タイトル 「天使の羽」 858 突然、鈴音の目から涙が溢れ出した。 そして、車椅子に座る沙希を抱きしめた。「ありがとう、頑張るから」「鈴ねえ、立てないよ」鈴音が前から抱きしめるから、邪魔になっていた。「ごめんね」 そして、沙希と鈴音は 賽銭を投げ、手を合わせた。 鈴音は声を出して、「沙希ちゃんが歩けますように」と祈った。