キネマ画報

キネマ画報

名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


レイモンド・ブリッグスの絵本をアニメ化した1991年短編作品です。

 

年に一度のクリスマス・イブは、ファーザークリスマス(サンタクロース)にとって大忙しの日です。 今年もプレゼントを配り終えて家に戻ったファーザーは フランスでのバカンスを思い立ち...

 

サンタクロースがイブの大仕事を終えて、フランスとかいろんな国へバカンスに行くけど、行く先々でサンタと言われちっとも寛げなかったり、再びやってきたイブの夜には配達忘れに大慌てで配り直しに行ったり、慌ただしいサンタの日々が描かれる短編でした。レイモンド・ブリッグスの絵柄の温かみもあり、ほっこりする短編作品でした。

この作品で寂しいクリスマスイブもやり過ごすことが出来そうです。

 

 

「限りなく透明に近いブルー」の村上龍が原作・脚本・監督を担当した1983年製作のSFコメディです。

 

秋の初めの昼下がり、ミミミとハチとモニカのいるプールに、宇宙人ゴンジー・トロイメライが落ちてくる。三人に匿まってくれと言うゴンジー、彼は遺伝子工場とファミリーレストランと精神病院のチェーン店を持つ「ドアーズ」という組織から追われていた。ドアーズは、ゴンジーの体細胞の一片を採取し、人工単性性殖による超人のコピーを造ろうとしていた。生まれ故郷に帰りたがっていたが、飛べなくなってしまったゴンジーを3人が助け、サイパンでの飛行回復訓練を始めるが…

 

「星と月は天の穴」で咲耶さんのヌードを観たら広田レオナさんの爆乳が観たくなって、この作品を観てみました。ちなみに広田さんの爆乳はオープニングのみです。

ハリウッドスターのピーター・フォンダが主演していたり、悪の組織ドアーズのメンバーが根津甚八さんがリーダーで岸部一徳さんと団時朗さんや刈谷俊介さんだったり、チョイ役でタモリさんとか小松政夫さん、高橋幸宏さん、武田鉄矢さんまでいてなかなかのハチャメチャさです。

主人公グループは若き渡辺裕之さんと広田レオナさん、あと誰だかよくわからない乃生佳之という俳優。

音楽のメンバーがすごくて加藤和彦、桑田佳佑、来生たかお、高中正義、そして坂本龍一さんです。「戦場のメリー・クリスマス」の1か月ほど前にこっちが公開しているのにも注目。

主題歌の「だいじょうぶマイ・フレンド」は妙に耳に残るメロディで名曲だなと思っていましたが加藤和彦さん作曲・安井めぐみさん作詞という「不思議なピーチパイ」の名コンビによる曲でした。

内容的には村上龍なりの「地球に落ちてきた男」をやりたかったのか?

この作品はキティ・フィルムの製作でやっぱりキティ・フィルムの映画ってどこかネジが外れているような変な作品が多いですがこの作品もいかにもキティ・フィルムらしい内容でした。

ちなみにキティ・フィルムの代表作は原田眞人監督の「さらば映画の友よ インディアンサマー」、相米慎二監督と薬師丸ひろ子さん主演の「翔んだカップル」、「セーラー服と機関銃」、「ションベン・ライダー」、多賀英典社長が監督した「プルシアンブルーの肖像」、松田優作さんが監督&主演「ア・ホーマンス」と一筋縄ではいかない作品が山のようにあります。

クライマックスはけっこうド派手でこんなでたらめな内容にここまでお金をかけて作ったキティ・フィルムは「うる星やつら」などのアニメで儲けた分をこういう趣味の映画にぶっこんでいたんだろうなあと思います。

ちょいちょう入る変なミュージカルシーンとか変過ぎて楽しいです。永遠に再評価されることのない作品と思いますが、改めてみるとけっこう楽しめました。

 

 

 

サム・ライミ監督の「死霊のはらわた」シリーズの正統続編で、「ホール・イン・ザ・グラウンド」のリー・クローニンが監督・脚本を担当し2023年に製作したアクションホラーです。アマプラで観ました。


ベスは姉のエリーに会うためロサンゼルスにやって来る。その矢先、地震が発生し地下から謎の部屋が現れる。そこで見つかった「死者の書」と呪文が吹き込まれたレコードをきっかけに、姉妹は死霊との果てしない闘いに巻き込まれ…

 

前半、どこら辺が「死霊のはらわた」やねん!と思いながら観ていたら死者の書が出て来て、ママにとりついて、ママをなんとかしようと四苦八苦してチェーンソー振り回して血みどろになって終わりという作品です。

子どもとかが主要キャストにいる時点で面白くなさそうな予感ぷんぷんで実際みどころはラストのゴアシーンくらいしかなく、あのサム・ライミ監督の過剰さによるおかしみが継承されていない時点で「死霊のはらわた」じゃねえなと思うばかりです。

日本で劇場公開されなかったのも納得のクオリティでした。シリーズとしてもスプラッター映画としてもイマイチ。こんなのを作り続けるならもうシリーズ打ち止めにしてほしいところです。