大命降下、平沼赳夫内閣総理大臣。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「西村眞悟の時事通信」 より。




大命降下。
 本日、この言葉を強く思い起こしたので書いておきたい。
 大命降下とは、天皇が、ある者に、内閣総理大臣となるべきこと、そして、他の国務大臣になるべき者を奏薦すること、を内命することである。
 これは、戦前に行われた。議会などの意向が錯綜し容易に次期首相が決まらないときなどにおいて、総理大臣たるべき者の的を元老が絞り、天皇に内奏してその内命を得るという手順で、その者に総理大臣たるべき大命が降下されたのである。

 本日、東京で、「生きているのになぜ助けられない!すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大行進」が、午後二時から、
東京の芝公園を出発し、愛宕通り、新橋から数寄屋橋、そして東京駅八重洲口から常磐公園までの約四キロの間で行われた。
 
 行進の出発地点である芝公園に向かう途中、同じくそこに向かう人に声をかけられ、次の会話になった。
「次の、首相は誰ですか」
「それを考えて、顔を思い起こすだけで、気が滅入って嫌になりますねー」
「昨日、○○さんの話を聞くと、次の総理には△△さんか□□さんが良いと言っていましたが」
「松下政経塾出身者は、何時も同じことを言いますなー」
 ・・・○○らは、結局、泳ぐのが上手いだけで、戦後の体制を越えられないんだ、と思っていると公園入り口についた。
 そして、芝公園に入り暫く佇んで考えていた、一体、あの民主党内で、次に総理が決まっていって良いのだろうか、と。
 
 民主党で、あの菅内閣不信任案に賛成すると息巻いていた「親分」に群がっていた連中も、菅の詐術と未熟児の鳩山の演説で一挙に不信任反対に転び、「親分」は議場からさっさと逃げる。そして、一日経てば、陰に隠れて不満の煙だけは各所で挙げている。そこには、被災地の復興さらに国家の再興という問題意識はかけらもない。次の選挙で消滅するネズミの群れが右往左往しているだけではないか。
 一体、あの難民収容キャンプの中で、我が国の首相が決まっていって良いのだろうか・・・、と芝公園で思っていた。

 その時に、大命降下という言葉が浮かんだのである。
 天皇は、一世紀に一度か二度訪れる我が国家の危機において、最高の危機管理機構として登場されてきた。
 そして、三月十六日、今上陛下は直接国民に語りかけられ、全国民が一致してこの災害から復興に向けて努力しようと呼びかけられた。
 この時、天皇は「権威にもとずく統治者」としてのお立場に立たれて全国民に語られていたのである。
 そうであれば、この同じお立場から、この混乱低迷する国政に対して、祖国のために、誰が総理大臣であるべきであるか、
天皇が大命を降下されることも危機管理の内に入る。
考えてみられよ。
 この度のように、薄汚いペテン師と未熟児と土建屋などが国民に隠れてヒソヒソ話で総理の首が切られたり引っ付いたりするよりも、大命降下が如何に公であるか。前者は、私利の世界であるが、後者は公の統治の世界である。
 
 とはいえ、今は、戦前のように天皇の大命降下を待つことはできないとするならば、国民一人一人が国を思う無私の境地に近づき、天皇が語られるのを待つのではなく、無私そのものの大御心が発せられるのを待つのではなく、今、大命が降下されるとすれば、果たして誰かと思い決するべきではないか。
 今、大御心によって大命が降下されるとすれば、それは誰か!
 この痛切な自らへの問いかけを繰り返しながら、
 芝公園から常盤橋公園までの四キロを行進した。
 
 行進の先頭には平沼赳夫拉致議連会長、そして横田めぐみさんのご両親である横田滋さんと早紀江さんが立たれた。私はその二列後に歩いた。参加者は数百名で、行進の長さは一キロに及んだ。
 平沼会長は、胸にプラカードを吊されて銀座まで歩かれた後、次の予定に向かわれた。行進の全行程の四分の三を歩かれたわけだ。自民党の拉致担当を努める竹本直一議員が平沼会長と並んで歩いたが、芝公園からの国会議員はこの二人だけで、平沼会長傘下の拉致議連所属国会議員の参加者はなかった。一体、このざまは何だ。

 私は、行進出発前の芝公園と終点の常盤公園で演説させていただいたが、その内容を次に書いておく。
 出発前
「皆さんと行進するために大阪から来た。
 三月から現在まで、東北の被災地には、自衛隊十万人が展開して国民を助けている。まことに尊い出動である。
 しかし、自衛隊の本来の誇りある任務からすれば、自衛隊が十万人出動すべきは、北朝鮮に拉致された日本国民の救出のためでなければならないのだ。
 このことを全く分からない内閣は、我々の手で打倒すべきである」
 終点で
「皆さん、我々は、拉致被害者の救出を何時も政府に要請してきた。しかし、政府の拉致被害者救出への関心は高まらない。
 菅内閣に至っては、見て見ぬふりをしてきた。
 しかし、我々は、政府に要請する立場に留まってはならない。
 我々は、もう政府に要請する立場を捨てよう。
 我々は、拉致被害者を救出する内閣をつくるべきだ。
 我々は、拉致議連会長、平沼赳夫会長を総理大臣とする内閣を造ろうではないか







草莽崛起  頑張ろう日本!