本日もわたしのブログをご訪問いただきありがとうございます。

ある日の朝、市街地を縦貫する主要道の歩道を歩いていました。
通勤時間帯ということもあり交通量は多く、車は30キロくらいのゆっくりしたスピードで流れています。

と、突然一台の車が急停車! 後続車もキーッ、キュッとタイヤを鳴らして急停車。
あわや多重追突事故の発生です。

原因は何かと思えば、急停車した車の先に横断歩道を渡る一人の初老の男性。
どうやらこの男性、歩道を歩行し、横断歩道のところに至るや車の往来など構わないとばかりに横断を始めたらしい。

慌てて急停車した車は男性が横断歩道を渡り終えるのを待たず、その背中スレスレを通過していく。

男性はあからさまに不機嫌な表情で車を睨みつける。

なるほど、横断歩道のある場所では、その手前での減速、停止の義務があります。
また、歩行者が横断しようとしているときは一時停止して道を譲らなければならない。
道路交通法第38条にこんな感じの規定があります。
ゆえに、男性の行動は法律的には正しい……のかもしれない。
しかし、釈然としないものを感じます。

男性は横断歩道のところで一時停止し、軽く手を上げれば車は止まったはず。
車の流れはゆっくりで、いつでも止まれる状態でしたから。

しかし男性は「ここは横断歩道だ。車が止まれ」と言わんばかりに無理な横断を始めた。
独善的な自己行動に対する承認の強要。
これは、承認欲求の典型です。

一時停止した車の列があてつけるように男性の背中をすり抜けていったのは、この不穏を感じたからでしょう。

法律にはその前提として「条理」(ものごとの道理。話の筋道)があります。
法律に規定する以前に「常識とか良識に照らして考えましょう」というものです。
和龍も公務員生活において、何度となく「どの法律の何条に書いてあるんだ!」という怒声を受けましたが、法律以前に「一般常識からして当然でしょ」ということが幾度も……。
余談ですが、こういう方は当該法令の適用条文を示してもご理解をいただくには至りませんm(__)m

希薄化、デジタル化する人間関係。
そしてストレス社会ゆえギスギスしがちなのは仕方ないとしても。
だからこそ日常生活におけるちょっとした気遣い、相手の気持ちに立った行動がとれれば無用なトラブルーそれによる社会的なロスーはずいぶん少なくなると思うんだよなぁ、と思う和龍でした。

【追記】
定年した初老男性が地域のトラブルメーカーになったり、クレーマー化する例がありますね。
自分の意見だけが正しく、それに相容れないものはすべて誤り。相手は自分に従うべきだと疑わない「暴走老人」という言葉も流布しました。
脳機能障害(軽度の認知症)とも言われていますが、「オレがオレが」という承認欲求の現れなんでしょうね。