米フィギュア女子16歳で電撃引退のワケ  来日中に発表 『信じられない11年間でした』

3月に世界選手権3位になったばかり、インスタグラムで『引退を発表します』

 フィギュアスケートのアリサ・リウ(米国)がインスタグラムで電撃引退を発表した。まだ16歳。2月の北京五輪7位、3月の世界選手権3位と充実著しいこのタイミングでなぜ決断したのか本人が理由を明かしている

 

 米フィギュア界に衝撃が走った。スターズ・オン・アイス東京公演に出演していたリウが日本時間10日未明にインスタグラムを更新し、長文メッセージを投稿。『スケートからの引退を発表します』と発表したのだ

 

 『5歳でスケートをし始めたので11年間、氷上にいたことになります。信じられない11年間でした。良いことも悪いこともたくさんあったけど、そういうものだと思います。一生ものの友人とたくさんのいい思い出を作ることができました。正直言って、こんなに多くのことを達成できるとは思わなかった。とても幸せです。自分のスケートキャリアにとっても満足しています』

 

 リウは13歳だった19年に史上最年少で全米選手権優勝。天才少女として一躍脚光を浴びた。その後も着実に実績を積み、今年2月の北京五輪で7位入賞。3月に行われた世界選手権でも3位で表彰台に上がったばかりだった

 

 いったいなぜ、16歳にして決断したのか。それは『目標の達成』、そして未来のビジョンがあるようだ

 

 『今、スケートでの目標を達成したから次のステップへ進みます。現在はほとんどの時間を家族と友だちと過ごして、勉強もすると思います。でもスケートは、予想していたよりも、人生についてずっと多くのことを教えてくれました』

 

 16歳ながらも幼少期から国際舞台を踏み、数々の栄光を知った。その過程で多くの友人に出会い、全力で駆け抜けた11年。そして、スケート以外の人生はこれからも続き、さまざまな可能性がある。勉強することも、人生設計に必要な一つの要素と知っているのだろう

 

 投稿には『スケートしてよかったです』と想いを込めた一言で締めくくった。この決断は多くの有力選手を擁するロシアなど、各国の海外メディアに報じられ、驚きをもって受け止められている