【ルール1】[動画]バレーボールのローテーションとポジション(S1~6)(修正) | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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1年前からずっとですが、最も質問が多かった「ローテーション」について書きたいと思います。本日から始まるセミファイナルの3強の分析もそうでしたが、ローテーションがわからないので、バレーをもっと知りたいという意見を本当にたくさんいただきました。間違い等もあるかとは思いますが、素人の1つの意見として温かい目で見守っていただければと思います。

バレーボールというスポーツに特有の『ローテーションシステム』
他のスポーツでこのローテーションシステムがあるスポーツはおそらくないでしょう。

テニスは守備位置が決まっているので、ちょっとした類似スポーツですが、シングルス(1人)かダブルス(2人)なので、6人も一斉に回ることはないです。

それだけ非常に制限のある中でもある程度自由にプレーできるスポーツと言えるかもしれません。一時期、FIVBでローテーション廃止システムの案がでたんですが、その後どうなったんだろう。。。

ローテーション廃止とかになると、5人ブロックや前衛での5人スパイク攻撃など可能になり、恐ろしいスポーツになりそうな気もします。そうなると身長の低い日本は不利なのかな!?などと考えてしまいます^^;

「ローテーションとは」・・・
[1]基礎知識理解編
サーブを打つ前に固定されたポジションのことで、6人がコート内でそれぞれ6つのポジションに分かれ、サーブ側が変わる度に時計回りにポジションを1つずつ移動することだと自分は考えます。

ただし6人もいるので、略式記号で呼んでいます。その中心がトスを上げるセッター。
通称[S]:Setter

Snローテ(n:1~6)とは、n-1番目にローテでセッターがサーブを打つことです。よって、S2の場合は、2-1=1であと1ローテでサーブが回ってきますという意味です。

セッター[S]を基準にどのポジションにいるかを番号で表したものが、[S1~6]の略式記号。下記のように黄色ユニのセッターがバックライトにいる時は、S1と呼んでいます。次にフロントライトはS2、フロントミドルはS3・・・、最後にバックミドルはS6という感じです。
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よくバレーの解説者や実況がセット開始前に、S1ローテ、S5ローテからなどと言ってるのは、ロンドン五輪女子バレーの全日本で言えば、セッターの竹下がどの位置にいるかを示しています。

通常全日本女子は、159㎝の竹下のブロックを前衛で出来るだけ避けたいので、前衛に最も遠いS1ローテから始めていました。現在の東レも中道がS1から始めることがほとんど。前衛まで3ローテ移動あるので、基本的にセッターのブロックの弱点が気になるチームは、S1ローテから始めることが多いようです。

[ローテーションのルール]
バレーの試合を見ると、サーブを打つ前に、6つのポジションに綺麗に分かれている場面など、ほぼ見れないです。それはローテーションのルールを利用して、確率の高い攻撃やディフェンスをするための作戦でもあります。

そこが素人目には非常にわかりにくく、なぜアウトオブポジションの失点を取られるのか???と思う方もいるでしょう。

ではローテーションのポジション移動の制限について記載しましょう。かなり簡単に言えば、基本的に下記の2つのルールを守っていればOKです。
・隣の人を超えたポジションは×
・前衛、後衛の人を超えたポジションは×


ルールブックで具体的に見ていくと、体ではなく足の位置で規定されています。
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【第7条第4項】
サーバーによってボールが打たれた瞬間に、それぞれのチームは、各自のコート内でローテーション・オーダーに従って位置していなければならない。(サーバーを除く。)

3 競技者の位置は、次のようにコート面に接している両足の位置によって決定され、コントロールされる。
(1) それぞれのフロント競技者の片方の足の少なくとも一部は、それぞれに対応するバックの競技者の両足よりも、センター・ライン寄りに位置していなければならない。
(2) ライト(レフト)に位置するそれぞれの競技者の片方の足の少なくとも一部は、同じラインのセンターの競技者の両足よりも、ライト(レフト)のサイド・ライン寄りに位置していなければならない。(サーバーを除く。)
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今回はレセプションをする場合のローテーションのみを見ていきたいと思います。

[2]図解応用編
(1)黄色の人がセッターのS1のローテ
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上記のように縦、横のポジションの関係は次のようになります。
縦の関係:緑-黒、青―白、赤-黄
横の関係:前衛の緑-青-赤と後衛の黒-白-黄
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基本的に
・前後の位置:バックの黒→緑、白→青、黄→赤を超えてはならない。縦の関係は、フロントレフトとバックレフト、フロントミドルとバックミドル、フロントライトとバックライトの間にしか関係がありません。
サーバーがサーブを打った瞬間に、前衛(バック)の選手の片足少なくとも一部は対応する後衛の選手の両足よりも前にあることが前提。

・左右の位置:横の関係は、前衛同士、後衛同士にしかありません。基本的に隣の人を超えてはいけないので、例えばライトの選手の場合、センターの選手の両足よりも、ちょっとでもいいので片方の足がライト側のサイドライン寄りに出ていなければなりません。

縦の関係で後衛が前衛を超えることなく、横の関係で隣の人の足を超えることがなければ、コートいっぱいに広がるフォーメーションでも、上記の3つのように何でもOK。特に足の位置に注意です。

(2)具体的な戦術に沿ったS1ローテ
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左側:戦術なしのわかりやすいS1ローテ
右側:ロンドン五輪全日本女子の戦術に沿ったS1ローテ

S竹下:後衛ライトで、WS木村の横からセットアップのため前衛へ
L佐野:大友と交替済、レセプションの中心にミドルに位置
WS江畑:レセプションから外れるため、邪魔しないように
      佐野の後方へ移動し、BS助走の準備へ
OP新鍋:前衛レフトにいながら、後方に下がり目にレセプション準備
      and前衛アタッカー
MB荒木:レセプションに入らないので、グーと前にでて、サーブの
      ネットインなどをフォローする役割and前衛アタッカー
WS木村:前衛ライトから後方に下がり目にレセプション準備
       and前衛アタッカー

こういう感じでロンドン五輪でのS1ローテはフォーメーションを組んでいるようです。このローテは佐野の守備範囲が大きいですが、どうしても木村が狙われがちです。こうやって、各ローテーションでどうやれば、コート内のすべてのレセプション範囲を3人でカバーできるか?を色々と考えて戦術をたてています。

だから、守備がいい新鍋がOPに入る時と、攻撃のバリエーションで山口がOPに入る時では、木村のレセプションの守備範囲がかなり減ったので、最終予選ではボロボロになりながらも、ロンドン五輪はある程度安定した活躍ができた要因の一つだと思っています。

ワクフバンクの木村は、後衛の場合はリベロとほぼ2人でレセプションという場面もあり、かなり守備的な感じで使われていました。

[3]動画で実践完成編
ロンドン五輪での試合を紹介したかったんですが、オリンピック動画は転載不可なので、世界バレーの3位決定戦を題材にします。

【2010世界バレー3位決定戦 日本×アメリカ】


◆開始7:35~S1ローテでのレセプションアタック
●その1 木村が後方に体勢を崩しながらレセプション
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メンバーが替わりますが、前衛ライトにOP山口(新鍋)、ミドルに荒木、ライトにWS木村、バックレフトにWS石田(江畑)、バックミドルに佐野(大友)、バックライトに竹下。(2)で示した右図と同じような配置です。
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このローテは、WS+リベロ+OPの3人で組む日本のレセプションは、山口と木村が前衛に2人共いるので、3枚アタッカーの前衛でも結構厳しいポジション。
●その2 竹下が移動しながらレフトへハイセット
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木村が相変わらずサーブでコート後方に狙われ、日本のエースの得点源を潰し打てない体勢になる。となると竹下は山口か荒木に打たせるしかないようにさせるアメリカの戦法で、結局ハイセットを山口がレフトから打ち、ディグされる結果に。
●その3 山口がハイセットをレフトからスパイク
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それで先日、2013全日本代表候補を予想したんですが、WSの石井優希の成長が本当に大きく、レセプションも〇、ハイセットも打てる180㎝のアタッカーは本当に貴重で嬉しいことなんです。石井優希が木村とWS対角を組むことで、どれだけ木村頼みの負担が減るか。。。まだ海外相手での石井優希を見てみないとわからないけど、期待はあります。

ロンドン五輪や世界バレー、W杯でのS1ポジションは、サーブで木村を狙われ乱れると、新鍋or山口がハイセットをレフトから打たなければならず、各国とも得点源が落ちる木村にサーブを大集中攻撃でした。

しかしWS石井優がいることで、S1ローテでOPに長岡or迫田or江畑を入れることが可能で、もし木村をサーブで狙われ潰されても、OPがハイセットを打ちこなすことができるローテが組め、またできるなら石井優のBSの可能性もあることになります。だから今までは木村頼みのローテが非常に多かったんですが、今季のVプレミアの若手の成長を見るとそうでなくなる可能性が高いので非常に嬉しいというか期待しています。

こういう内容を理解いただけるとありがたいです。上記の期待もあって、これからの全日本のためにも、今季は若手有望選手をそろえる久光を応援しています。全日本での厳しい接戦の勝負強さを身に着けるためにも、どうしても今季は久光に優勝という栄光を味わい、接戦でも負けないメンタルを自分の中に叩きこんでほしいです。特に石井優、長岡、岩坂、座安、(野本)です。新鍋が勝負強いというのはすでに2011、2012で実証済みです。

こんな感じですが、ご理解いただけたでしょうか、間違いがあれば、優しく指摘ください。素人が書いたブログですので。質問などあれば、答えられる範囲でお答えします。ただし遅くなるかもしれません^^;

ローテーションでバレーを見ることができると、バレーの奥深さや難しさが本当にわかって、面白いです。好きな選手がいるならば、是非ローテーションシステムを覚えて、その選手がチームとしてどれだけ関わり、どういう役割を担っているのかまで見えると、色々な苦労や実力が見えてくると思います。

現地観戦する場合は、ローテーションシステムは戦術的に十分に見れるんですが、困るのはTVやネット観戦で、カメラワークとしてボールを追ってしまうので、スローやストップ再生しないと細かく確認できないこと。

慣れれば問題なく見れますが、画面によって左右されるので、TVやネットなどでは気を付けてください。いつの間にか次々にポイントが進むバレーは、素人目には結構きついです^^;自分はようやく慣れた感じです。

後は、たまにですがポジションを超えてしまって、あれ?という時もあるようですが、あまりにもひどくない場合は、審判も緩和しているように見えます。

バレーというスポーツはポイント間が非常に短く、展開が早いスポーツなので、一気に見るというより、最初は誰かのサーブの時だけ見るようにすると、そのローテーションの攻撃パターンやレセプション範囲、そして相手チームがどういうサーブの狙い方をしているかなどがわかり、楽しいっすよ^^

1つのローテだけでしたが、時間があれば他のローテも紹介したいと思います。この記事が好評であれば嬉しいですけど。。。

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