ママンは眠っている
ドルミカムという注射の点滴で眠っている
別のルートで、痛み止めのモルヒネが入っている
5月下旬から痛み止めの麻薬をはじめた
それから食欲がなくなって
頓服のオキノームを飲む回数は増える一方
先生は痛かったら飲みなさいというけど
そんなに飲んでいいのか?
と、ぼくはチョット不安
6月は2回くらい入院した
もう治療ではないから、ある程度復調したら退院
6月の後半からは昼も夜も関係なく眠れていなかった
眠っても30分もしないうちに起き上がる
何も食べていないから、何も出ないのに、ゲーゲーと吐こうとする
さっき起きた時にトイレに行ったのに、またトイレに行こうとするから、『さっき行ったばっかりだよ』と言うと、納得してまた横になる
6月なのにイチゴが食べたいと言う
仕事の帰りに4件スーパーを回っても売ってない
メロン、さくらんぼ、プラム
ご飯はたべないけど、果物なら少し食べた
階段を降りるのが辛くて、後ろ向きに四つん這いみたいな感じで降りるようになった
緩和ケア病棟のある病院への転院を考え始めて、一人で考えてみたけど、今の先生のことを信頼しているし、痛み止めが安定したら、また元の生活ができると思っているようなので、様子見かなーと思った
寝る前に飲む安定剤が処方されるようになったけど、ほとんど効いてはいなかった
予約の日以外にも、辛いと点滴してもらいに救急外来に行った
今の入院する日も、昼間は点滴してきたけど、帰ったらまた具合悪いから仕事が終わったあとに私がまた連れていった
なんとか入院させてもらって、翌日に回診で先生に、緩和ケア病棟のある病院への転院について考えてみては?と提案があった
私は考えていたけど、本人にとっては自分はもうダメなんだとショックだったかもなぁ
見学に行ってみて、嫌なら止めればいいと先生も言ってくれていたし、本人も自分に言い聞かせるように話していた
入院して2日目の夕方、一緒に夕ごはんを食べて、また明日ねと普通にわかれた
翌日の朝、不可解なことを言っているのでと病院から呼び出し
突然、せん妄が始まってしまった
夜中に受け答えがおかしなことはあったけど、安定剤のせいだと思っていた
人の顔はわかる様子
好きじゃない看護師さんには嫌いと言い放つ
早く死にたいとか
早く帰りたいとか
仕事に行かないといけないとか
病院に自分の財産が狙われているとか
極めつけは
トイレで用を足したあとのトイレットペーパーを私に渡して
『中央研究所に持って行きなさい』
パンツをあげてる間にペーパー便器に入れた(´Д` )
翌日にはトイレまで行けないので、ポータブルトイレに変更
体重70キロを抱きかかえて立たせるのは腰に悪い
ドルミカムを夜だけ始めるも、全然寝ない
せん妄が出てから4日目にして、1日通してドルミカムを使う
量も、最初に始めた時の倍以上
5日目にして眠った