空には上弦の月が浮かぶ…初夏の内灘海岸。

パラグライダーの愛好家も飛行を楽しんでおられました。
ほんとうに鳥のように飛べるって素敵なことじゃないですか。
この野鳥は、ヒヨドリ です。
主に日本列島を中心に多数生息する留鳥ですが、朝鮮半島や台湾から中国本土
フィリピンのルソン島にも数は少ないですが確認されています。
(安土桃山時代の堺の商人…ルソン助左衛門も異国の地で出会っていたかも?)
ヒヨドリ は、果実や花の蜜が大好物 (糖分によるエネルギー代謝が良好)。
それはつまり…花が咲き乱れる季節の今が栄養満点のニセアカシアもそう。
(もちろん昆虫も増殖していますから、餌には困らない良い環境です。)
ヒヨドリの繁殖シーズンは5月から9月頃なので活発な恋の時期。
体長は大きめで27~8センチほどあります。(尾の長さも平均して10センチ以上)
これも外観は雌雄ともに同じ色合い、頬の赤茶褐色の部分がチャームポイント。
胴は灰褐色の羽毛、頭部は長めで冠のようなヘアスタイル?。
こう見えて寒がりなのか? …温暖な土地がお気に入り。
春先や秋になると渡っていく姿を目撃することもあるでしょう。
ちなみに…お隣の富山県砺波市では、市のシンボルの鳥に選ばれています。
この一帯は海洋性の気候のため…朝晩の気圧変化もあるでしょう。
(住人のお散歩コースなので、慣れのせいか鳥も落ち着いているようです。)
砂地に植物が生い茂り、海風が適度に柔らかい気持ちの良さがいいですね。
私は… ヒヨドリ の印象って精悍なイメージがあるんですが。
美しい鳥ですよね。
寿永三年(1184年)に源平が武力衝突した事件は全面戦争に。
鵯(ひよどり)越えの逆落としに由来する源義経の電撃奇襲作戦を重ねるから。
夜襲、不可能と思われる険しい崖からの急襲、八艘飛びの機略縦横が冴える戦。
義経の異彩を放つ闘争心は、現代の我々にも痛快な刺激を与えてくれます。
既存の概念に囚われるな!! (そう励まされている気がします。)
鵯越え”…は、単なる地名でしかありません。
ヒヨドリ の飛び方は、羽ばたいては翼をたたみ…それを繰り返すスイングをします。
義経の壇ノ浦の戦いで舟から舟に飛び移る戦法である八艘飛び”の伝説。
その戦法は、もしかしたらヒヨドリ の飛ぶ姿にヒントを得たのかもしれません。
才知に溢れ、遠く兄を慕って馳せ参じた稀代の戦略家は大自然を友としたのでしょう。
(京の五条橋で弁慶を軽やかに翻弄する姿も小鳥のようではないですか?)
母の常磐御前と別れ、鞍馬山で育った孤独な少年時代…知恵は野生動物から学んだ。
見事な観察と洞察を生かした身体能力、それが天狗が稽古したなどという逸話の奔流。
ちょっとお話しが飛躍し過ぎましたね…鳥だから。