タイトル 「天使の羽」 994 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 だからこそ拓海は病院を訴えることをせず、


 むしろ正直に話してくれたことを


 感謝するコメントを繰り返した。


 毎日頭を下げ続けてた小春が一度だけ、

 

 みさきの前でだけ、こう言った。


「中国のスパイを助けた借りを


 やっと返してもらったわ」


 以前、日本に潜伏してた中国人スパイを


 助けた時のことを言ってるのだ。


天使の羽59辺りの話


「政治よ、日頃の政治活動が役に立つのよ」


 小春はみさきに独り言のようにつぶやいた。


 みさきの政略結婚も


 こうした事件の時のための布石なのだろうか。


 みさきはそれならそれでいいと


 思うようになっていた。


 愛はなくても、築きあげていく


 努力をおしまなければ


 育っていくに違いない。


 みさきはもう母のいう婚約者を


 受けいれることにした。