鈴音もスケートクラブのメンバーと
一緒に、応援を送っていた。
歓喜の渦の中、テレビカメラが
鈴音の様子をとらえていた。
インタビュアーが鈴音にマイクを向けた。
「本当にかっこいいです。
昔っから好きだったのに、
さらに好きになってしまいました」
鈴音は興奮のあまり、
ついつい本音を語ってしまった。
「それは告白ととっていいですか?」
そう言われて、初めて自分が
何を叫んだか、気がついた。
鈴音は耳まで真っ赤になった。
「違います、違います」
鈴音は必死で否定したが、
その部分はカットされて
全国放送のニュースで流された。