夫は一年前に脳出血で
重度の後遺症を残し
今は療養型病棟で過ごす

その夫が子ども達の支援で
一時外出と帰省ができた
もちろん病棟の看護師、介護士、
リハビリスタッフ‥いろんな方々の
協力、支援があってこその実現

おしゃれな夫だった
病衣で外出を勧められたが
外出着を準備した
息子と二人がかりで着替え
素敵なワイシャツが腕が
はいらなぁ

これだから病衣を勧められたのか
納得と後悔してたら
夫が自ら腕を伸ばした
着れたのだぁ

夫はこちらが思うより
状況がわかり
出来ることもあるのだ
と発見

お墓の魂入れ、納骨の儀式
に参加
不自由な手で
お焼香が出来た
和尚さんの心遣いが嬉しかった

夫が実母の納骨を見届けた
本当に有り難かった
言葉がでない、
表情もでないから
本人の気持ちは不明
しかし、安堵してるのが伝わる
何より私も安堵した

自宅に子ども達、婿、孫で
リクライニング車椅子の
夫を連れて帰る

その光景は一生忘れられない
夫のまわりに孫がいて
大人になった息子と娘がいて
優しい婿がサポートしてくれて
久しぶりの笑い声と明るい会話
賑やかさが夫を包む

不自由な指でペロペロキャンディー
を持ち、家族も好きなのを持ち
キャンディーで乾杯した
禁断のペロペロキャンディー
安全性より
満足を選んだ

ぐったり疲れた夫
家族もぐったり
それでも、また、挑戦しようね
皆に支えながら
の夫の一時帰省は
充足感と幸福感は最高
在宅へのイメージと
希望が持てた