タイトル 「天使の羽」 895 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 怪我をした沙希を献身に介護することで、


 いい母親だと周りに誉めらる。


 奈菜はそこに喜びを見出すようになる。


 そして沙希への虐待は、ひどくなっていく。


 沙希が怪我をすれば、誉めてもらえる。


 誰もが献身的な母親を、犯人だとは思わない。



「そう、変わっていったのね」


「そうです」


 拓海はうなだれていた。


 当然、それに拓海は気がついたはずだ。


 それでも、きっと止められなかったのだ。


 奈菜の体の傷も、


 拓海が暴力を振るった傷じゃなく、


 奈菜自身がつけた傷。


 沙希の傷も、奈菜がつけた傷。


 でもみんなが、拓海が犯人だと思った。


 それは拓海のキャラのせいだ。


 自己中心的で、俺様風の拓海は、誤解されやすい。