江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎の弟子であり娘でもあった葛飾応為の人生を「星の子」の大森立嗣が監督・脚本を務め映画化した時代劇です。

浮世絵師・葛飾北斎の娘のお栄は、ある絵師に嫁ぐが、夫の絵を見下したことで離縁される。北斎のもとに戻ったお栄は、父娘として、そして師弟として、北斎と生涯をともにすることに。2人が暮らす貧乏長屋は画材や絵で散らかり放題で、茶も入れられず針仕事もできないお栄だが、絵の才能だけは父親譲り。「応為（おうい）」という号を授かったお栄は、当時としては珍しい女性の浮世絵師として、絵を描くことに生涯を捧げ…

大森立嗣監督のトークショー付きで観ました。

初の時代劇で全部一から作るのが大変だったそうです。

全部説明する映画じゃないので編集が大変だったとか。

長澤さんは「MOTHER」で永瀬さんは「星の子」で一緒にやったことがある。

口が悪いけど、ふとしたところに優しさを出すところが監督は好きとか。

長澤さんの大きさを出すために裾を短めにしたりもしていたとか。

映画化のきっかけは15年以上前に書いた脚本でコロナ禍に読み直したらいいなと思って、プロデューサーに読んでもらったら気に入ってもらえて陽の目を見たと。

コロナ禍にこの脚本にある親子の情がいいなと思って、やりたいなと思ったと。

監督は依頼されてもいない脚本を書くのが好きで、1人で出来るので現場とは違う楽しさがある。

「百日紅」が好きで脚本にしたと。応為の資料が何もなくて、これをきっかけに見つかればいいなと。

逆に資料がないことで自由に作れたと。

長澤さんとは衣装の感じとかであんまり言わなくてもわかってくれていた。

永瀬さんは老けていくのでビジュアル的な相談はしたとか。

特殊メイクチームと作り上げていって、本当に髪を剃ってくれたりしたそうです。

描くシーンはあの姿勢のせいで腰にきたとか。

質問コーナー

Q.長澤さんの全身ショットが多かった印象、長澤さんが魅力的ですが、応為さんの人物像をああいう風に描いた理由は？

A.北斎の伝記には見た目は悪く、酒とタバコが好きで、任侠を好み、兄弟の中では一番絵がわかっていたと書かれていたとか。

Q.音楽がジャジーな感じにしたのは？

A.監督は時代劇にどんな曲をつけていいかわからなくて、いろいろ試してみて、トランペットいけるじゃんと思って、音楽の大友さんに相談した。アップが少ない分を音楽が助けてくれていると。

Q.富士山の前で話すシーンの背景は心象風景に感じたけど？

A.その通りです。リアルではなく北斎の気持ちに応為が寄り添う感じに作った。

Q.食べるシーンや雨や雪のシーンが多いのは？

A.江戸はそういう時代で、食べているときは無防備になるので、本当のその人が見えるのが好きなのでキーポイントに使った。雨とか雪は四季を描くために出した。

Q.煙がいろんなシーンで印象に残ったが？

A.匂いたつ煙とか、犬が興奮したり大変だったけど、画面が豊かになるので。

吐く息は実はCGで追加している。

Q.髙橋海人ファンから、彼は時代劇は初めてでしたが、彼にアドバイスを求められたことは？

A.撮影前に演技を見たりもした。時代劇だからハードルを上げずにやればいいと言った。

彼の存在で画面が華やいだ。

撮影後はキンプリのライブも観て、ドームをいっぱいにする人とやっていたのかと緊張したとか。

Q.描くシーンが魅力的だったが気をつけた点は？

A.本人たちに先生についてとにかく練習してもらった。「べらぼう」も同じチームが教えているそうです。

大森立嗣監督のトーク付きで観た「おーい、応為」