懐かしい方が訪ねて
来てくださる

『懐かしく、
探して探して
お家を見つけました。
不在で残念です。
また、来ますね。お元気で』
と苺とメモが残る

ご高齢の大先輩が
もう運転もなさらないのに
どうやって探されたのか

聞けば
遠くに嫁がれた娘さんと
最近、同居され同乗し
探された様子
「私は幸せ」と何回と言葉に
される

旦那さんを亡くされ
ご長男さんを亡くされ
そんな時、ご一緒した先輩

歳の離れた旦那さんが
「俺は先に死ぬ。
だからお前は趣味を持て」
と言われたとのこと
それを守り
詩吟の師匠として活躍

『私も、長くなさそうだから
会いに来たのよ。
早く会いにきてね。』
本気なのかな、一瞬思うほど
のご高齢で、笑いあう

私の苦境を知り
わざわざ訪ねてくださった
ことだろう
そんなことは言わず
私を笑わそうとされる

大先輩の優しさに泣けた