(2023.8.19)


 

ワクチン接種後の報告事例における事象が「障害につながるおそれ」などと分類された事例のうち、6例を要約して掲載します。

 

 

▽33歳の男性

 病歴等:報告なし

 10月12日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月14日(ワクチン接種2日後動悸呼吸苦全身倦怠感が出現した。

 他医療機関を受診するも、異常なしと診断された

 しかし症状が強く、就業できない状態に陥り、休職状態となってしまっていた。

 2月07日(ワクチン接種118日後)当院受診した。

 洞性頻脈を認めた。

 症状及び経過より、ワクチン副作用による症状と診断した。

 治療にてかなり症状コントロールができるようになった。

 2月14日(ワクチン接種490日後)事象の転帰は未回復であった。

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と評価し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他の要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:ワクチンによる心臓に対する副作用と思われた。

 

 

▽38歳の女性

 病歴等:なし

 10月16日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種2週間過ぎ)左親指に不随意運動が出現した。

(11月)歩行障害、不随意運動を発症した。

 近医受診後、脳神経内科を受診した。

 画像検査で、明らかな異常所見なく、採血もはっきりとした異常所見がなかったようである。

 現在、歩行時に左母趾が不随意に背屈したとき歩行困難、同時に左下腿伸側の筋肉に硬直が見られ、左足の足背と左下腿伸側に強い痛みを伴う。

 10月05日(ワクチン接種354日後)事象の転帰は、後遺症であった。

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告者意見:患者はこれまで既往歴、定期薬はなかった。mRNAワクチンが神経変性疾患を引き起こすことも指摘されており、因果関係は否定できない

 

 

▽37歳の男性

 病歴等:花粉症(継続中か詳細不明)

 10月11日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 患者は生来健康であった。

(ワクチン接種1ヵ月後)患者はギラン・バレー症候群を発現した。

 けいれん末梢神経障害知覚異常関節炎を発現した。

 さらに、両上肢に力が入らない発語障害胸痛眼痛四肢関節痛振戦胃腸障害不眠頭痛動悸メマイ耳鳴ブレインフォグ等が出現した。

 患者は、歩行器または支持があれば5メートルの歩行が可能であった。

(ワクチン接種1年4ヵ月後)事象の転帰は、未回復であった。

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象がワクチンに関連ありと評価した。可能性のある他要因はなかった。

 報告医師意見:症状は回復していくかもしれないが、報告者の経験上、時間がかかると考えた。その間、就業は不可である。

 

 

▽32歳の男性

 病歴等:なし

 11月08日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種4時間後)左口唇に違和感が出現した。

 11月09日(ワクチン接種1日後)左口唇側の流延が出現した。

 11月10日(ワクチン接種2日後)左兎眼を合併した。

 報告者の診療所を受診した。

 報告者は、事象を左顔面神経麻痺と判断し、プライバシー病院の耳鼻咽喉科に紹介した。

 事象の転帰は不明であった。

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、ワクチンと事象との因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性は不明であった。

 翌年1/30追加報告:患者は治療を受け、左顔面神経麻痺はかなり改善していた。

 

 

▽16歳の女性

 病歴等:小麦アレルギー、セリアック病の疑い(継続中か詳細不明)

 8月30日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種4時間後全身倦怠感発熱頭痛を発症した。

 9月03日(ワクチン接種4日後)解熱傾向を確めるも、徐々に全身倦怠感が増悪した。

 9月10日(ワクチン接種11日後)両手、左足の違和感握力低下があった。

 9月22日(ワクチン接種23日後)受診した。検査で異常所見を認めなった

 Aクリニックへ紹介した。身体表現性障害の診断となった。

 その後B病院を受診したが、各種検査は異常なかった

 10月31日(ワクチン接種62日後)全身倦怠感が残っており、C病院を受診した。

 11月07日(ワクチン接種69日後)副腎機能不全と診断された。

(9月)発熱は回復した。

 3月24日(ワクチン接種206日後)副腎機能不全、身体表現性障害、頭痛、全身倦怠感、違和感、握力低下は、未回復であった。

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類して、ワクチンとの因果関係を評価不能とした。事象の他要因の可能性は、副腎機能不全増悪の疑い。

 報告医師コメント:ワクチン接種後の発熱、全身倦怠感が出現し、発熱回復後も、全身倦怠感が残存しており、日常生活に支障をきたしている。ワクチン接種後の副反応から身体表現性障害にいたった可能性は否定できない

 

 

▽40歳の女性

 病歴等:報告なし

 8月03日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 8月17日(ワクチン接種14日後)胸痛全身倦怠感を発現した。

 胸痛発作で2度救急搬送された。

 異型狭心症と診断された。

 その後も全身倦怠感、胸痛、胸部不快感が持続した。

 日常生活に支障をきたしていた。

 3月28日(ワクチン接種602日後)事象の転帰は、未回復であった。

 報告医師は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象がワクチンに関連ありと評価した。 他要因の可能性はなかった。

 

 

 以上です。

 

 

<備考>

〇厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会)

 新型コロナワクチンに係る医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注基礎疾患等及び症例経過)