今日は結婚記念日
二人をつないだ
詩集『飛行機ぐも』を
夫に読んでみようと思いつく
が、無い!どこにもない!
夫の本棚から消滅

そうか
夫にとって私は
生活するための人で
都合のいい人
二人の思い出は不必要
外の世界に夫の心は飛んでいた

ハハハと笑うしかない

夫が昨日泣いた
一人で泣いた夜は幾多だろう
私の前では涙が横から落ちだけで
声を出して泣くことはなかった
声はでないので嗚咽だ

帰宅して思い出した
夫が心許していた人からの
ラインに、面会時に嗚咽したと
そのおりは、いつものむせりと
思っていたが
本当に嗚咽だったんだぁ
気分の悪い夜となる

それでも、
思い直し
綺麗な思い出にすがり
いい時間をつくりたいため
朝になり詩集を探す

そんなのは、すでになかった
ガラガラと崩れた

夫と喧嘩出来ないこと
問いただせないこと
が私を蝕む
飲み込まざるを得ない
自分のバカさかげを
笑うしかない

私は自分の心に
どう折り合いをつけるのか
人間らしさを取り戻してる
夫を目の前に
私は試されている

今日はワハハと笑うしかない
ワハハの記念日だ