皆さん、昼下がりの愉快なブリーフィングルームへようこそ

いま飛行前に気象の説明など、マス・ブリーフィングの真最中です。
本日ご紹介するのは…白い機体が印象的な海の王者
海上自衛隊 対潜哨戒ヘリコプター HSS2B ちどり
米国シコルスキー社製の大型対潜ヘリコプター(SH-3)をベースに改修されています。
兵器開発の老舗が送り出した名機は優れたサブマリン・ハンターでもありました。
海中を航行する潜水艦を索敵し、随時に攻撃行動も可能とします。
直系18,9mのメインローター(主回転翼)の構造は全間接式でした。
機内の操作で自動で折りたためますから、航空母艦などに格納される際は尾部も同時収納。
アメリカが太平洋上の航空母艦などで運用していた経緯をみますと理解できます。
対潜装備として、ソノブイ投下システムから吊り下げ式ディッピングソナーを装備しています。
20世紀には、多くのハリウッド映画で海軍のシーンを飾った時代のものです。
発展型のHSS-2B”は、三菱重工により近代化が進められた世代の機体でした。
(日本では、形式名 S-61B)
大半の装備類、レーダーや情報処理装置も国産品にアップグレードしています。
胴体は艇体構造になっておりますから、海面への着水も可能でした。
左右にフロートスタビライザーを備えていますね。
(紅の豚”の飛行艇みたいでしょう)
さあ 緊急出動だ!
あまりに沢山の計器で目が回りそうなコックピット(操縦席)
コレクティブ・ピッチレバーなどの操作概念も、HOTAS”が採用される以前の世代です。
(Hands On Throttle And Stickの略)
現代の機体は、多機能集中式ディスプレーのモニター画面に表示していくので整然としています。
それでも計器が並んでいる画像を見ると航空機”という感動があります。
クロノグラフ式の腕時計好きには嬉しいかもしれませんね。
展示されている機体は、昭和58年3月に三菱重工でライセンス製造されたB”タイプ。
航空自衛隊館山飛行隊所属を最後に平成7年の7月に退役しました。
現代の海上自衛隊の主役は、SH-60J 哨戒ヘリコプターが採用されています。
(SH-60J”は、三菱重工業のライセンス生産で既に100機以上が生産。)
ちどり お疲れ様でしたね。
ちどり” 主要スペック
胴体全長:17.4m 胴体全幅:4.9m 全高:5.2m
自重:6,010㎏ 最大離陸重量:9,635㎏ 乗員:4名+2名
最大速度は、261km/hに達して実用上昇限度 3,444mまで飛翔します。
航続距離は983km(参考までに UH-60Jは航続距離が約1295km)
国内で搭載されるエンジンは、石川島播磨重工業 T58-IHI-10M2
IGE(ホバリング限界)空中停止 高度2,500m と、なっています。
※写真は、救難用装備の救助ホイスト(吊り上げワイヤー)を搭載。
セーフティーピンが付いていますね。
来たれアビエーター
ご覧になりたい方は…
石川県小松市の小松空港傍にあります『航空プラザ』にお越しください。
ここは夢の格納庫。
貴女と空の出会いがあります。
そして航空自衛隊小松基地所属の航空救難隊ヘリコプター
捜索救難機UH-60J”が活躍するアニメーション『よみがえる空』
主題歌は… 明日をとめないで
音楽動画をありがとうございます。
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