:急性脳症に伴うショック、多臓器不全

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コミナティ接種の翌日から発熱し、痙攣重積状態となり、その後、急性脳症、DIC、多臓器不全などを発症し、接種5日目に重篤な脳浮腫脳ヘルニアにて死亡した小児。

 剖検にて患児には脳幹にまで及ぶ高度の脳浮腫と神経細胞の変性・壊死が認められた。これらは急性脳症に合致する病理組織所見である。さらに、気管支周囲のリンパ節や胸腺リンパ洞に組織球が充満し壊死している所見が認められており、組織球活性化による高サイトカイン血症をきたした可能性が推察された。

 患児の血清・髄液のHHV6のCt値は陽性であった。HHV6が急性脳症の原因となった可能性を否定できない。

 コミナティに含まれるSARS-CoV-2 mRNAは髄液中に移行しないが、これまでに海外から本ワクチン接種後の急性脳症の報告がされている。新型コロナウイルスワクチンが細胞性免疫を活性化し、hyperactive encephalopathyを発症させる可能性は残されているが、これまで集積された検査結果からは患児に生じた急性脳症が新型コロナウイルスワクチンの接種によると結論することは出来ない。

 

○アドバイザリーボード(令和4年10月5日)議事概要

▽参考人

 第8波、流行拡大までの間に、未成年や20代、30代、40代という伝播の中心になりそうな人たちの接種率が十分上がっていると、立ち上がり自体が遅れる効果がある。

 

○(令和4年10月7日)接種

▽6歳の女性

 病歴等:なし

 10月07日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 10月08日(ワクチン接種1日後)40度以上の異常高熱を認めた。

 10月09日(ワクチン接種2日後)体温は38.0度であった。

 10月10日(ワクチン接種3日後)回復した。

 10月11日(ワクチン接種4日後)口唇の腫脹、発赤を認めた。血液検査には異常なかった。

 10月12日(ワクチン接種5日後)症状は消失した。

 10月28日(ワクチン接種21日後)最終チェックを行ったが異常はなかった。

 報告医師は事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は提供されなかった。

 報告医師の意見:原因不明の口唇腫脹、発熱。

 

○アドバイザリーボード(令和4年10月12日)議事概要

▽参考人

 今後の流行対策の方向性、リスク管理として正しいものは、まず第8波のリスク認識をきちんとすること。マスク着用の緩和ではなく、これから来るぞという話のほうが大事。その上で、相当積極的にブースターを勧奨するシステマチックに、いつまでにブースターを接種しよう、なぜなら第8波が来るからという話をしておかないと、困ることになる。

 

○(令和4年10月13日)接種

▽6歳の男性

 病歴等:報告なし

 10月13日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 10月14日(ワクチン接種1日後)体温37.7度。

 10月15日(ワクチン接種2日後)注射部位の疼痛が発現した。

 10月16日(ワクチン接種3日後)41.6度の異常高熱が発現した。

 10月17日(ワクチン接種4日後)体温39.5度。

 10月18日(ワクチン接種5日後)体温39.6度。

 10月19日(ワクチン接種6日後)体温38.4度。

 10月20日(ワクチン接種7日後)36.3度。登校した。

 事象の転帰は回復であった。

 報告者は事象を非重篤、ワクチンとの因果関係を関連ありと判断した。

 

○(令和4年11月26日)接種

▽10歳の女性

 病歴等:報告なし

 11月26日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 11月27日(ワクチン接種1日後)顔面麻痺、眼運動障害、開口障害、表情減少が発現した。

 夕方から顔の動かしにくさがあった。

 夕食の時に食べにくさがあった。

 母親から見ても違和感があり、受診した。

 右眼の開眼が出来なかった。

「いー」の口を右側が出来なかった。

 右側おでこのしわ寄せが出来なかった。

 事象の転帰は不明であった。

 報告薬剤師は、事象を重篤と分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性は無かった。

 構音障害、四肢の麻痺はなく脳梗塞などは疑いにくい。

 エピソードからワクチン接種の副反応の可能性がある。

 

○(令和4年12月2日)接種

▽11歳の女性

 病歴等:なし

 12月02日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 12月03日(ワクチン接種1日後)患者は左乳腺痛、38.7度の発熱を発現した。

 12月05日(ワクチン接種3日後)クリニック受診した。

 左乳腺が径10cmぐらい発赤、腫脹、圧痛があった。

 左腋窩リンパ節の痛みもあり、乳腺外科へ紹介した。

 乳頭下に径27mmgぐらいの膿瘍があった。

 化膿性乳腺炎と診断された。

 12月15日(ワクチン接種13日後)事象の転帰は、回復であった。

 主治医は、左腋窩のリンパ節炎から、左乳腺へリンパ管を伝い炎症が波及し、そこから乳頭からの表在細菌感染を生じた、と考えた。

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

<専門家の意見(令和5年1月22日時点)>

 乳腺炎や膿瘍は通常は細菌感染によるものと考えるが、本症例がそうではなくワクチンの副反応として発症したという根拠を示す臨床症状や検査所見に関する情報が十分ではない。接種後の発熱や腋窩リンパ節の腫れや痛みは、ワクチンの副反応、偶発的にその時期に発症した乳腺炎の、いずれによっても起こり得ると考える。

 

○(令和4年12月13日)接種(令和4年12月13日)死亡

▽11歳の男性

 病歴等:アレルギー性鼻炎、花粉症、副鼻腔炎(継続中かどうかは不明)

 12月13日 患者は通常通り学校へ行った。

 15:45頃、男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)

 17:30頃から、最後の食事をとった。

 18:30、最後に目撃された。

 18:40頃、入浴していた。患者の祖父は、浴室からの物音を聞いた。

 19:20頃、祖父は患者が浴室から出て来ないことに気付き、浴槽内に仰臥位で沈んでいたのを患者の母親が発見し、引き上げた。

 19:23、救急隊員が緊急通報を受けた。

 19:31、呼吸はなかった。脈はなかった。心電図は心静止であった。光反射は陰性であった。右瞳孔は6mm、左瞳孔は5mmであった。

 19:57、病院に到着した。

 到着時、泡沫状の痰が湧き上がってくる状況であった。

 21:07、死亡確認となった。

 報告者は、事象を重篤(死亡)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他要因の可能性は不明であった。

 12/16、剖検が実施された。

 18:40 が推定発現時刻であった。

 追加情報:死因は溺水(推定)と判断する。なお、剖検結果からは、ワクチン接種との因果関係は不明である。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 病理組織学的検索の結果、溺水、急死に矛盾せず、アナフィラキシー、てんかん、心筋炎などは否定的で、内因性疾患による死因を推定できる所見は得られませんでした。一方で、ワクチン接種との関連を直接示唆する所見も認めず、接種との因果関係は不明です。

 

○(令和4年12月23日)接種

▽10歳の男性

 病歴等:報告なし

 12月23日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)体がソワソワすると訴えた。

(ワクチン接種50分後)頃から、気持ち悪い、手が震えると訴えた。

(ワクチン接種1時間後)が激しくなった。

(ワクチン接種1時間6分後)アナフィラキシーグレード2または3と考え、ボスミン0.2ml右大腿に筋注した。

(ワクチン接種1時間18分後)頃、咳は消失した。

(ワクチン接種2時間10分後)遅発性のアレルギーのフォローアップのために、救急車で病院へ搬送された。

 12月24日(ワクチン接種1日後)事象の転帰は軽快であり、患者は退院した。

 報告医師は、事象を重篤(死亡につながるおそれ)と分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告者コメント:呼吸器を含む多臓器障害があった。

 

○医薬品等行政評価・監視委員会(令和4年12月27日)議事録

▽委員

 このワクチンのベネフィット-リスク・バランスというのは御高齢の方と子供、あるいは若い方ではかなり違うだろうと思うのです。

 例えば心筋炎、心膜炎に関してと言ったときに、10代、20代の方にとってはベネフィットがリスクを上回ると本当に言っていいのかということを私は懸念します。

 それからもう一つ、小児ですね。

 子供に関しては新型コロナそのものでの死亡というのは極めて数が限られていますので、そのワクチンを接種したお子さんにとってのベネフィット-リスク・バランスということを考えたときには、本当にベネフィットが上回ると言えるのか、やはり丁寧な議論がもう少し必要だろうと思います。

(省略)

▽委員

 具体的に5歳から11歳を対象にした研究報告がありますかと聞いているのです。

▽予防接種担当参事官ワクチン情報分析専門官

 分科会のほうでは、幾つか海外の論文をお示ししております。

▽委員

 分かりました。それがどの程度かということですよね。

 例えば、仮に感染予防効果が半分になったとしても、それが公衆衛生対策上、このオミクロン株の流行を防ぐのかということです。

 それで、一人一人が、自分が感染をするリスクが半分に減るということと、一般的な流行がどの程度変化するかというのは全く別の議論が必要なので、そこをもう一回考える必要があるわけで、そういうことと比較して小児にリスクを負わせるということがどういうことなのか

 今の議論を聞いていると、世間の流行に関して子供に打たせることによってそれを抑えたいというお気持ちなのだろうと思いますけれども、そういうリスクを子供に負わせていいんですかというのが、やはり私は懸念として残ります。

 

 

 以上です。

 

 

<備考>

〇厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)

・薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注5~ 11歳用・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過)

 

 

⇒なお現時点、接種後の死亡例の報告(副反応疑い報告)において、専門家が「因果関係が評価できた」事例は13件のみの状況です。

○副反応検討部会(令和6年4月15日)接種後の死亡例の報告が2193件に増加

 そのうち、

情報不足等により因果関係が評価できない(γ)」は2180件

「ワクチンとの因果関係が認められない(β)」は11件

「ワクチンとの因果関係が否定できない(α)」は2件

⇒すなわち、専門家が「評価できた場合」に「因果関係が否定できない」とされる確率は「2/13」