タイトル 「天使の羽」 627 さすがにそれは 欲の出しすぎだろうと 畠山は思ったが、 今の鈴音をとめる気にはなれなかった。 それは可能性を感じるからだけじゃない。 今、それをとめると トリプルアクセルさえ 見失いかねないからだ。 鈴音は間違いなく、 自分のために跳んでいるわけじゃない。 だからこそ辛い練習にも耐えられてるのだ。 畠山は鈴音の気持ちを尊重することにし、 それを支えることに務めた。