(2022.08.24)

 

 

 副反応疑い報告において、症状名に「月経困難症」などと記載されている月経に係る事例のうち、6例を抜粋要約して掲載します。

 

⇒まずは接種後の「月経異常」について、つぎの質問主意書、答弁書(抜粋要約)があります。

○新型コロナワクチン接種の副反応および未成年者、子供への「接種機会提供」に関する質問主意書(令和4年8月5日)

▽参議院議員

副反応の目立つ事例として、女性の月経異常の可能性が指摘されている。」

「米国で行われた新型コロナワクチン接種と月経異常に関する約3万9千人を対象とした調査において、ワクチン接種後に42%月経量が増加、さらに閉経者の66%不正性器出血が報告されているほか、英国の調査でも接種後の月経異常に関連する報告が6万件以上あるとの報告がある。」

「わが国では、「副反応疑い事例の報告状況」に挙がっている月経異常に関する報告の数は僅かであるが、一方、一般社団法人こどもコロナプラットフォームが、12歳から57歳までの95名に実施したアンケート結果によると、新型コロナワクチン接種前に月経異常が見られなかった人が8割であるのに対し、7割の人が新型コロナワクチン接種後の月経異常を感じていたという結果が得られた。」

「こちらのデータを見るなら、新型コロナウイルスワクチン接種と月経異常との間の関連性が疑われる。」

「こうしたこともあってか、令和4年7月12日、国立成育医療研究センターと株式会社エムティーアイが、新型コロナウイルスワクチン接種と月経異常との疫学的関連性についての調査を開始すると発表した。」

「月経異常は、女性の出産にも影響する深刻な問題である。」

 

○上記質問に対する答弁書(令和4年8月15日)

▽内閣総理大臣 岸田文雄

「御指摘の「月経異常」の意味するところが必ずしも明らかではないが、仮に月経に係る副反応を意味するものであるとすれば、」

「元和4年8月5日の合同部会においてファイザーに関しては、医師等からは、月経障害3件、月経遅延2件、重度月経出血3件、不規則月経4件及び無月経1件が報告されており、製造販売業者からは、希発月経1件、月経困難症12件、月経障害8件、月経遅延2件、月経中間期出血24件、月経不快感1件、重度月経出血12件、頻発月経3件、不規則月経6件及び無月経1件が報告されている。なお、これらは重複して報告される場合がある。」

 

 

⇒質問主意書、答弁書(抜粋要約)は以上です。

⇒「副反応疑い報告制度における月経異常に関する事例は僅かである」とのことですが、医師などによる報告制度では顕在化しにくい症例である可能性を感じます。

 

 

⇒事例はつぎのとおりです。(主な症状である場合、複数症状のうちの一症状である場合などがあります。)

 

▽53歳の女性

 病歴等:

 2月15日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 2月28日(ワクチン接種13日後)から、不正出血が発現した。

 3月02日(ワクチン接種15日後)婦人科を受診した。

 医師から「20代の人から閉経した人の中までも症例が増えている。閉経前の最後の出血の場合は卵巣が腫れている場合が多いが、今回は腫れていないからワクチンの影響だろう」と言われた。

 事象の転帰は不明であった。

 事象とワクチンの因果関係は提供されなかった。

 

⇒参考として。

○新型コロナワクチンQ&A(厚労省)より抜粋

 ワクチン接種により不正性器出血(不正出血)や月経不順が起こるのは本当ですか。

「mRNAワクチンが直接的に不正性器出血(不正出血)や月経不順を起こすことはありません。」

「副反応による発熱や体のだるさなどのストレスで月経周期が乱れたり、不正性器出血が起こる可能性は考えられます。」

 

 

▽17歳の女性

 病歴等:なし

 9月22日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 9月25日(ワクチン接種3日後)発現していた体調不良が持続した。

 呼吸困難意識レベルの低下、純粋語聾(言葉を理解することだけが障害される)、純粋失読(文字を読解することだけが障害される)、月経異常注意力障害浮動性めまい易疲労感を含む事象の症状は改善していなかった。

 神経系障害アジソン病が発現した。

 治療時に、粘膜出血多量を発現した。

 スパイク蛋白の影響は否定できなかった。

 事象の転帰は、未回復および、回復したが後遺症ありであった。

(12月)月経異常を発現した。

 報告者は、月経異常を重篤と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した(理由:卵巣への脂質ナノ粒子、つまりはmRNAの分布)。事象の転帰は、未回復であった

 報告者は、その他事象を重篤(障害)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師のコメント:ワクチン接種前は、基礎疾患のない健常者であった。ワクチン接種6ヵ月後学校を欠席していた。

 卵巣神経副腎分布するmRNAの影響は否定できないと考えていた。

 欠席受験断念治療・検査費多額にて、救済のご検討をお願い申し上げます。

 

⇒参考として。

○新型コロナワクチンQ&A(厚労省)より抜粋

 ワクチンを接種することで不妊になるというのは本当ですか。

「投与後48時間までにおいて、卵巣で検出された「脂質ナノ粒子」の成分は総投与量の0.1%未満です。」

 

 

▽50歳の女性

 病歴等:

 5月14日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月28日(ワクチン接種14日後)重度月経出血を発現した。

 近医を受診した。血小板数が著減した。

 5月31日(ワクチン接種17日後)紹介初診した。

(日付不明)患者は免疫性血小板減少症を有していた。

 報告医師は、事象を重篤(死亡につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。可能性のある他要因はなかった。

 報告者意見:ワクチンに関連する可能性が高いと考えられた。免疫性血小板減少症、重度月経出血、血小板数減少の結果として治療処置がとられた。重度月経出血の転帰は、回復であった。血小板数減少と免疫性血小板減少症の転帰は、軽快であった。

 

 

▽女性

 病歴等:

 10月23日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種後)患者は「月経が止まらず」を発現した。

 12月05日(ワクチン接種43日後)患者は、眩暈を経験した。

 検査の結果、血小板がほとんどないことが判明した。

 特発性血小板減少性紫斑病と診断された。

 12月06日(ワクチン接種44日後)患者は入院した。

 事象の転帰は不明であった。

 

 

▽48歳の女性

 病歴等:

 7月29日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 7月30日(ワクチン接種1日後)39度の発熱が発現した。

 8月01日(ワクチン接種3日後)大量の不正性器出血を発現した(半年以上月経なし)。

 ヘモグロビン低下血圧低下立ちくらみがあった。

 9月01日(ワクチン接種34日後)事象(半年以上月経なし)の転帰は不明であった。それを除く事象の転帰は軽快であった。

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、ワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:事象とワクチンの関与を否定できない

 

 

▽32歳の女性

 症状名:月経困難症など複数。

 病歴等:アレルギー性鼻炎、吐き気、7/09脱肛などの手術(すべて進行中であるかは明らかでない)

 8月07日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)多発性の痛み、左上肢のしびれを発現した。

 複合性局所疼痛症候群のような多発性の痛みが続いた

 改善せず、手指が動かせないような激痛へと憎悪した。

(ワクチン接種から数日経過)この頃には全身性に、触れるだけで飛び上がるほどの激痛が走るようになった。

 症状の改善がないため病院を受診した。

 総合診療科、神経内科、整形外科で、各種検査などが施行されたが異常は指摘されず、説明がつく診断は得られなかった。

 11月24日(ワクチン接種109日後)患者は報告者病院の漢方薬外来を受診した。

 鎮痛剤、漢方薬を処方して対症療法中である。

(不明日)患者は生理痛の増悪を発現した。

 薬の処方および対症療法を含む治療を受けた

 3月07日(ワクチン接種212日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は事象を重篤(障害)と評価し、事象とワクチンとの因果関係は直後から発症のため、関連ありと評価した。

 報告医師コメント:ワクチン接種から全身性の痛みが出現し現在まで遷延している。

 この痛みについては症状の波はあれど改善なく、1回の食事を箸を用いて完食することが不可能な程度。

 そのため犬食いのような姿勢でスプーンを用いている

 酷い時は親に食事介助をしてもらうこともある状況であった。

 当院漢方薬外来で、症状緩和目的に漢方薬と、鎮痛剤の西洋薬を投与しているが、4カ月程度経過を見ているが改善に乏しい

 また著しい日常生活動作の低下により通院困難なため初診以降はオンライン診療になっていた。

 箸を持つこともままならず(痛みのため)、32歳にして親に食事介助をされるというADLの低下であった。

 発症時刻と直前のイベントからワクチンとの関連性が疑われる

 

 事例は以上です。

 

 

 最後に。

 前述した質問主意書において「月経異常は、女性の出産にも影響する深刻な問題である。」とされていました。

 また国会(4/26)においては国務大臣「長期的な副作用については、承認までの間に確認することは困難」と答弁されています。

 5歳~11歳の小児用ワクチンも含めてですが、明らかにされているとは言えない長期的なリスク、そしてその影響について懸念が生じることは、当然とも言えるのではないかと感じます。

 

 

<備考>

〇厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)

 新型コロナワクチンに係る医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について (コミナティ筋注基礎疾患等及び症例経過)

 

 

○中央日報(2022/08/17)より抜粋要約

「韓国政府がファイザー・モデルナなどの新型コロナワクチンを接種した後、異常子宮出血(月経期間以外に発生する子宮出血)があった対象者に診療費などを補償することを決めた。」

「今月11日、新型コロナワクチン安全性委員会が分析した結果、頻発月経および出血などの発生リスクが対照区間に比べて統計的に有意に高いと発表したことに伴った後続措置だ。」

「委員会はワクチンの種類に関係なく接種以降に異常子宮出血発生リスクが有意に増加していることが確認されたと明らかにし、「新型コロナワクチンと異常子宮出血間に因果関係があると受容できる段階」と説明した。」

 

 

⇒つぎのとおり「長期的な副作用」については「承認までの間に確認することは難しい」とされています。

○第208回国会 参議院 厚生労働委員会(令和4年4月28日)より抜粋要約

▽政府参考人

「長期的な副作用の発現状況につきましては、承認までの間に確認することは難しいということでございます。」

 

○第208回国会 参議院 厚生労働委員会(令和4年4月26日)より抜粋要約

▽国務大臣

「長期的な副作用の発現状況や極めてまれに発生する副作用等については、承認までの間に確認することは困難。」