それは僕がまだ忍者として未熟だった頃の話だ。
ある隠密行動の指令の狼煙があがった。
おおかみのけむりではない。
ヤンキーが無理やり当て字する漢字でもない。
まあ、ヤンキーなら狼煙と書いて、
狼はウルフだし、煙はスモーク。
だから、狼たちの相撲から、変じて、
チーム同士のマジ喧嘩とでも呼ぶかもしれない。
正解は、のろしだ。
明日は早起きして、潜入のお仕事だ。
ひさしぶりの外出だ。
ルンルン![]()
こんな気分の日は宮崎駿だ。
「天空の城ラピュタ」を見てその日は眠りについた。
目を覚ますと、周りには巨人のくノ一に囲まれていた。
なんて大きなくノ一たちだ。
まるでガリバーの世界に迷い込んだようではないか。
くノ一たちは次から次にボールを打ち込んでくる。
僕は必死にそれをよけながら、気がついた。
テレビで女子バレーをやってるではないか。
しまった、昨日ラピュタを見たせいかもしれない。
ガリバー旅行記には「ラピュータ」という
空に浮かんだ島が出てくるせいに違いない。
一度河合俊一をまじかでみたことがあるが、
あまりの大きさに驚いた。
バレーという特殊忍術を忘れた今となっては、
ただのウドの大木だな。