(2023.12.19)
(2024.1.29)健康被害救済制度の認定事例を更新しました。
⇒これまで健康被害救済制度(1/26時点)において認定された事例の一部はつぎのとおりです。
○疾病・障害認定審査会(新型コロナワクチン分)審議結果(令和6年1月26日時点)
⇒つぎの順に掲載しています。
▽性別、接種時年齢、疾病名/障害名 の順。
▽男、13歳、ギラン・バレー症候群疑い
▽女、17歳、ギラン・バレー症候群疑い
▽女、19歳、ギラン・バレー症候群
▽女、19歳、ギランバレー症候群、フィッシャー症候群
▽男、19歳、ギラン・バレー症候群
▽女、20歳、ギラン・バレー症候群疑い
▽男、23歳、ギラン・バレー症候群
▽男、30歳、ギラン・バレー症候群
▽女、32歳、ギラン・バレー症候群疑い
▽女、32歳、ギラン・バレー症候群
▽女、33歳、ギランバレー症候群
▽男、34歳、ギラン・バレー症候群
▽女、34歳、ギラン・バレー症候群
▽男、36歳、嘔吐症、めまい症、ギラン・バレー症候群
▽男、39歳、ギラン・バレー症候群の再発
▽女、41歳、ギラン・バレー症候群
▽女、42歳、ギラン・バレー症候群
▽女、43歳、ギラン・バレー症候群
▽女、44歳、ギラン・バレー症候群
▽男、44歳、ギラン・バレー症候群
▽男、46歳、ギラン・バレー症候群
▽女、46歳、ギラン・バレー症候群
▽女、47歳、ギラン・バレー症候群
▽男、47歳、ギラン・バレー症候群
▽女、47歳、ギランバレー症候群による両下肢および体幹機能障害
▽男、48歳、じんま疹、ギラン・バレー症候群
▽女、48歳、ギラン・バレー症候群、頸部痛
▽女、49歳、ギラン・バレー症候群
▽男、50歳、ギラン・バレー症候群
▽女、51歳、ギラン・バレー症候群
▽男、51歳、ギランバレー症候群、ワクチン接種後の多発性筋炎症状の悪化、ポリニューロパチー
▽男、53歳、ギラン・バレー症候群、急性感覚性ニューロパチー
▽男、53歳、ギラン・バレー症候群
▽女、54歳、ギラン・バレー症候群
▽男、54歳、ギラン・バレー症候群
▽男、54歳、ギランバレー症候群、四肢麻痺
▽女、55歳、ギラン・バレー症候群
▽女、56歳、ギラン・バレー症候群
▽男、57歳、ギラン・バレー症候群
▽女、59歳、ギラン・バレー症候群
▽男、62歳、ギラン・バレー症候群
▽女、62歳、ギランバレー症候群
▽男、64歳、ギランバレー症候群、多発ニューロパチー
▽女、65歳、ギラン・バレー症候群疑い
▽女、65歳、ギラン・バレー症候群
▽男、67歳、ギラン・バレー症候群
▽男、67歳、ギラン・バレー症候群、便秘症、不眠症
▽男、68歳、ギラン・バレー症候群
▽女、68歳、ギラン・バレー症候群
▽男、69歳、ギランバレー症候群
▽女、69歳、ギラン・バレー症候群
▽女、69歳、ギラン・バレー症候群、四肢麻痺
▽男、70歳、ギラン・バレー症候群、帯状疱疹
▽男、70歳、ギラン・バレー症候群
▽女、70歳、ギラン・バレー症候群
▽男、71歳、ギラン・バレー症候群
▽女、71歳、ギラン・バレー症候群
▽男、72歳、ギラン・バレー症候群
▽男、73歳、ギラン・バレー症候群
▽男、75歳、ギラン・バレー症候群
▽男、76歳、ギラン・バレー症候群
▽女、77歳、ギラン・バレー症候群
▽男、77歳、ギラン・バレー症候群
▽女、78歳、ギラン・バレー症候群
▽男、78歳、うっ血性心不全の増悪、ギランバレー症候群
▽男、79歳、ギラン・バレー症候群
▽女、80歳、ギラン・バレー症候群
▽男、80歳、ギラン・バレー症候群
▽女、81歳、ギラン・バレー症候群
▽女、85歳、ギラン・バレー症候群
▽男、86歳、ギラン・バレー症候群
▽男、88歳、ギラン・バレー症候群、下痢、脱水
▽女、89歳、ギラン・バレー症候群
▽男、92歳、ギランバレー症候群
認定事例の一部は以上です。
⇒なお(令和4年6月10日)にファイザー、モデルナの添付文書に「ギラン・バレー症候群」は追記され、注意喚起されています。
▽「使用上の注意」である添付文書の改訂(令和4年6月10日)
<重要な基本的注意>に以下の内容(抜粋)が追記されました。
「接種後に、ギラン・バレー症候群が報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状が認められた場合には、直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。」
(ファイザー、モデルナ、ファイザー小児用(5歳~11歳)で同じ内容の追記)
⇒追記までの経緯について。
〇ワクチン分科会副反応検討部会(令和3年7月21日)議事録(抜粋要約)
▽事務局
「アストラゼネカの添付文書の改訂について、御説明いたします。」
「今般、海外におきまして本剤接種後の副反応疑い事例としまして、血小板減少、毛細血管漏出症候群、ギランバレー症候群の症例が報告されたことを踏まえまして、添付文書の改訂が行われているところでございます。」
▽委員
「モデルナではまだ国内では報告されていないようですけれども、ギランバレー症候群と血小板減少性紫斑病がファイザーワクチンで、国内でもある程度の数が増えているかと思うのですけれども、ファイザーのほうに関しても添付文書の改訂というのは並行して進められているという理解でよろしいのでしょうか。」
▽PMDA部長
「ファイザー、モデルナワクチンにつきまして、それ以外の事象も含めて、集積状況も確認をしまして検討中というところになります。」
〇「薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について」
(令和3年2月17日~令和3年11月14日)ファイザー社
ギランバレー症候群:合計報告数(133人)
(令和3年2月17日~令和4年5月15日)ファイザー社
ギランバレー症候群:合計報告数(183人)
○(令和4年6月10日)厚労省は、ファイザー、モデルナ、ファイザー小児用(5歳~11歳)の「使用上の注意」である添付文書を改訂(3剤で共通の改訂)し、「重要な基本的注意」に「ギラン・バレー症候群」について追記するよう通知しました。そして同日、通知に基づき上記のとおり「使用上の注意」は改訂されました。
⇒以下に参考として「ギラン・バレー症候群」との表記を含むファイザー社ワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)のうち、15例を再掲します。
▽16歳の男性
病歴等:
9月26日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。
9月27日(ワクチン接種1日後)38.5 度の発熱が発現した。その後解熱するも、全身倦怠感が持続した。
食事も摂れず、水分のみを少しずつ摂取している状態が続いていたようであった。
更に、足が痛く、四肢の筋力低下が徐々に進み、歩行も困難となった。
10月04日(ワクチン接種8日後)当院の外来を受診した。
来院時、脱水が著明で消耗し、どうにか立位が出来る程度であった。
握力はかなり低下し、ペットボトルのふたを開けるのも困難な程度の筋力低下であった。
脱水症、四肢の筋力低下の診断で、同日入院した。
10月07日(ワクチン接種11日後)プライバシー・センターへ転院となった。
12月15日(ワクチン接種445日後)患者はリハビリにて両杖歩行可能となってきているが、現在も報告病院にて経過観察中であった。
他院にて鑑別診断を行ってもらった際は解離性運動障害の疑い、ギランバレー症候群の可能性と診断されていた。
患者は、ワクチン接種後の副反応が遷延しているようである。
報告者は、事象を重篤と分類し、ワクチンと事象との因果関係を関連ありと評価した。他の要因の可能性はなかった。
報告者意見:現在は当院にてリハビリテーションを継続し、1年かけて両杖歩行にて安定した歩行が可能となってきている。症状の経過より、ギラン・バレー症候群であった可能性は高く、 ワクチン接種後の副反応と考える。
▽26歳の女性
病歴等:なし
5月15日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。
(ワクチン接種日および翌日)左大腿部疼痛、左つま先のしびれが発現した。
治療を受けたが、対応策がなかった。
5月16日(ワクチン接種1日後)悪寒、倦怠感、筋肉痛を発現した。
5月18日(ワクチン接種3日後)腹痛、下痢、嘔吐を発現した。
5月20日(ワクチン接種5日後)状態は悪化し、歩行障害を発現した。
左下肢のうっ血を発現した。
病院を受診した。
検査を受けたが、原因はわからなかった。
ギラン・バレ症候群疑い、末梢神経障害、知覚異常を発現した。
報告者は、事象を重篤(障害)と分類し、事象が障害/永続的な損害に至ると述べた。
5月24日(ワクチン接種9日後)患者は別の病院を受診した。
7月21日(ワクチン接種67日後)歩行240m、しびれ、痛みのため、遠くまで行けなかった。
事象の転帰は、回復したが後遺症ありであった。
後遺症は、しびれ、歩行障害であった。
事象の転帰は未回復であった。
事象は重篤(障害につながるおそれ)と分類され、事象とワクチンとは因果関係ありと評価された。事象を引き起こす可能性のある他の要因はなかった。
10月20日(ワクチン接種158日後)から、杖歩行。屋外では車椅子を使用した。
報告者意見:患者は2回目接種前、全く健康的な若い女性であった。症状は接種の翌日発現し、毎日悪化し続けた。ワクチンは強い副反応がある。
▽44歳の女性
病歴等:なし
7月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。
7月12日(ワクチン接種8日後)四肢のしびれ、脱力感が発現。
徐々に進行した。
7月15日(ワクチン接種11日後)病院を受診した。
ギランバレー症候群と診断された。
症状が進行し、球症状(口や喉の動きが悪くなり、飲み込みにくい、むせる、喋りにくいなど)が出現した。
入院した。
症状は7/21にピークとなり、その後、わずかに改善傾向ではある。
しかし、重度の四肢麻痺あり。
現在も、日常生活動作はベッド上で、寝たきり。
寝返りをうつのも困難。
9月07日(ワクチン接種65日後)四肢・体幹の筋力低下、感覚障害が残存している。
日常生活動作は、歩行器歩行レベル。
リハビリテーション病院へ転院する方針となっている。
事象の転帰は、軽快であった。
報告医師は、事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類した。
▽29歳の女性
病歴等:なし
5月11日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。
(ワクチン接種30分後)嘔気、脱力感が出現した。 その後、四肢の脱力感としびれ感が出現した。
5月26日(ワクチン接種15日後)数歩歩くと息切れがした。左手握力は3kgであった。
ギラン・バレー症候群が報告された。
未回復であった。
報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、本事象とワクチン間の因果関係は関連ありと評価した。可能性が有る他要因は無かった。
報告者コメント:ギラン・バレー症候群を疑う。症状は15日経過し徐々に緩和されているが、まだ就労出来る状態ではない。
歩行器、または支持があれば5mの歩行が可能であった。
▽63歳の女性
病歴等:不整脈(継続中であるか不明)
3月19日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。
3月20~21日(ワクチン接種1~2日後)39度台発熱を発現した。
その後、倦怠感も持続した。
3月30日(ワクチン接種11日後)頃、全身痛(特に腰部から下肢にかけての筋力低下)を発現し、痛みで動けなくなった。
その後、顔面麻痺も出現し、目や口の動きが悪くなった。
嚥下困難も出て、経口摂取が困難となってきた。
4月05日(ワクチン接種17日後)外来受診した。
症状より、ギランバレー症候群の疑いありと判断された。精査加療のできる他総合病院へ紹介された。
体重減少(3週間で5kg)を発現した。
報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。
▽8歳の女性
病歴等:
6月25日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。
6月26日(ワクチン接種1日後)疼痛、腫脹が見られるも改善した。
7月08日(ワクチン接種13日後)接種した左手のみに腫脹、浮腫が発生した。
痺れを伴った痛みがあった。
病院に行ったが、検査では異常なしであった。
ギラン・バレー症候群、末梢神経のミエロパチーなど疑うも、不明であった。
現在も改善していない。
7月09日(ワクチン接種14日後)再び、痺れを伴う疼痛、浮腫を発現し、未回復であった。
報告医師は、本事象を非重篤と分類し、ワクチンとの因果関係を可能性大と評価した。
報告医師:この病態、治療に関する文献があれば送付してほしい。
▽37歳の男性
病歴等:花粉症(継続中か詳細不明)
10月11日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。
患者は生来健康であった。
(ワクチン接種1ヵ月後)患者はギラン・バレー症候群を発現した。
けいれん、末梢神経障害、知覚異常、関節炎を発現した。
さらに、両上肢に力が入らない、発語障害、胸痛、眼痛、四肢関節痛、振戦、胃腸障害、不眠、頭痛、動悸、メマイ、耳鳴、ブレインフォグ等が出現した。
患者は、歩行器または支持があれば5メートルの歩行が可能であった。
(ワクチン接種1年4ヵ月後)事象の転帰は、未回復であった。
報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象がワクチンに関連ありと評価した。可能性のある他要因はなかった。
報告医師意見:症状は回復していくかもしれないが、報告者の経験上、時間がかかると考えた。その間、就業は不可である。
▽15歳の男性
病歴等:
6月25日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。
7月04日(ワクチン接種9日後)患者は両側足関節以遠の脱力、しびれを発現した。
足関節以遠の筋力低下も認めた。
患者はギラン・バレー症候群を発現した。
7月05日(ワクチン接種10日後)しびれの範囲がくるぶしにまで拡大した。
7月06日(ワクチン接種11日後)患者は病院に入院した。
検査でギラン・バレー症候群疑う所見を認めた。
7月19日(ワクチン接種24日後)未回復であった。
本報告の時点でリハビリ中であった。
事象の転帰は、治療を行ったが未回復であった。
報告医師は、事象を重篤と判断し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他の要因の可能性はなかった。
▽14歳の女性
病歴等:なし
11月05日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。
11月25日(ワクチン接種20日後)患者は全身倦怠感、下肢の感覚異常、下肢筋力の低下を発現した。尿漏れを自覚した。
患者は近医を受診し、報告病院に紹介された。
身体的診察では、両下肢の腱反射の低下と、両側下腿の感覚異常を示した。
患者の全身状態に異常はなかったため、外来で経過観察となった。
ギラン・バレー症候群、不全対麻痺、倦怠感、感覚障害、筋力低下、尿失禁、神経学的症状、反射減弱が発現した。
11月30日(ワクチン接種25日後)再診した。症状の変化はなかった。
未回復であった。
報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他の要因の可能性はなかった。
報告医師コメント:症状、身体所見より、ギランバレー症候群の疑いがかなり強いと思われる。ワクチン接種後に発現した点と、先行感染がないことより、事象とワクチンとの関連が疑われる。
▽13歳の男性
病歴等:ADHD(継続中かどうかは不明)
2月15日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。
2月16日(ワクチン接種1日後)急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群疑いを発現した。
2月21日(ワクチン接種6日後)事象の転帰は未回復であった。
報告医師は事象を非重篤に分類した。事象とワクチンとの因果関係は提供されなかった。
報告医師コメント:急性散在性脳脊髄炎、ギランバレー等を疑う。
▽18歳の男性
病歴等:てんかん(継続中か不明)通院中
4月13日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。
4月14日(ワクチン接種1日後)下肢脱力を発現した。
歩行不能を発現した。
事象の転帰は未回復であった。
神経内科は、下肢脱力がワクチンに関連がある可能性ありと判断した。他要因の可能性は「ワクチンに関連がある可能性あり、ただしギランバレー症候群も否定できない」であった。
報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)とし、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。
▽19歳の男性
病歴等:なし
11月06日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。
11月22日(ワクチン接種16日後)味覚障害を発現した。
11月24日(ワクチン接種18日後)左足のしびれを発現した。
11月26日(ワクチン接種20日後)四肢のしびれを発現した。
11月29日(ワクチン接種23日後)左顔面神経麻痺を発現した。
12月02日(ワクチン接種26日後)右顔面神経麻痺を発現した。
患者は、ギラン・バレー症候群の診断で、12/03から12/11まで入院した。
12月11日(ワクチン接種35日後)事象の転帰は、未回復であった。
治療により症状改善傾向を示した。
報告医師は、事象を重篤(障害)と分類し、事象とワクチン間の因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は不明であった。
報告医師コメント:原因はウイルスの先行感染と、ワクチンの両方の可能性がある。ワクチンによる可能性もかなりある。
▽19歳の女性
病歴等:なし
10月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。
10月20日(ワクチン接種16日後)立ちくらみがあった。その後から左足趾(あしのゆび)にしびれが出現した。
10月21日(ワクチン接種17日後)他院を受診した。
ギランバレー症候群疑いと診断された。
症状の極期における分類は、「歩行器、またはそれに相当する支持なしで、5mの歩行が可能」であった。
10月22日(ワクチン接種17日後)報告者の病院を紹介受診した。
受診時には、両上下肢で筋力、握力の低下、右足のしびれを認め、膝蓋腱反射は低下していた。
また、平地歩行は可能だが、階段昇降は手すりにつかまり、何とかできる状態であった。
報告者は、ギランバレー症候群に矛盾しない所見と考えた。
入院した。
11月09日(ワクチン接種36日後)徐々に改善が得られ、退院した。
事象の転帰は軽快であった。
報告者は事象を重篤に分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性はなかった。
報告者の意見:ワクチン接種のおよそ2週間後に、四肢の脱力と感覚異常を生じており、その他の先行感染が明らかでないことから、ワクチン接種との因果関係が疑われると判断した。
▽31歳の男性
病歴等:
7月01日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。
(ワクチン接種日)夜、37.0度の発熱があった。
7月02日(ワクチン接種1日後)38.0度の発熱、筋肉痛、関節痛があった。
7月04日(ワクチン接種2日後)手足、腰から下の痺れがあった。
7月07日(ワクチン接種5日後)医院を受診し、ギランバレーは(疑)であった。
7月10日(ワクチン接種8日後)記憶力低下があった。相手の話の理解が遅くなった。
7月23日(ワクチン接種21日後)医院を受診し、ギランバレーは(疑)であった。
現在も手足のしびれ、全身倦怠感が残った。
病院で検査するも、異常はなかった。
12月05日(ワクチン接種156日後)事象の転帰は、未回復であった。
報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)および非重篤(全身倦怠感残る)と分類し、ワクチンと事象との因果関係を、関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。
報告者のコメント:ワクチンによる副反応が疑われる。現在手足のしびれは軽快した。ほてり、全身倦怠感、Brain fog様症状を訴えている。
▽55歳の女性
病歴等:なし
9月15日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。
9月28日(ワクチン接種13日後)両側上肢のしびれ感、掻痒感を発症した。
歩行が難しそうな雰囲気があった。
9月29日(ワクチン接種14日後)歩行困難が発現した。
左に傾く症状が出現した。位置感低下が発現した。
9月30日(ワクチン接種15日後)歩行ができなくなった。
10月01日(ワクチン接種16日後)脳神経内科を受診した。
身体所見で、深部腱反射の全般消失、位置感覚低下があった。
ギラン・バレー症候群の可能性が高いとして、治療開始となった。
顔面麻痺、温痛感覚障害、振動覚低下などが発現した。
入院した。20日以上経過後、まだ退院していない。
集中治療室へ入室となり、入室期間は3日であった。
報告者は、以下の通りに結論した:急性経過からは、ギラン・バレー症候群、症候からはシェーグレン症候群(全身性の自己免疫疾患)など、鑑別にはあがった。
ワクチンとの関連については、ギラン・バレー症候群の報告が乏しく、因果関係の評価は難しかった。
しかし、今後の症例蓄積のために、報告する意義はあると考えられた。
10/4 (ワクチン接種19日後) 事象のギラン・バレー症候群の転帰は、回復したが、後遺症ありであった(リハビリ加療中)。その他事象の転帰は、軽快傾向あるいは不明であった。
報告者は、事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類し、事象とワクチン間の因果関係を評価不能とした(可能性はあるが断定困難であった)。他要因の可能性は、自己免疫疾患と報告された。
以上です。
<備考>
〇厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)
薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について (コミナティ筋注基礎疾患等及び症例経過)