(2023.11.01)

 

 

 副反応疑い報告において「症状名」の欄に「無力症」と記載されているファイザー新型コロナワクチン接種後の事例のうち20件の症例経過(抜粋要約)を掲載します。

 

 

▽23歳の女性

 病歴等:なし

 2月07日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)両側手指の痺れが出現した。

 両上肢、左下肢の脱力感重度の筋力低下が出現した。

 歩行障害、握力低下などに症状が悪化し、改善しなかった。

(不明日)事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類して、事象がワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:既往疾患や基礎疾患の無い健康な20代成人患者。諸検査で原因となる疾患も該当しなかった。従って、症状の原因としてワクチン接種にあると考えられた。臨床医学的に、症状はワクチン副作用と考えるのが妥当であった

 

 

▽22歳の女性

 病歴等:ダニアレルギー、スギアレルギー(継続中か不明)など

 3月20日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種日激しい全身倦怠感と衰弱無力症歩行障害認知機能障害疼痛睡眠障害起立性調節障害などが発現した。

 頭が回らなくなり全く勉強が出来なくなった

 全身倦怠感、認知機能障害が強いため、通学出来なくなった

 内科などを複数受診するが、原因不明と言われた

 症状は全体的に憎悪傾向にあった

 1月21日(ワクチン接種約10ヶ月後)事象の転帰は、回復したが後遺症ありであった。

 全身倦怠感が強く通学できなくなったため、休学予定であった

 報告医師は、本事象を重篤(障害)と判断し、ワクチンとの関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

 

▽45歳の女性

 病歴等:アレルギー(エビ、カニ、貝類、里芋、山芋)

 6月03日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種10分程度後発疹、かゆみが出現した。

(ワクチン接種日)ほてり(紅潮)、嘔吐、しびれが出現した。

 患者は、運動障害を中心とする多様な症状を発現した。

 6月10日(ワクチン接種7日後)気分不快が出現した。

 6月12日(ワクチン接種9日後)嘔吐、四肢しびれが出現した。

 倦怠感、全身紅潮が出現した。

 患者はふらつき、皮膚発赤の持続のため、外来を受診した。

 点滴加療を受け、吐き気止めを処方された。

 患者は職場に行って、鍋が持てなくて帰らされた。(普段は100人分の食事を作ったり、かなり重い鍋を持ったりしていると報告された。)

 症状は徐々に進行し、支えが無いと歩けなくなった

 もらっている薬で家で対応していたが良くならず、6/21受診した。

 6月21日(ワクチン接種18日後)から6/23まで外来を受診し、点滴を処方された。

 点滴中は家族に送ってもらい、車椅子で移動。

 家でトイレは娘が介助していた。

 このときは足は硬直していなかった。

 ふらふらとしびれがひどくなり、全身も真っ赤であった。

 6月24日(ワクチン接種21日後)症状は改善せず、患者は入院した。

 入院し治療が始まってからは、日に日に悪くなってきて、さらに良くない感じであった。

 7月15日(ワクチン接種42日後)まで入院し治療を受けたが、症状は改善せず、転院した。

 報告者の病院へ搬送された時、両下肢筋の緊張が強く、他動的に曲げられない状態であった。

 立位時、座位時も足を突っ張ったままの状態で、脱力・屈曲不能

 まだ入院中である。

 11月07日(ワクチン接種522日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害)と分類し、ワクチンと関連ありと評価した。他の要因の可能性はなかった。

 報告者コメント:ワクチン接種後に神経症状、多剤薬剤アレルギーの出現あり。十分に予防接種後の副反応と考えられる

 

 

▽12歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 2月05日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)腕が上がらなくなった。一時的で、翌日に改善した。

 2月11日(ワクチン接種6日後)歩行時に、膝の脱力により転倒するようになった。

 症状は増悪傾向、転倒する回数も増加した。

 入院後、歩行中に膝の脱力を認めた。

 膝崩れの頻度が徐々に増えた

 2月21日(ワクチン接種16日後)検査で、症状の原因は不明であった

 現在も、3~10歩毎に膝崩れが継続している。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他要因の可能性は、重症筋無力症や発作性運動誘発舞踏アテトーゼであった。

 

 

▽38歳の女性

 病歴等:うつ病(継続中か不明)

 6月27日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)起立性調節障害、労作後疲労、激しい衰弱などを発現した。

 激しい全身倦怠感が出現し、ほとんど寝たきりに近い状態になった。

 皆勤であったが、接種以後はまったく勤務できなくなった

 現在はヘルパーさんなどの支援でなんとか生活を送っていた。

 1月11日(ワクチン接種約6ヵ月後)、事象の転帰は、回復したが後遺症ありであった。

 全身倦怠感強く、頭部を中心に全身の痛みがあり、ほとんど寝たきりで何も出来ない状態が続いている。

 頭も身体も動かず、立ち上がるとめまいが出現するため横になっていることがほとんどである。

 生活の質が大幅に低下していた。

 報告医師コメント:時間的経過からワクチンとの因果関係ありと判断した。

 

 

▽26歳の女性

 病歴等:慢性副鼻腔炎など(継続中)

 5月13日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)患者は全身の倦怠感四肢の脱力感腕の痛みなどを発現した。

 30分位座りこみ、夜中から高熱が2日間程続いた。

 食欲不振倦怠感腰背部痛ふらつきが何日も続いた。

 両前腕のだるさがとれず、仕事に支障があった

 6月03日(ワクチン接種21日後)医療機関を受診し検査を行い、投薬開始した。

 症状は変わらず、6/15から悪くなった。

 背中から下半身にかけてのだるさ、頭痛、食欲不振

 下半身に力が入らず歩行困難になり1週間寝込んだ。

 両前腕のだるさがある時は、ペットボトルのふたを開ける力がなかった

 病院に通院し検査を受けたが、異常はなかった

 7月13日(ワクチン接種61日後)症状は軽減しなかった。

 ブレーキを踏むことができないなど、脱力があった。

 下半身がすごくだるい、両前腕がだるい、そのためしばしば、キツくて横になっている

 7月19日(ワクチン接種67日後)患者は病院に入院した。その後、他の病院に入院した。

 3月04日(ワクチン接種295日後)事象の転帰は未回復であった

 患者は生来健康で、スポーツを毎週行っていた

 報告医は事象を重篤(障害)と分類し、事象はワクチンへの関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:ワクチン接種前にみられなかった症状が、明らかにワクチン接種後に認められた。

 

 

▽23歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 9月16日 女性患者はワクチン4回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)患者は全身倦怠感を発現した。

 立った時の身体の重さを自覚した。

 その後2日間発熱があった。

 解熱後も身体の重さ、ふらつき、力が入りづらい症状が持続していた。

 仕事後の全身倦怠感や易疲労感が持続し、10月~今年1月まで休職となっていた

 1月10日(ワクチン接種約4か月後)事象の転帰は、処置で軽快した。

 2月21日(ワクチン接種約5か月後)現在、患者は、時短にて仕事に復帰した。

 報告医師は、事象を重篤(障害)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は、関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告薬剤師コメント:ワクチン接種直後の倦怠感出現であった。原因検索を行うも異常所見はなかった。ワクチン接種による副反応の可能性がある

 

 

▽35歳の男性

 病歴等:頚椎症(継続中か不明)

 8月26日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種7分後動悸、脱力を訴えた。救急対応した。

 症状改善し、帰宅となった。

 その後、同様の動悸発作がおこった。

 医療センターに搬送されるも、異常所見は認められなかった

 同様の症状は、ほぼ毎日のようにおこり、倦怠感ひどく、就労困難となった

 プリンツメタル狭心症、自律神経ニューロパチー、動悸、無力症、倦怠感などの結果として、治療的な処置がとられた。

 内服治療を含む治療で、事象は未回復であった

 

 

▽36歳の女性

 病歴等:花粉アレルギー(継続中か詳細不明)

 4月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)接種側の上肢が指先までしびれが出現した。しびれ継続した。

(ワクチン接種2週間後)手関節から上腕までの疼痛が出現した。

 脱力があった。コップを支えられず、落として割った

 4月25日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 左腕が痛むため、右腕にワクチン接種した。

(ワクチン2回目接種日)右腕のしびれが出現した。

 背部、頚部、上胸部に違和感が拡大した。

 動悸、呼吸のしづらさが出現した。

 顔面のしびれも出現したが、数日で落ちついた。

 その後、動悸、呼吸のしづらさは断続的に継続した。

 7月14日(ワクチン2回目接種80日後)まで、両腕に重りがついたような重さと、だるさが続いた。

 両手は指の運動が円滑ではなかった

 9月01日(ワクチン2回目接種129日後)事象の転帰は軽快であった。

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:接種後の上肢のしびれ感が、2回目接種後、両側で増強しており、脱力及び全身の違和感が拡大し、両手指の運動障害にも至っていることから、ワクチン接種による副反応と考える

 

 

▽47歳の女性

 病歴等:うつ病、不眠症、不安症状(継続中)

 9月30日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日微熱、左半身のしびれと痛み頭痛と倦怠感、脱力が出現した。

 翌日からも、症状は改善せず、持続した。

 10月07日(ワクチン接種7日後)患者は他院内科を受診した。

 検査で大きな異常は認めなかった

 12月21日(ワクチン接種82日後)症状が続いていて、家事ができなかった

 事象の転帰は、未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、ワクチンとの因果関係は、関連ありとした。可能性のある他要因は不明であった。

 報告者コメント:生活に支障をきたしているようである。

 

 

▽14歳の男性

 病歴等:予診票での留意点なし

 12月10日 男性患者はワクチン4回目接種を受けた。

 12月11日(ワクチン接種1日後発熱したが、徐々に解熱がみられた。

 12月12日(ワクチン接種2日後)脳全体に、拍動性頭痛が出現した。

 薬を内服した。近くの脳神経外科を受診し、後頭部の腫脹がみられたため、MRIを施行した。

 12/12から12/13まで、倦怠感が出現した。12/14から12/20まで、症状は改善した。

 12月21日(ワクチン接種11日後)脱力感が出現したため、再度脳神経外科を受診した。

 血液検査では、異常がなかった

 12月22日(ワクチン接種12日後)自力での歩行が困難であった。

 12月23日(ワクチン接種13日後)症状増悪がみられたため、当院受診した。

 12月26日(ワクチン接種16日後)症状改善なく、精査加療目的で入院した

 12月28日(ワクチン接種18日後伝い歩き可能となり、退院した。事象の転帰は、軽快であった。

 報告者は、事象を重篤と分類し、ワクチンとの因果関係を、関連ありと思った。他要因の可能性はなかった。

 報告薬剤師コメント:患者は、当該ワクチンを接種後より発熱や頭痛がみられ、約10日後に筋力低下に伴う歩行障害が出現した。鑑別のための検査を施行したが、全て陰性であった。インフルエンザワクチン接種した2日後にファイザーBA.4-5を接種して、それ以外の薬剤は服用していなかった。ファイザーの添付文書には、筋力低下や歩行障害の副作用については記載がなかったが、PMDAの副作用が疑われた症例報告に関する情報では100件以上の報告があった。また患者の副反応の症状は、精査加療のために入院を要するほど重症であった。

 以上より、当該ワクチンと本副反応の因果関係が否定できないことと、重症度を鑑みて報告を行った。

⇒なお、ファイザーの添付文書には「その他の副反応」として「無力症」の記載はあります。

 

 

▽49歳の女性

 病歴等:うつ病(接種時は治癒)

 8月08日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 8月15日(ワクチン接種7日後)患者は、皮膚の異常感覚(手足のこわばり、皮膚に何か張り付いているような感じ)と倦怠感が強く、日常の労作が十分に行えないと訴えた。

 慢性疲労症候群疑い、知覚異常と倦怠感を発現した。

 8月19日(ワクチン接種11日後)検査で異常は指摘されなかった

 9月に入り、全身が膜に包まれるような感じ左胸が急に痛くなる後頭部が痛くなる、などの症状が前兆無く突発的に出現するようになった。

 症状の改善なく、むしろ増悪傾向であった

 1月05日(ワクチン接種150日後)事象「日常の労作が十分に行えない」「立っていられないほどの倦怠感」などは未回復であった

 報告者は、事象は顕著な障害と記載した。事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 報告医師コメント:因果関係の証明は困難であったが、発症前のイベントとしてワクチン接種以外、特になかった。症状の改善なく増悪傾向であり、慢性疲労症候群の可能性があった。異常感覚と倦怠感は増悪しており回復の傾向はなかった。他要因の可能性はなかった。

 

 

▽49歳の女性

 病歴等:報告なし

 12月02日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種25分後動悸が出現した。

 患者は、意識が遠くなりそうな感じがあり、一瞬意識がなくなった

 自分で動くことができず、周囲に声を掛け座り込んだ

 内科に運ばれ受診した。

 首の周囲から顔面に紅斑があった。

 点滴確保し、抗ヒスタミン剤を投与した。

 症状が軽くなったたので、自宅へ帰宅した。

 その後も、血圧が高め脈拍数も90回/分くらいが続き、浮動感があった。

 頻繁に、下肢の脱力があり「ガクッ」となるため、力を入れていないと立っていられない感じがおさまらなかった。

 血液検査と心電図に特記事項はなかった

 治療的な処置は、動悸、頻脈、無力症、異常感、紅斑、血圧上昇に対してとられた。

 12月20日(ワクチン接種18日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。可能性のある他要因はなかった。

 

 

▽24歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 10月10日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)左上肢しびれ、むくみ感、脱力感が出現した。

 ベッドに横になって、30分後に帰宅した。

 帰宅後、左手がクリームパンの様に腫れ、ピリピリ感、しびれた感じがあった。

 3~4日後に腫れは改善した。

 11月15日(ワクチン接種36日後)当院受診した。

 握力は、右29.5kg、左6kg

 12月07日(ワクチン接種58日後)握力は、左9.2kg。検査で全て異常なし。

 12月29日(ワクチン接種80日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンの因果関係を、関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

 

▽49歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 12月09日 女性患者はワクチン4回目接種を受けた。

 12月15日(ワクチン接種6日後)仕事中、左前腕にだるさあり。

 患者は左前腕近位部に強い痛みあり、ホッチキス、穴あけ作業ができなかった

 報告病院で受診した。

 左前腕に筋痛と脱力がみられた。

 1月07日(ワクチン接種29日後)報告病院で受診した。

 握力が左4kgに低下していた。痛みあり。

 事象の転帰は、提供されなかった。

 報告医師は、事象を重篤と分類して、事象がワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性は血栓症の家族歴があった。 

 

 

▽16歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 8月24日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 1月24日(ワクチン接種約5カ月後)患者は、学校で四肢のしびれ、脱力を発現した。

 患者は学校へ行き、2時間目くらいから両手のしびれが出現し、字を書きづらくなった

 歩行もなんとなく不安定だったため、報告者の病院を受診した。

 握力は10kg前後でこの年代にしてはかなり落ちているようであった。

 ギランバレー症候群を疑い、入院となった。

 様々な検査を行うも原因が判明せず

 ギランバレーに準じて治療を受けるも改善に至らず、患者は退院した。

 その後、日常生活に著しい支障をきたす状況となった。

 3月22日(ワクチン接種約7カ月後)患者は様々な医療機関を訪問した後に、最終的に筋痛性脳脊髄炎と診断された。

 現在、箸を持つのもやっとの状態で、食事をするのも苦労していた。

 学校は家族が毎日送迎し、保健室でも特別な対応をお願いしていたが、学校生活を送るにもかなりの苦労を要する状態であった。

 事象の転帰は治療により未回復であった

 報告者は事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)として評価し、ワクチンによる因果関係は評価不能(断定することはできない)とした。他要因の可能性は不明であった。

 ワクチン接種後、経過時間は長いが、ワクチン接種と無関係ということは言えなかった。さりとてワクチン接種と関係があるともいえなかった

 

 

▽46歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 8月11日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種30分後)下半身のだるさ、左大腿側面の異常感覚(ひりひりした感じ)が出現した。

 その後、左腕、両足、脇腹など、全身の筋肉痛が出現した。多発性の痛みが発現した。

 2月16日(ワクチン接種約6ヶ月後)事象の転帰は未回復であった

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は無しであった。

 報告医師の意見:ワクチン接種後、全身性の感覚障害が出現し、回復していない。他に明らかな症状の発症原因となるものがなく、報告する。

 

 

▽47歳の男性

 病歴等:予診票での留意点なし

 9月30日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月02日(ワクチン接種2日後)38.3度の発熱、左上肢痛、脱力、腫れが発現し、1ヶ月続いた。

 その後、痛みが広がり、力が入らなくなり、仕事で重いものを持ちあげられなくなった

 12月03日(ワクチン接種64日後)事象の転帰は未回復であっ た

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類した。

 

 

▽46歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 3月19日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種30~40分後)患者は舌の痛み、のどの痛みを感じた。

 3月20日(ワクチン接種1日後)腕が赤く腫れ、痛みが強かった。

 顔が腫れ、おたふく風邪のような顔になった。

 脇の下のリンパも腫れている感じがした。

 リンパの腫れは2~3日ほどでおさまった。

 腕がいつまでも痛く赤く腫れていたため、患者は受診した。

 その時は、痛み止めの市販薬やシップで対応した。

 また、倦怠感も強く、外出先でも疲れが激しかった

 仕事の後、寝込む日が2週間ほど続いた。

 一旦体は落ち着いたものの、頭痛や体の痛み、手先がしびれるような感覚が月に何度か繰り返すようになった

 2022/12(ワクチン接種9ヵ月後)今までに感じたことのない倦怠感に襲われた。

 家事が全くできなくなった

 頭から肩甲骨、体の左側にかけて激痛に見舞われた

 市販の医薬品で様子をみるも全く良くなる兆しはなく、常時異常な疲れに襲われた。

 1時間も動くと、全身がしびれ痙攣した(ずっと体中に低周波の電気が流れているような感覚)。

 患者は、全身の疼痛重度の倦怠感を発現した。

 その後、様々な検査をするも、原因がわからなかった

 痙攣の症状は悪化し、体のいたるところに痛みが転移した。

 事象(全身の疼痛、倦怠感)の転帰は未回復であった

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他の要因の可能性は、線維筋痛症であった。

 

 

▽17歳の男性

 病歴等:軽度の食物アレルギー(継続中であるかは不明)

(9月)患者はワクチン1回目接種を受けた。

 長期の発熱、歩行困難、頭痛、ふらつきを発現した。

 接種後38度の発熱が持続し、1ヵ月くらい続いた。

 その間、頭痛は持続し、各種医療機関を受診したが、経過観察とされた。

 その後、病院で検査したが異常なかった

 頭痛が持続し、1ヵ月後に学校へ行くことはできなかった

 病院紹介されたが、ワクチン接種後の副反応で、時間が経てば治ると言われただけであった

 現在、杖をつかって歩行はできるようになっているが、体中の力が抜け、頭痛もするので、勉強はできない状態にあったと伝えられた。

 歩行困難、杖を使って歩行、無力症、頭痛、ふらつきは、未回復であった

 ワクチン接種前は部活もしていた子らしく、特に基礎疾患はなかった。

 報告者は、事象がワクチンに確実に関連するものであると述べた。

 

 

 事例は以上です。

 

 

<備考>

〇ワクチン分科会副反応検討部会資料

 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過)