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雨宮慶太さんの異質なクリエイティブを体現せしめた作品が『GARO』です。


ハイパーミッドナイトアクションホラードラマ!?という超長いタイトルなんて

魔戒騎士が彩る鮮烈な世界観に度肝を抜かれっぱなし!。


とはいえ・・・制作サイドには表現したりないのでしょうな、テレビ枠だから。


初期~設定案の『黄金仮面ハヤブサ』なんてアイデアよりも、犬顔のいや

の黄金鎧イメージが圧倒的に視覚に炸裂!!。


第1話から・・・陰我に憑依されて(滅)ホラーの血を浴び余命百日・・・気分



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真夜中の時間枠が有効に生かされて、鉄甲機ミカヅキ以来の雨宮作品に

完全に魅了されました。


東の番犬所の性悪な神官といい、日常に隠喩される魔戒文字などのダークな混沌世界は、異質なデザイン和テイストで脳細胞に爆臨する。


主人公『冴島鋼牙』(さえじま こうが)は最高位の魔戒騎士。 


小西遼生、肘井美佳さんのキャスティングは見事な確信犯、ストイックな鋼牙の存在感には鎧なんていらない・・・と思えるほど。


イキナリ日本の特撮はど~しちゃったの!と雄叫びあげたくなりますから。



明治に来日した、英国人のゴードンスミス氏の衝撃が肌で解かる。






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御月カオル・・が鋼牙の危機に際し、描いてくれたソウルアート『翼人』。


これにより召喚した牙狼の鎧は黄金翼もつ形態に昇華するのでした。


絵・・・この作品で、アーティストの雨宮慶太さんは勿論、若き芸術家の

役で演じるカオル役の肘井美佳さんも、描く(生命を生み出す)チカラを

真摯な『筆』により想いを・・・心象の律動までも伝えるイメージ。



魔戒法師の魔導アイテムも『筆』で術を駆使し戦う斬新な演出は・・・・

絵を描き表現(再生)する人ならではと共感いたします。


もっとも・・・筆で術をかける達人は、チャイニーズゴーストストーリーズの

イン道士が、掌に道術の呪文を書いて放つ!演出にもあります。




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GARO”は、強力な殺陣を中心とした格闘シーンが秀逸な作品です。


涼邑 零の絶狼(ゼロ)も魔戒騎士の白銀鎧。双剣を自在に使い鋼牙を

粉砕しかねない実力者。


飄々とした態度で惑乱しながら、愛する家族の仇と狙う黄金騎士GARO

とも誤解がとけ、真の敵を倒すべく共闘していくのでした。



馴れ合わぬ生き方が・・・・イイ。




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VFXの多用、新シリーズMAKAISENKI”ではスーツよりCGが増えて微妙。

・・・あまり有名にならないでくれたほうが・・・と私は望む。


ザルバなど魔導具の見事な造型と質感。


やはり魔戒の空間は日常とも均衡している結界・・・・日本が生んだ最高傑作でしょう。


この国が発展と称して・・・軽薄に棄ててきた価値観の奔流じゃないか。


設定資料どころか、あの世界に棲みたくなる衝動が溢れてくるから・・・。


真紅の鬣をなびかせ、轟天の蹄音が響く深夜・・・


跳梁跋扈するホラーを両断していく魔戒騎士の剣。


『遥かな昔、邪悪なホラーに・・・たった一匹で勇敢に立ち向かい


それを倒した黄金の狼がいたという・・・』 言い伝え。




GARO牙狼とは、まさしく日本人が失った孤高の精神。




惰眠を貪り、平等という退廃に没した・・・無軌道な自由意識。


親殺し仔殺し・・・無恥と穢れと貶めあい・・・忘我の邪薬で生き地獄。


ホラーは俗悪な魂の化身・・・。