こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
少し間が空きましたが、
【新シリーズ】 あの引越会社が倒産に至るまで 第12弾です。
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翌日の朝、少し早目に会社へ向かいました。
現場、営業、内勤者…全てが不安を抱えての出勤だったはずです。
始業時間の前から社内は大変な状況でした。
受注済みの9月分のお客様からキャンセルの電話が鳴り止みません!
大げさではなく、分刻みで売上げが減っていくのです。
こんなことは初めての経験でした。
考えてみれば当たり前の事です。
「こんなことがあっても○○引越センターで引越されるのですか?」
「引越の当日になって現場が来ないこともありますよ!」
ライバルの引越会社がひっくり返そうと躍起になっていたようです。
逆の立場であれば当然のことをしたでしょう。
引越会社の売上げは、先に先に入ってきます。
当たり前ですよね?今日の今日、引越を頼む人なんていませんから。
一般のお店をされている方は、当日の売上げを見て商売されるでしょうが、引越屋は別なんです。
今日の引越、明日の引越を受注したくても、そんなお客さんは居ないのです。
そのため、他の引越会社にとっては、空いている日程を埋めるのには格好のターゲットでした。
9月の引越を9月に入ってから見積りする客は、日に日に減っていきます。
そして20日頃にはだいたいの数字が固まって、上がりも下がりもしないのです。
その頃になって「予算必達!」を声高に叫んでも売る相手が居なくなるのです。
安売りしようにもお客さんが居ないのです。
引越業界とはそんな業界でした。
この事件当時、9月分の売上げは予算の大凡65%、何とかカツカツでいける水準でした。
それがこの事件以降、みるみる売上げが落ちていったのです。
それも1日に数千万円規模で…
それとは反対に9月の受注がピタッと止まりました。
数億円あった売上げがみるみる下がっていきました。
それもそのはず。
引越はある意味お祝い事なんです。
新築、リフォーム、転勤、入学、結婚…
そんな人生の門出の引越しを任せるのには、あまりにも大きな事件でしたから。
営業マンも仕事がありません。見積り件数が無いのですから。法人営業部でも同じような状況です。
取引先の企業から取引を一旦中止する旨の連絡が相次ぎました。
現場のスタッフも仕事がありません。
引越キャンセルがあまりにも多過ぎて…
当時、社内の空気は最悪でした。
最悪でしたが打つ手は一つもありませんでした。
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一旦ここでアップします。
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