情けないアリバイ工作取材。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







【40×40】宮嶋茂樹



不肖・宮嶋、東北の民が、いや日本人がこの戦後迎えた最悪の苦難をいかに克服してゆくか、それを見届けるため、この地に滞在することすでに40日を超えた。その間、有名、無名の多くの人が被災地に来て去っていくのをみた。自衛隊、警察、消防はもちろん、多くは老若男女を問わず、何の見返りも求めず、居ても立ってもおられず少しでもこの地で東北の民をお助けしたい、復興の少しでもお役に立ちたいと、手弁当でやってきたのである。

 あのジャニーズの中居某なんか、休みの日に、こっそりやってきて避難所のお手伝いしとったというではないか。TVのクルーも連れてなかったからこの不肖・宮嶋も気づかんかったくらいや。やるやないか、見直したで。

 石原軍団の炊き出しのノウハウもスゴい。約1万5千食の物量は自衛隊顔負けや。さらにおでんもカレーも焼きそばもレトルトやない、手作りである。あの忙しいハズの渡哲也が焼きそばを焼き、舘ひろしがお盆運んどるのである。それも丸々、1週間はなかなかできるこっちゃない。

 それに比べ、有名ジャーナリストやキャスターと称する方々は、TVクルーをぞろぞろ引き連れてやってきて、被災地や避難所の何カ所かをサラっと流して、サッと東京へ帰っていって…この千年に1度あるかないかの大惨事を日帰りや1泊2日ぐらいで取材できるほど優秀なジャーナリストでいらっしゃるんやろうけど、カメラの前でポーズつけるんは政治家だけで十分や。そういうのを業界用語で「アリバイ工作取材」という。または一般に「売名行為」という。そんなに急いで現場見たいんやったら、福島第1原発入ってみたらどないや。

 わが首相も情けないで。何やあのシミひとつついてない作業服か防災服か知らんけど、あんなもん似合うんは北の将軍サマぐらいじゃ。あれも予算ついたんやろ。よう「仕分け」に引っかからんかったもんやで。(カメラマン)