キム・ヨンギョンの高度なBSテクニックと迫田BSの比較! | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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木村×ヨンギョンの試合を見返していると、かなり高度なヨンギョンの攻撃がありました。少しヨンギョンのポイントについて分析してみましょう。あくまで個人的な意見なので、ご参考までに。


キム・ヨンギョンは、「守備型のWS」の木村選手とは違って、「攻撃型のWS」だと個人的には思います。


どちらかというと、レセプションをすることよりも、スパイクの攻撃で得点を優先される選手。この試合、木村選手がヨンギョンを序盤からサーブで集中攻撃して、ヨンギョンに早い攻撃で思うようにスパイクさせないようにしてましたが、第4セット頃からでしょうか。フェネルバフチェは、木村のサーブのローテだけレセプション陣形を変え、ヨンギョンを外し、前衛ライトからの攻撃に集中させていました。


全日本で言えば、新鍋が守備型で攻撃型が木村選手になります。木村選手は、全日本では現在のワクフバンクのポジションの守備型だけでなく、攻撃型のWSもこなさなくてはならないという恐ろしい程の役割を担う存在でした。


ヨンギョンは、ガモワがいなくなった今、世界No.1のアタッカーでしょう。ロンドンオリンピックでの活躍は本当に素晴らしかった。4位に躍進した韓国の50%くらいはヨンギョンの活躍でしょう。更にオリンピックMVPも誰もが納得でしょうね。


しかしレセプションも無難に上手い。今回ありがたいことに読者さんからワクフバンク×フェネルバフチェの全動画をみつけてくださり、本当にありがたかったです。


それを見返していると、自分的には、とんでもない高度な技術が1ポイントに集約されたヨンギョンの攻撃がありました。


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それは第5セット、Vakifbank10-7リードで、ワクフバンクのサーブからのフェネルバフチェのレセプションアタック。


ヨンギョンは、後衛ミドルに位置し、レセプションを自らしてからの、高速BSで、しかも超クロス気味に打ったコースの幅の広さには、脱帽ですね。迫田選手もこれができてほしい。本当に高度な技術の連続です。男子選手の身体能力的な動きを、無駄な動きを最小限に抑えて、女子でも可能にしたレセプションBSアタックです。


本当に凄いのは、BSで助走が短く、着地もアタックライン際だということ。日本のBSの第一人者の迫田選手と比較すると、大きな違いが見られます。日本選手で、これだけの動きができる選手はいるかな。今の木村選手ならできそうな気もします。


ヨンギョン:11/7のVakifbank×FENERBAHÇEの第5セットの10-7の場面

迫田:2011年モントルーの決勝キューバ戦の第2セット9-7の場面


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これをみるとわかるんですが、

◆赤ライン

助走に入る位置:おそらく迫田選手の方が1m位後方から

◆黄色ライン

上体の傾き(角度):迫田選手の方がいかにもダッシュするぞ!という助走の構え

◆青ライン

助走幅:迫田選手と比べると、倍くらい助走幅がありますよね


迫田選手は、ヨンギョンよりも身長がないので、どうしても助走のスピードの反動でジャンプし、その勢いをボールの球威に伝えるようなBS。だからこそ、ブロックもはじき、ディグも取りにくいBS。


ヨンギョンは、軽い3歩助走から、軽やかにジャンプし、身長を生かし、巧みなコースの幅を使ったBS。更にレセプション後でも体勢が前傾姿勢にならないので、スムーズに助走に入れる。


この図の比較で言えることは、迫田選手は100mダッシュをこれからするような助走がBSに必要なこと。ヨンギョンは、これから軽いランニングしようかなというイメージの違いだと分かりやすいでしょうか。


でもこの助走の違いは非常に大きく、ヨンギョンのポイントを見てもらうとわかるように、レセプションをしてからでも、十分に球威のあるスパイク、高速のスピード、打点の高さがあるということ。更に言えば、コースの幅まで打ち分けられる。


迫田選手は、レセプションをしてしまうと、おそらくサーブの球威で、体重が後ろにかかってしまう。そのため、なかなか上記のようなフリーで助走するようなスピードと勢いと助走幅をつけるのが非常に難しいでしょうね。そうなると、迫田選手がレセプションに入ると、なかなかBSができなくなる可能性が高いんです。


2012年のWGPでタイ戦がありましたよね。初めて?迫田と江畑が一緒にコートINした試合。あの試合は、迫田選手が全日本で初めてレセプションに入りましたが、そのためBSが極端に少なかったと思います。


迫田選手がレセプションに入る場合は、後方位置でキャッチしなければならない条件がついてきます。おそらく迫田選手にサーブを狙い、かつヨンギョンのようにレセプションまで打ってきたら、おそらくですが相手チームは迫田選手の前方にサーブを切り替え、迫田選手のBSを防ぐでしょうね。


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更にスパイク打点もヨンギョンはネットよりも後方にもかかわらず、打ちこなしますが、迫田選手はネットに近い打点になってます。


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そしてBSを打った着地を見ると、わかりやすいですが、ヨンギョンはネットとアタックラインの中間くらい。迫田選手はネットギリギリです。


自分が前々から心配しているのは、この着地をしている限り、迫田選手の膝には体重の2倍くらいの負荷がBSを打つたびにかかっているので、ヨンギョンのように半月板など怪我をしないかが、ちょっと気がかりです。


木村沙織でさえもレセプションしてからのBSは、なかなか見ない。これだけレセプションをしても体勢が全く崩れずに、簡単な助走でBSを角度をつけて打てるというのは、本当に高度すぎる技術だと思いますね。凄い!!凄すぎ!!


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迫田選手も、もう少しだけ助走が短くなれば、レセプションしてからでも、自分のBSができると思いますが、身長が低いだけに、どういう方法でそれを見つけるかが今の課題ではないでしょうか。その前にレセプションを体勢崩さずにAパス気味に返すのが前提ですけどね。


そういう点があるので、迫田選手はこれからやることは、山のようにありますね。本来であれば、助走が少なめの江畑がレセプションを行い、迫田がOPアタッカーとして入った方が、ブロックもいいので相手のWSに当てられ、全日本としてはスムーズにいきそうな感じですけど、江畑がレセプションの練習を開始しているかどうか、が大きな問題です。


もうこれからの時代は、アタックだけ打つスパイカーはいらないと思います。世界の高さは200㎝になろうとしている。コートINするアタッカー全員がディフェンスできるのが当然で、サイドアタッカーは3人共にレセプションができ、1人が調子悪い場合は、いくらでもレセプション陣形を変えれるような人材が必須でしょう。


今回のVプレミアリーグでは、東レの迫田選手がどういう陣形でレセプションに入り、BSなどはどう対応していくのか?という戦略にも注目していきたいです。




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