日本語から外国語に翻訳する際に固有名詞の読み方が厄介なケースがあります。
日本語原稿には往々にして漢字表記になっておりますので、
読み方を間違えると後々問題になることもございます。
以前、翻訳完了後に外国語ナレーションを収録するセット案件を受注したことがあり、
皇居の橋の名前を間違ってしまい、そのまま収録してしまったので
後で再収録するという流れになりました。
日本語の固有名詞に関しては、先ずネットで検索をし、いくつかのサイトで調べた上で
確認のために行政や観光協会等の関連団体に問い合わせる様にしてるのですが、
その橋の読み方に関してはある国立大学のインターネット図書館の公式サイトに
文献として残っている記録の中に読み方が記載されていた為、
それを引用したのですが、結果は間違っていたことが後々判明致しました。
なかなか読み方が難しい歴史が深い橋の名称でしたので、
千代田区役所や観光協会等に問い合わせても明確な回答が得られず、
他のいくつかの団体に問い合わせた結果、宮内庁に問い合わせてみては?と勧められたので
宮内庁に聞いてみたところ、都内の某国立博物館に調べてもらうのはどうだろう?との
返答でしたので、博物館の学芸員の方に調べて頂き、やっと100%正確な読み方が判明した次第です。
たった一つの橋の読み方を知るためにあれほど時間と労力を費やしたことは初めてでしたが、
まさか人生の中で宮内庁に電話をすることがあるとは!と驚いた記憶があります。
上記の案件はナレーションが含まれていた為、シビア度が上がりましたが、
普段の観光系の翻訳案件では往々にして行政機関に問い合わせれば必ず調べて頂けます。
アルファベットを使う外国語では起こり得ない日本語の漢字文化がもたらす
独特な業務が発生する可能性があり、そこに面白味を感じました。
今後も固有名詞に細心の注意を払い業務に邁進する所存です。
株式会社ゼファートランスレーション
代表取締役 田岡 悠一
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