Arcade Fire (アーケイド・ファイアー) - Neon Bible | あれこれ何とか好奇心

Arcade Fire (アーケイド・ファイアー) - Neon Bible

Arcade Fire
Neon Bible


試聴 → http://www.hmv.co.jp/product/detail/2516369


Arcade Fire - Neon Bible

前作、「Funeral」(感想はこちら )の衝撃が忘れられないArcade Fire (アーケイド・ファイアー)の新作が出ましたね!楽しみにしていました。


Myspaceでは前作の「Funeral」からの曲が3曲聴けて、今回の2枚目の新作の「Neon Boble」からは「Keep The Running」が聴けます。

http://www.myspace.com/arcadefireofficial


(曲目)
1. Black Mirror
2. Keep The Car Running
3. Neon Bible
4. Intervention
5. Black Wave/Bad Vibrations
6. Ocean Of Noise
7. The Well & The Lighthouse
8. (Antichrist Television Blues)
9. Windowsill
10. No Cars Go
11. My Boby Is A Cage

それから新作にも入っている「No Cars Go」のライブ映像ですけど、やはり圧巻ですね~。

http://www.youtube.com/watch?v=cJRSG95-WEU  (← クリック)



1曲目のなんか嵐のなかで野外で歌っているような不穏な雰囲気の「Black Mirror」で、始まります。曲の方は意外と淡々とした感じで進みますけど、やっぱり独特の世界ですね。やっぱり惹かれる雰囲気ですね。


Myspaceで聴ける「Keep The Car Running」は1曲目の怪しげな雰囲気を引きすりつつ曲自体はちょっとシンプルな曲調でロックな曲ですね。まとまっています。タイトルチューンの「Neon Bible」は短い曲で、囁くようなボーカルでスローな曲で彼らにしては内省的な感じがします。


次の「Intervention」は前作で感じられた、ボーカルも演奏も徐々に高揚感がじんわりと曲が進むに連れて沸いてくる曲ですね~。女性コーラスも不思議な効果を生み出しています。本当に終盤の爆発力は相変わらずですよ~。ライブで盛り上がりそうな曲です。

序盤は女性の歌声がメインで、中盤からの男性ボーカルの「Black Wave/Bad Vibrations」もなかなか高揚感がジワジワっと来る曲だけど、ちょっと前の前面にでた高揚感というよりは、静かに秘めた高揚感を味わえるという感じですね~。
Ocean Of Noise」 はバックは1曲目で聴けたように、相変わらず陰の要素が強い怪しげな雰囲気だけど、真摯に歌い上げていますね~。 「Windowsill」も同じような感じを受けます。

ここまで聴いてみて、前作のなんとも訳の分からない高揚感があった曲群とは一味違って、意外と1曲1曲がなんとなくアップテンポな曲も静かな曲も、彼ら独特のヒネリは健在なんだけど、シンプルな曲調だなって感じがします。どちらかというと、こっちの方がポップで聴きやすいかもですねー。「The Well & The Lighthouse」なんも堅実な爽やかなポップソングなような曲調です。

「(Antichrist Television Blues)」
も前作では聴けないようなカントリーな雰囲気も感じさせるポップで堅実な作りの曲です。でも後半はなかなかテンションが高くて一筋縄では簡単には聴かせてくれない曲です。急な終わり方はとてもシュールです。彼ららしい曲です。

No Cars Go」は一昨年のサマソニで聴いたような感じがしますね。一番、前作の曲調と雰囲気、高揚感を彷彿させる曲です。

最後の「My Boby Is A Cage」も、静かな雰囲気と押さえ気味のバックボーカルが、淡々とした曲調を色付けている曲ですね~。

今回のアルバムもなかなか良い曲ばかりですけど、全体的にシンプルな曲調ながら、いろんな曲調の曲をうまくアルバム中に散らばせたような感じです。前の、「Funeral」がとても即効性のあるアルバムだとすると、今回のアルバムは何度も聴いた方が味わいが出てくるような気がしますね。といっても分かりにくい曲が並んでいると言うわけでなく、じっくりと聴いていった方がジワジワっと良さが伝わるアルバムだと思います。

それに今回も怪しげな雰囲気がアルバムに覆っていますけど、なんとなく落ち着いて聴ける秀作かなって思います。曲単位では新作の方が骨格がしっかりしている仕上がりだと思います。

逆にいうと、前の「Funeral」は素晴らしいアルバムながら、あまりのテンションの高さにたまに聴いて深く感動するようなアルバムでしたが、不思議に爽快で各曲のテンポに緩急をつけているところや、ボーカルがしっとりと歌っている曲が多いところから、日常に聴いてもフィットするアルバムかもです。聴いて決して損はしないアルバムだと思いますよ!

私自身の感想は、前作そのままのアルバムを期待すると少しと戸惑うアルバムかもしれませんが、期待は裏切れなかったという感じです。よく練られて作られた素敵な曲が満載だと思いますよ~。