タイトル 「天使の羽」 297 その日以降、 ひなたの翼は 傷も癒えて、 美しく輝いていた。「明るくなったね、 ひなねえ」 沙希はひなたを 見上げて言った。「えっ?」「翔太さんが入院してから、 いつも笑ってる」「そ、そうかな」そう言いつつ、ひなたの顔が笑顔に変わっていた。誰の目にもひなたの顔から暗さが消えうせていた。