【動画】錦織圭がクレーキング「ラファエル・ナダル」に勝つために必要なもの | バレー・テニス中心のスポーツブログ

バレー・テニス中心のスポーツブログ

男女バレー・テニス等のスポーツ、ダイエットを記載します

$バレー・テニス中心のスポーツブログ
画面を真っ赤に染める2013年全仏オープン。当時世界ランク15位の錦織圭がその実力を十分に発揮し、見事に地元フランスの若手強豪・ペールを3回戦で大ブーイングの中、勝ち抜き4回戦進出をしました。

そして迎えた4回戦は、全仏オープンでは9年間で55勝1敗という驚異的な強さをもつ「ラファエル・ナダル」

テニスファンならず、スポーツ好きの方ならば世界中の誰もが知っている選手。そのクレーキングと対戦しました。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ

◆全仏オープン2000大会
---シングルス4回戦---
世界15位 錦織圭 ●4-6、1-6、3-6 世界4位 ラファエル・ナダル(スペイン)

[2013全仏4回戦 錦織圭×ナダル]


結果は、0-3で完敗。まだ差が少しあるかなとは思いましたがチャンスはあるとは感じてました。しかし、ここまで差があるとは。フィジカル的にもそんなに問題があったとは思えない。腹筋の怪我が完治しておらず、騙し騙しのサーブになってるのはマイナスですが、完全にストロークで打ち負けてました。

でも錦織選手は確実に強くなってます。ある意味素人目にもわかるくらいですので、物凄いスピードで急成長しています。テニスの内容が年々かなりアップし、自信もかなりついてきたようです。全く悲観する必要はないし、ただクレーでキングのナダルに勝てなかっただけ。得意のハードや球足の速い芝では錦織のテニスは更に生きてくると思います。

最もタフで、フィジカル的にも厳しいそしてクレー独自のスライドステップを取り入れなければならないクレーコートの結果なので、次のステップに向かえばいいだけです。

◆錦織の試合後のコメント
$バレー・テニス中心のスポーツブログ錦織「バックハンドに(ボールを)集められる事はわかっていた。自分のバックハンドで展開しようと思い、最初はそれが上手くいった。その後は、フォアハンドでのパターンが作れていた。」

錦織「けど、どんどん押され気味になってしまったので、1・2セットで自分のプレーをさせてもらえなかった。」

錦織「気持ちの面で粉砕された感がある。ナダルは誰よりもクレーでは強い印象がある。」

錦織「クレーでの対戦は、強い精神面と、あの(ナダルの)ボールに耐える体をしっかり作っていかなければいけない。」

錦織「今日、上手く出来ていたところもありますし、それがずっと出来るようになればチャンスもくると思う。無理をしなくても攻める形が出来るように、これから練習していきたいです。」

◆ナダルの試合後のコメント
$バレー・テニス中心のスポーツブログナダル「圭との対戦はいつも苦労するけど、今日の自分は良いプレーが出来たと思う。彼がミスをしてくれて助かったよ。」

ナダル「才能に溢れた素晴らしい選手だよ。動きが速いし、テンポも速い。」

ナダル「優れた選手に必要な条件を全て満たしているから、トップ10入りはすぐに叶うだろうね。」


========================================================
では2013全仏4回戦のナダルに対し、何が足りずに、何が必要なのかを見ていきたいと思います。あくまで個人的な意見ですので、ご参考まで。

[ナダルに勝つために錦織に必要なもの]
●ナダルとの公式試合経験
 錦織とナダルの対戦はわずか5回。世界1位のジョコビッチでさえ34回ものナダルとの対戦があり、15勝19敗。ナダルに勝ち初めて来たには、2008年までは4勝10敗と圧倒的に分が悪かったものの、2009年からは11勝9敗とジョコビッチが勝ち越している。

それだけの対戦経験からナダルの弾道、スピンボールの種類、跳ね方などいろんな独自の特徴を分析し研究し、今のようなコントロールショットをナダルに対してもできるようになったと思います。

2013ローマ決勝のフェデラーでも1-6,3-6と完敗。それだけ時間がかかるということです。ある意味、ナダルのテニスが非常識テニスで、世界中の中でもオリジナリティ溢れ、ストローク1本自体が武器となっている証拠だと思います。

これくらいのトップ20に入る選手同士の対戦だと、ほぼ普通に打ちあえますが、ナダルだけは強烈なスピン回転で、ショット自体が別の領域にいる選手だということもわかります。

逆にいうと、ナダルの弱点はビッグサーバーやビッグショットを持つ選手が絶好調だった時。相手の球威に押され、スピンが通常のスピンとなり、相手のビッグショットに負けてしまう時。

錦織はビッグサーブもビッグショットがある訳でもない。ライジングショットのタイミングの速さの返球スピードと、コントロールと最近は広角度アングルで勝負する選手。すなわちゲームメイクでドロップショットなど相手の意表を突くトリッキープレーヤーとして、才能あふれる選手。バレーでいえば、速攻を常に打ちならがもフェイントも混ぜるという嫌なタイプのクレバー選手。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ
まず錦織に必要なのはナダルのショットに慣れるための、ナダルとの公式試合での経験がかなり必要だと思います。上記の画像のように、ボールの跳ね方の予測がナダルの球筋と合わずに、無理な体勢ばかりだったこの試合。ナダルの球に慣れ、ジョコビッチの自由にコントロールできるようになった時、本当の勝負が始まると思います。

●ナダル独自のショットへの対応
$バレー・テニス中心のスポーツブログナダルのスピンは本当に独特なモノで、同じように打ってるように見えて、実際は10種類程度くらいのスピン。実際にはもっとあるかもしれません。同じ位置から相手の同じコートの位置に打つにしてもこの10種類のスピンを毎ショット打ち分けられると、錦織のようにナダルとの経験が浅い選手は、ラケットのスイートスポットに当てるだけでも大変となり、当り損ねが非常に多かったと思います。

右側の図の同じコースへのショットでもスピンの種類が違うだけで、濃いめの黄色枠のような範囲までワンバウンドして違う跳ね方をする。そうなるといくら世界トップレベルのショットメーカーの錦織でも今まで受けたことがないショットに対しては、体勢が崩れ、ベストショットが打てない。

結局ベストフォームではないため、微妙なコントロールを失い、ボール球威を失い、ナダル攻勢のゲーム展開になってしまいました。そして錦織のタイミングが合い始めるとナダルは微妙にまたそのスピンの種類や回転量、回転軸(縦、横、斜めの角度)を変えていく物凄いハイレベルな技術を使っていたように見えました。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ
上記の画像を見るとよくわかりますが、右が2回戦のバックハンドストローク。矢印のように右のかかとがしっかり地面について右足を軸に体を回転してボールコントロール、体重を乗せてボールに球威を与えています。

しかし左側は4回戦のナダルの錦織のフォーム。大事な軸の右足が浮いたまま、スイートスポットに当てています。皆さんも試してみるとわかると思います。右足のかかとを浮かせ、左足はつま先立ち。これでバランスが取れますか?これではいくらトッププロでもボールコントロール、体重を乗せるような球筋は打てない。

そうナダル戦は、ナダルのバリエーションあるスピンボールに錦織の思考や反射神経の判断が及ばずに、無理な体勢ばかりだったこと。これが毎ポイント続けば、明らかにナダル優性の試合になるのは明らか。

それだけナダルのスピンの多様性とショットの質の高さが、他の選手よりもオリジナリティー溢れ、特殊な技術になってると自分は考えます。

だからできるだけATPツアーで上位進出し、ナダルとの公式試合数をこなし、どういう体勢、どういう状況で、どういうスピンボール、ショットを打つのかを実経験し、研究データとして分析する必要があります。

クレバーな錦織ですので、10回ほど経験すれば、ほぼ癖はわかり、対応できるでしょう。まずナダルのフォーム、眼の動き、その時の状況からナダルのショットの弾道、スピン種類、跳ね方をきっちりと読む力、判断力が必要だと考えます。

◆ナダルのスピンショットにどうゲームメイクしていくのか
錦織の特徴は、スピード(ライジング)と変幻自在(ドロップショット、広角度、緩急)のテニスだと思います。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ
となるとディフェンスをしながらも攻める時は一気にスピードを上げるためのライジングが必要ということ。すなわちコートの中に入って攻め、相手の返球のタイミングを無くさせる必要があることです。

フェデラーのようにハーフバウンド的なタイミングで打ち続けながらも、ナダルのスピンを確実にコントロールしていけば、試合を優位に進められる。

特にジョコビッチのようにバックハンドでストレートをラインに打てれば、ナダルのバックになるので、その返球が浅くなり、チャンスボールをフォアウィナーという展開にできる。

本当に参考になるのは、世界1位ジョコビッチのナダルへの完璧な封じ込め方!

[2013モンテカルロマスターズ1000決勝 ジョコビッチ×ナダル]

●ジョコビッチのストレート展開の素晴らしさ
特にフォアにサーブを打って、バックのストレート。バックにサーブを打って、フォアのストレートの展開でのポイント展開が非常に多く。またそれが友好的なことがわかります。

更にその時はジョコビッチはほとんどコートインしてライジングで打っていること。このスピードと展開の早さ、ショットの正確さがナダルには致命的な攻め方。

バックのストレートを打ち、ナダルのバックに打たれるショットの対応がある意味苦手な部類。ジョコビッチほどの展開ができれば錦織は必ず勝てるし、今のテニスを進化させて、ナダルとの試合の経験を積めば、きっと勝てる日はくるだろうと確信できます。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ
サーブで確実に相手の体勢を崩すこと、そしてリターンを甘くし、それをストレートウィナーで叩く。更には錦織の最近のウィニングショットでもある、フォアの広角度逆クロスやバックのクロスアングルショットなどで振ってから、ナダルのバックへウィナーというのも考えられると思います。

●ナダルの驚異的なサーブキープ力とリターン力
最近何度もこの表を見せていますが、ナダルはサーブスピードはトップ50の中ではしかから数えた方が早いくらいスピードがないタイプ。これは錦織も同じ。
$バレー・テニス中心のスポーツブログ
※2013.05.20時点
でもサービスキープ力になると、ラオニッチの次に世界2位のサービスキープ力となる数字が出ています。それだけサーブだけで決めるのではなく、サービスゲーム全体を考慮したゲームメイクでサービスを有効活用していること。

だからこそ、錦織はスピンボールへの対応とショットの正確性、オープンコートへの展開が必須であるということが言えると思います。

サービスエースの数がナダルはわずか計63本、1試合2.3本。それでもサーブキープが89%と驚異の数字。錦織も1試合2.3本のエースと全く同じだけに、サービスを上手く使ったショットメイクを考える必要があると思います。

すでにリターンでは世界のトップ5の実力があるだけにあとはサービスキープ力を上げることがメインになってくると思います。
========================================================
[次はテニス界の聖地”ウィンブルドン”へ]
$バレー・テニス中心のスポーツブログまだグランドスラム2戦目が終わったばかり。これからはガラッと変わって、緑の芝。錦織のテニスは芝でこそ本領発揮ができるスピードのある展開のテニス。

ライジングを巧みに使い、2012年のロンドン五輪でも世界4位フェレールを破り、ベスト8までいったように、芝での成績、ウィンブルドンでの結果はかなり期待できると思います。

最近は変わりつつありますが、クレーコートで強い選手はスピン系。でも芝ではボールが滑り、球足がかなり速いので、フラット系、ビッグサーバー、ビッグショット系が優遇されます。

ナダルはウィンブルドンも優勝したことがありますが、2012年もまさかの2回戦敗退と膝の痛みで長期間の戦線離脱。クレーでは93.1%の勝率も、芝では80.6%まで落ちます。

このコートサーフェイスの利点を使い、更に芝ではナダルのスピンが跳ねなくなる特徴も使い、錦織にチャンスが広がる可能性を期待したいです。

そしておそらく全仏明けの最新ランキングは世界13位ビックリマーク

でもあと1つ順位を上げて12位にしておきたい。なぜならば世界13位であれば、第13シード。となるとまたもや4回戦でナダルを含むビッグ4と戦わなければならない。ベスト8で戦うためにも、是が非でも世界12位にあがり、ビッグ4との対戦を準々決勝以降にしたいところです。

2013年ウィンブルドン、確実に進化した錦織圭は、トップ10入りに向けてあとわずかの踏ん張り時です^^

記事を読まれたら、ブログ応援クリックをお願いしますm(_ _)m クリックだけでOKです


お手数ですが、別系統のブログ応援のためワンクリックお願いします!
にほんブログ村 その他スポーツブログ バレーボールへにほんブログ村 テニスブログへにほんブログ村 その他スポーツブログへ