訪日観光客が念願の1000万人を超えるそうです!

 日本の出国旅行者数は世界11位・アジア2位なのに、入国旅行者数は世界33位・アジア8位というふがいない状態(2012データ)。日本人が海外でお金を落とすだけでは、日本経済のためになりません(もちろん日本の旅行会社の利益にはなりますが)。90年代前半は300万人後半の旅行客受け入れ人数でしたが、90年代後半に400万人代になり、2000年前半に500万人を突破。そして、ついに2013年に1000万人超!ビザは発給要件の緩和などが功を奏しました。あとは、日本は物価が非常に高い国でしたが、アジアも経済成長し相対的な物価格差が縮小したこともマクロ的な要因でしょう。人口減少で国内市場が先細る中、海外の需要を取組んでいくことは重要です。

 なお、観光客受け入れ1位はフランスの8300万人!!なんという驚異的人数(*)。1000万人突破となれば受け入れ順位で8つほどランクを上げてシンガポール・韓国あたりに比肩してきますね。アジアの国が上位なのは物価の安さが理由でしょう。中国・日本など近隣に人口の大きな国もあります。韓国は逆に反日キャンペーンで日本人観光客が激減したらしく、観光客受け入れ人数で日本と順位が逆転するかもしれないですね。中国観光客は増加しているらしく、順位逆転が起きるかどうかは不明ですが、接近するのは確実でしょう。自業自得というかマヌケというか馬鹿というか。

*観光客受け入れ人数(2012)

1位 フランス 8301万人
2位 アメリカ 6696万人
3位 中国 5772万人
4位 スペイン 5770万人
5位 イタリア 4636万人
6位 トルコ 3569万人
7位 ドイツ 3040万人
8位 イギリス 2928万人
9位 ロシア2573万人
10位 マレーシア 2503万人
15位 タイ 2235万人
16位 カナダ 16311万人
23位 韓国 1114万人
25位 シンガポール 1039万人
33位 日本 835万人

世界的な和食ブーム、日本アニメブームなど日本の世界的認知度は非常に高い。世界遺産登録数国別ランキングだと世界13位で観光資源も豊富です(**)。海外だと京都が凄い有名ですが、正直、重要文化財・国宝の数で3位の奈良ももっと有名でいていいと思います(1位は東京で、2位は京都)。リニアが奈良に通れば京都に並ぶ世界的な観光都市になりうると思います。

**世界遺産登録数国別ランキング
1位 イタリア
2位 中国
3位 スペイン
4位 フランス・ドイツ
6位 メキシコ
7位 インド
8位 イギリス
9位 ロシア
10位 アメリカ
11位 オーストラリア・ブラジル
13位 日本・カナダ・ギリシャ

21位 トルコ・ペルー・ベルギー・スイス
25位 韓国
38位 エジプト

 ここ数年で旅行客等が増えたのは実感としてあります。早稲田大も院になると留学生だらけで、アジア太平洋研究科だと国費留学生とかも多いですし、政治学研究科ジャーナリズム専攻は半数が留学生(ほとんど中国人)。私の履修している経済学の科目だと、日本人の方がマイノリティとかいう事態です。韓国・中国の留学生は母国語に加えて英語・日本語も話せて(おまかえに早大なので)、就職でも引く手あまたのようです。

 人口・経済規模の世界1位はなんといっても東京都市圏です。政治の中心でもあり、学術機関・文化施設も豊富な稀有な都市です。東京に留学したい海外の潜在的な学生は多いはずです(物価などがハードルでしょうけど)。カジノ構想がありますが、カジノが出来れば観光客は増えるでしょう。アジアの成長が今後も継続すれば、アジアの旅行客も増え、日本は一大観光都市になると思います。
 ただ、近年急速に旅行客が増えたので、対応が追い付いていないのが現状。英語表記があまりにも少なく、食事面でも、豚・牛などの表示がなく、イスラム教徒などは困惑するでしょう。飲食店でバイトしている時に、たまに「牛肉使われていますか?」と英語で質問されたのを覚えています。世界最大のイスラム国家は実はアジアのインドネシア。フィリピンは人口1億人近いカトリックの国で、タイは仏教が強く、インドはシク教・仏教など多宗教。宗教に疎い日本人も今後意識改革が迫られるでしょう。
 今後、ますます観光客が増え、日本の魅力が世界に伝わっていけばいいなと思います。