昨日のお見舞い客の
お一人が
ご両親のために家を
立て替えたと話される

聞けばお父様93才に
お母様86才になられ、
お母様の脳梗塞後の入院で
認知症を心配し
早々の自宅引き取りを考え
新たに二世帯同居の家を
建てたとの話

お父様から『住みやすい』
と言葉をもらい喜んでるとの
お話だった

私は感動した
高齢にかかわらず新しい環境に
慣れ、二人で生活をし
必要な時だけサポート受け
自立されてるご両親の様子に

高齢のご両親のために
家を建て替えたご本人にも
尊敬の念を持つ
『親孝行されましたね』
と言うと素直に頷かれ
この方の優しさを改めて感じた

そんな方の優しさに触れ
帰えられた後に夫は泣いた

以前は涙を流す
目から涙が伝わり落ちる
泣き方だったのが
最近は嗚咽に近い、また嗚咽
しかし、声はでない

酷くなると
カニューレが喉を刺激し
むせる
おいおい泣くことも出来ない

意識状態の回復と
共に感情も表出も進む
悲しみを、悔しさを
己の置かれてる
どうしようもない嘆きを
嗚咽するようになった

回復は嬉しいはずだが
新たな苦しみに直面する

夫はどんな折り合いを
つけるのか
言葉にできないので
気持ちを聞いてあげれない
夫は言葉に出来ない

再び試練の中に
放り投げられた

目を閉じて開けようと
しない夫の心中は
計り知れない辛さが横たわる
気管切開の残酷さが
夫と家族を苦しめる

生きていることへの感謝
や喜びを取り戻せるだろうか