二酸化マンガンはベンジルまたはアリルアルコールを酸化するのに有用なマイルドな酸化剤です。
反応終了後はろ過してのぞくだけでOKなので、非常に楽です。
前に書いたことがありますが、私は和光純薬さんの二酸化マンガン、化学処理品をいつも使ってます。
これはロット間の活性のばらつきがなく、安定して良い活性を示します。
ところで、二酸化マンガン酸化ではさまざまな溶媒が使われます。
ジクロロメタン、クロロホルムが最もよく使われるかもしれませんが、THF、トルエン、DMF等でも問題なく反応は進行します。(反応の速度には違いはあると思いますが)
反応終了後はセライトを使ってろ過し、二酸化マンガンを除きます。
セライトをきちんとつめないと、ろ液に流出してしまうことがあるので注意が必要です。
しかし、溶媒によってはきちんとセライトをつめてもどうしてもろ液に流出してしまうことがあります。
以前、原料の溶解性が非常に悪く、クロロホルムに溶けなかったため、DMFで反応を行いました。
反応は問題なく進行し、セライトを使ってろ過しました。
もちろんきちんとつめ、ろ過したところ・・・・あれ??
なぜかろ液にマンガンが。
つめが甘かったかと思い、再度チャレンジ。
しかしやっぱり駄目。
結局セライト+シリカでなんとかのぞきました。
この現象はどうやらメタノールやTHFでも起こるらしいです。
なぜでしょう?
いくらきっちりセライトをつめても流出。
不思議でなりません。
誰かこの謎がわかる人はいませんか?
教えてください。