植田日銀総裁の胆力

 

日銀総裁が黒田総裁から植田総裁に交代される件が

 

ニュース等で取り沙汰されていたのが、2020年末。

 

そのころから金利は上がる見込みが伝えられていました。

 

 

黒田さんなどの歴代の官僚出身と違って、黒田さんは

 

学者出身。

 

植田さんには理論に裏付けされたあるべき姿というのが、

 

つまり『理想像』があったのだと思います。

 

 

 

みんなマイナス金利政策で市場にお金を回そうとしたけど

 

実際には、そんな借入れの好条件の中でも実際に借入れを

 

行う企業側にはそれほどの資金需要がなかった。

 

 

 

それは、薄々実態として理解はできたけど、

 

それ以上どうすることもできないと金融政策を推し進める

 

安倍元首相時代の黒田総裁は考えていたんだろうな、

 

と心中お察しします。

 

黒田総裁は、これ以上やるべきことのない投資の好環境

 

を整備し、ここで金利を上げるなどしたものなら

 

経済はさらにダメージを受け、不況に陥る悪手を放った

 

当事者として戦犯扱いをうけることに危機意識があった

 

のだろうと思います。

 

 

 

でも、そんな中果敢に現状をじっくりと見つめ、

 

あるべき理想の姿に戻すための努力をした植田総裁は

 

カッコいいなぁと感じています。

 

 

(あり得ないけど)自分が、黒田総裁の後を引き継ぐ

 

植田総裁と同じ立場だったとして、あそこまで自分の信念

 

に自信をもって、かつ現実的な対応策を講じることが

 

できただろうか?

 

金利を上げることに対して経団連あたりの大きな組織

 

からは反対派もたくさん居ただろうに、よく判断された

 

と思います。

 


 

 

尊敬するとともに、日頃から自分の正義・信念・信条

 

を磨き上げていないと実行に移すことはできないだろうな、

 

と思いました。

 

 

短期的快楽は、長期的快楽に抗うのは難しいけど、

 

長期的快楽を求めることが正解であることが多い、

 

と感じています。

 

例えば、健康にしても、お金にしても、経験にしても

このことは当てはまると思っています。

 

 

 

 不動産投資家としての私の決断

 

一方、不動産投資家としての自分を振り返ってみると

 

反省点が多々あります。

 

 

 そういえば、仮想通貨の時もそうでした。

 

2021年の仮想通貨高騰の時に、上がる度に嬉しく、

 

狂喜乱舞の状態になり、

 

下がるときには、恐怖や不安で身動きが取れない、

 

そんな状態でした。

 

 数日や数週間の間に値動きが数百万円高騰・下落する

 

環境に精神的にすごく疲れたのを記憶しています。

 

 

今となっては、この経験はよかったと思っています。

 

少なくとも、このような状態に対処できるようにするために

 

一度はこの経験をすべきだと思います。

 

 実際、その時の自分の心理面の不安定さを自覚したうえで

 

どうマイルールを整備するのか、という点は自問自答を

 

繰り返し行い、ルールを明文化し、それに忠実に従うよう

 

にしました。

 

 

 

そして、今回、仮想通貨ほどのインパクトではないにしても

 

マイナス金利解除の件についても冷静に、不動産投資家

 

として自分ができる準備をしてきました。

 

 

実際には、いろんなケースを想定し『動かない』と

判断しました。

 

・金利上昇による返済額の増加が経営の安定性に与える影響

・新規参入投資家が減少することによる不動産価格の下落

・売却することによる資産価値の増加と減少

・保有の価値の推測

・インフレ市況による不動産賃貸価格の増加の影響

・自分の現在の資産規模から推定される破産率

・自分のみならず子供や孫に相続する視点での検討

・銀行との良好な関係を築き今後も相互発展していく道筋

 

 

このようないろんな検討を情報を収集して、すこしずつ

 

自分の判断基準を作成していきました。

 

もちろん、情報収集しても確実な情報というのはなかなか

 

手に入りません。

 

なので、重要視するのは大きなトレンドと

 

自分が譲れないポイントを明確にすることです。

 

 

また、逆に譲れるポイントを明確にすることも大事です。

 

 

この2つ(譲れないポイント・どうでもいいポイント)

 

が明確になることで、何を守り、何を妥協するか決める

 

のです。

 

 

将来はある程度予想はできても、完全には読めません。

 

予想も外れるときもあれば、当たるときもあります。

 

できるのは、投資家としてその精度を上げることだけです。

 

 

 

マイナス金利解除のような大きく時代が変わるタイミング

 

はまさに自分の投資指針を固める絶好の機会ですね。

 

 

苦しくもありますが、これを乗り越えることで、

 

さらに強い投資家になっていくと信じています。