日本医療政策機構は3月10日、同機構が実施した「がん患者意識調査」に関するメディアワークショップを開いた。同機構の市民医療協議会がん政策情報センターの埴岡健一センター長は、「なかなか現場には、がん医療のトータルなケアが届いていない。それを急いで巻き返す必要がある」と述べ、今回の調査結果を参考にしながら、政策を立案していく必要性を強調した。

 「がん患者意識調査」は、がん関連の患者団体に所属しているがん患者・経験者とその家族・遺族を対象に、昨年11月13日-12月末に実施。がん患者の声ががん医療政策に反映されているかや、がん患者が必要と考えるがん施策などについて質問し、有効回答数は1618件だった。

 この中で、昨年3月に厚生労働省のがん対策推進協議会が取りまとめた「平成22年度がん対策予算にむけた提案書~元気が出るがん予算~」に掲げられた70本の施策について、「あなたが必要性が高いと思われるものを10項目まで選んでください」と質問したところ、最も多かった回答は「がんに関わる医療従事者の計画的育成」(629人)。以下は「副作用に対する支持療法のガイドライン策定」(562人)、「長期療養病床のがん専門療養病床への活用(モデル事業)」(555人)などと続いた。

 調査結果は、11日に開かれるがん対策推進協議会のワーキンググループの提案書の参考資料として提出される予定だ。

 埴岡氏は、同日のがん対策推進協議会に、同じ70本の施策について医療従事者などを対象に行った別のアンケートの結果が提出されることを明らかにし、「それを突き合わせると非常に面白い」と指摘。両方で上位に選ばれているもの、片方のみで選ばれているものを検証し、両者が対話することの必要性を強調した。


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