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過日、わたしの知り合いの方(Cさん。20代女性、独身)から下記の相談を受けました。

知り合いの方なので「カウンセリング料は結構です」と申し上げようかと思いましたが、今後深い話になると思われましたので体験カウンセリングのかたちでお応えしました。
このブログをご覧の皆さまの参考になる例かと思い、Cさんの許可を得たうえで、プライバシーに関する部分を一部改変して掲載させていただきます。

【主訴】
今お付き合いしている彼との結婚について迷い(結婚後の生活や仕事に関する意見の相違など)があり、何人かのカウンセラーさんを訪ねました。

皆さん大同小異に「そのままの自分でいい」「自分を信じて」と言われましたが、「『そのままの自分でいい』って具体的にどういうことでしょうか?」
現状、「そのまま」の自分だから迷ってますし、踏ん切りがつかないし、結論が出せないでいます。
和龍様、今わたしが具体的にすべきことをご教示ください。
 
【和龍の回答】
Cさん、ご結婚をお考えなのですね。おめでとうございます🎉 
さて、いきなり本論ですが、
「そのままの自分でいい」というと、多くの方が「今現在の自分のままの自分で変わらなくていい」と理解されますが、これはまったく違います
あなたはなーんにも変わらなくていいんだよ!ということではありません。
 
まず、「そのままの自分でいい」とは、「そのままの」「自分でいい」に分解されます。
 
そして「そのまま」というのは今現在のまま、今の姿のまま、今の考えのままという意味ではありません
Cさんにはなりたい自分、理想とする自分の姿、もしくは彼との理想とする未来があるはずです。
なのに今現在の自分となりたい自分、今の自分の姿と理想とする姿、彼との理想とする未来にギャップがあるから悩んでいるのでは?
「そのまま」というのは、そのなりたい自分、理想とする自分の姿、彼との理想とする未来に向けてベクトルを伸ばしていくという「そのまま進みなさい」という意味なのです。
決して「そのまま何もせずに動かなくていい」ということではありません。
 
マラソンで言えば「今1キロ◯分◯秒のピッチ!  フォームもいいぞ!  そのまま!そのまま!」
こんな感じです。
競馬場でもゴール前で「そのままーーー!!!」って絶叫している紳士が大勢いらっしゃいますね😑
 
実は「そのまま」でいるためには動くこと、努力が必要です。
何もせず、動かずにいたら「そのまま」は保てません。
マラソンだったら後方から追い抜かれ、競馬だったら馬群に沈んでしまいます。
 
「そのまま」はあなたを形づくる筋肉のようなもの。
常にメンテナンスが求められ、一定の「鍛え」が必要なのです。
 
なりたい自分、理想とする自分、理想とする未来に向けて今何を成すべきかを考え行動すること、それが「そのまま」の正体です!
 
さて、もう一つ、「自分でいい」がありましたね。
これは文字どおりの「自分」です。
Cさんの性格、性向、趣味、行動様式など、Cさんを形づくる骨格といえます。
これは変わらない、大きくは変えられない、変わる必要のないものと考えます。
体の歪みを治すとか、骨盤の矯正とか……。
体のメンテナンスや補正はしても、大きくメスを入れることはありませんよね☺️
 
「自分」は「自分」でいいのです。
周りが◯◯しているから、□□が流行っているから、××さんに言われたから……。
これらはすべてあなたを惑わせる雑音、ノイズです。
メロディではありません。シンフォニーでもなければアリアでもないただのノイズ!
 
繰り返しですが、
「そのままの自分でいい」という言葉には、変わる、変わった方がよりよいあなたになるよ!という部分と、あなたのままで変わらずにいようね、という二つの投げ掛けが内包されているとわたしは思います。
 
話は少し逸れますが、中国の古典思想である道教に「道法自然」という言葉があります。
国力を強くするには、人民を統治するには……について百家争鳴されていた時代、「国なんてのは自然すぎて、あるのかないのか分からないくらいがいいんだよ」と唱えたのです。
同じく道教では「無為自然」という言葉がありますが、これは精一杯努力をしたうえで天地自然、宇宙の原理と変化をそのまま受け入れなさい。感情というのは気の赴くままに、人為的に高揚抑圧すれば心と体を痛めるのです、と説かれました。
 
「そのままの自分でいい」とは正にこの道教の思想を表す言葉でしょう☺️
自分という骨格は揺るぐことなく、しかしなりたい自分、理想とする自分の姿、理想とする未来に向けては自分自身が納得できるだけの努力をする。
そしてその変化を受け入れる。
 
理想、努力、変化。
具体的な「何か」はCさん自身がお決めになり、たゆまぬ歩みをされますように。
 
プライベートな用事で京都市伏見区におります。
今年の下半期は、大阪、京都、京都と関西との往来が多かったなぁ。
近鉄電車の車中から東寺の五重塔を📸