ヨシさんのプレゼント・人間の尊厳 | 乞食blog

ヨシさんのプレゼント・人間の尊厳

ヨシさんがアルミホイルに包まれた
ソーセージやパテを 大量に持って現れた。
どこかの店の仕出し料理のサンプルだとかいう。

キンさんとヤマちゃんが
「すげえな、こんなの丸ごと捨てちまうんだ!
さすがヨシさんは、そういう穴場見つけるのうまいな」
と興奮している。

「いや、捨ててあったわけではないんだけどね」
とヨシさん。 そして、自分はもういいので、
みんなで分けてね、といって、自分のハウスには戻らずに、
またどこか闇の中を消えていった。

「なんだ、気前のいいやつだなあ」
と後ろ姿を見守る山ちゃん。
「ここのところ公園で寝泊りしていないみたいですね」
とこうりゃん先生。
「パンパーティの時は、夜もずーっといたわよ」
とカズ姉。

とりあえずヨシさんの差し入れを
みんなでおいしくいただいた。
アルミホイルで包まれた惣菜は、まだ暖かいものもあった。

人間の尊厳というのは
「暖かい食べ物にありつけるかどうかにかかっている」
という話を、以前こうりゃん先生としたことがある。
炊き出しなどで暖かいものを口にするたびに、
普通の暮らしに戻りたいという気持ちが
ふつふつと湧き上がってくる、それは確かだ。