まず最初に書いておきますが、全くもって本来的な方法ではありません。
途中での利益も良く分かりませんし、決算数値も最後まで読めない可能性もあります。
【本来の会計は「発生主義」、ですが、、】
企業会計の基本は、発生主義となっています。
つまり、収益にせよ費用にせよ、発生した段階で計上しなければならないのです。
お金の動きには関係なくです。
売上に絞って話を進めると、
得意先にモノを売った段階で売上計上し、
「売掛金 XXX/売上 XXX」 の仕訳をきる。(発生時点)
そして、その金額が回収されたときには、
「現金預金 XXX/売掛金 XXX」の仕訳をきる。
ということになります。
ところが、経理処理に慣れていない場合や、得意先が多い上に売掛金からいろいろ引かれて入金されるような場合は、きちんと売掛金管理ができず「ぐちゃぐちゃ」になってしまう可能性があります。
これを救うために「やむを得ず」導入するのが「期中現金主義」というやつです。
【期中現金主義、期末洗い替えとは】
※「期中現金主義、期末発生主義」とも言うようです。
簡単に書くと、「現金の出入りで収益・費用を計上する」ことです。
つまり、また売上に絞ると、売上の現金が入金されてきた段階で、
「現金預金 XXX/売上 XXX」の仕訳をきり、売上計上する方法です。
そして、期末になったら、その時点での売掛金の金額を計算して、
「売上高 XXX/売掛金 XXX(期「首」時点の売掛金残高)」
「売掛金 XXX/売上 XXX(期「末」時点の売掛金残高)」
の仕訳をきることで、売上高の帳尻を合わせます。
【説明は分かるけど、本当にそれで合うの?という問いに答えます】
実際に計算してみましょう。
簡単にするため、ある月の売上高(売掛金)は、翌月中には全て回収されるものとします。
=========================
期首(4/1)売掛金残高 100万円(全て前期末3月の売上、4月に入金)
期中の売上 4月 200万円(5月に入金)
3月 300万円(翌期の4月に入金 = 期末売掛金残高)
※面倒なので5月から2月は売上がないことにしました、、、、
=========================
売上の計上額に注意してみてみてください。
[発生主義の場合]
4月 売掛金 / 売上 200万円(4月売上)
現金預金/ 売掛金 100万円(3月売上分)
5月 現金預金/ 売掛金 200万円(4月売上分)
3月 売掛金 / 売上 300万円(3月売上)
合計売上高は200万円+300万円=500万円です。
これは本来の発生主義そのままですから何の文句もなく売上500万円でOKです。
期末の売掛金は、3月に計上された300万円ですね。
[期中現金主義、期末洗い替えの場合]
4月 現金預金/ 売上 100万円(3月売上分)
5月 現金預金/ 売上 200万円(4月売上分)
期末 売上 / 売掛金 100万円(前期末残高)
売掛金 / 売上 300万円(当期末残高)
合計売上高は100万円+200万円-100万円+300万円=500万円です。
期中の売上計上額だけでは計300万円しかありませんが、期末の洗い替えで発生主義の売上高とぴったり合うわけです。
ちなみに、期末の売掛金残高も300万円と、発生主義と同じですね。
簿記をされている方であれば、T字勘定などでそれぞれ動きを見ていただいてもよいかもしれません。
【でもそれぞれの月や決算で考えると】
上の例を見ていただけると明らかですが、月々にあがっている売上は発生主義と現金主義では全く違います。
ぐちゃぐちゃです。現金主義で計上されている売上高で経営判断をしても、よく分かって「なんとなく雰囲気は分かる」という程度でしかないと思います。
しかも、決算を行う前の売上高は現金主義では300万円。最終的には500万円になることになりますので、利益予測もままなりません。期首と期末の売掛金残高が大きく違う場合は、決算になって利益が大きく変わる可能性を秘めています。
状況により仕方ない場合もあるとは思いますが、きちんと数値を見たいのであれば、できるだけ期中現金主義は行わず、発生主義で行うようにしましょう。
<あとがき>
仕事も通常モードなのでしょうか。あまり実感はないですが、事務所は若干のんびりムードになった気も。
といいつつまだなんだかんだ忙しい日々。
落ち着いて対応していきますよ。これからも。
途中での利益も良く分かりませんし、決算数値も最後まで読めない可能性もあります。
【本来の会計は「発生主義」、ですが、、】
企業会計の基本は、発生主義となっています。
つまり、収益にせよ費用にせよ、発生した段階で計上しなければならないのです。
お金の動きには関係なくです。
売上に絞って話を進めると、
得意先にモノを売った段階で売上計上し、
「売掛金 XXX/売上 XXX」 の仕訳をきる。(発生時点)
そして、その金額が回収されたときには、
「現金預金 XXX/売掛金 XXX」の仕訳をきる。
ということになります。
ところが、経理処理に慣れていない場合や、得意先が多い上に売掛金からいろいろ引かれて入金されるような場合は、きちんと売掛金管理ができず「ぐちゃぐちゃ」になってしまう可能性があります。
これを救うために「やむを得ず」導入するのが「期中現金主義」というやつです。
【期中現金主義、期末洗い替えとは】
※「期中現金主義、期末発生主義」とも言うようです。
簡単に書くと、「現金の出入りで収益・費用を計上する」ことです。
つまり、また売上に絞ると、売上の現金が入金されてきた段階で、
「現金預金 XXX/売上 XXX」の仕訳をきり、売上計上する方法です。
そして、期末になったら、その時点での売掛金の金額を計算して、
「売上高 XXX/売掛金 XXX(期「首」時点の売掛金残高)」
「売掛金 XXX/売上 XXX(期「末」時点の売掛金残高)」
の仕訳をきることで、売上高の帳尻を合わせます。
【説明は分かるけど、本当にそれで合うの?という問いに答えます】
実際に計算してみましょう。
簡単にするため、ある月の売上高(売掛金)は、翌月中には全て回収されるものとします。
=========================
期首(4/1)売掛金残高 100万円(全て前期末3月の売上、4月に入金)
期中の売上 4月 200万円(5月に入金)
3月 300万円(翌期の4月に入金 = 期末売掛金残高)
※面倒なので5月から2月は売上がないことにしました、、、、
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売上の計上額に注意してみてみてください。
[発生主義の場合]
4月 売掛金 / 売上 200万円(4月売上)
現金預金/ 売掛金 100万円(3月売上分)
5月 現金預金/ 売掛金 200万円(4月売上分)
3月 売掛金 / 売上 300万円(3月売上)
合計売上高は200万円+300万円=500万円です。
これは本来の発生主義そのままですから何の文句もなく売上500万円でOKです。
期末の売掛金は、3月に計上された300万円ですね。
[期中現金主義、期末洗い替えの場合]
4月 現金預金/ 売上 100万円(3月売上分)
5月 現金預金/ 売上 200万円(4月売上分)
期末 売上 / 売掛金 100万円(前期末残高)
売掛金 / 売上 300万円(当期末残高)
合計売上高は100万円+200万円-100万円+300万円=500万円です。
期中の売上計上額だけでは計300万円しかありませんが、期末の洗い替えで発生主義の売上高とぴったり合うわけです。
ちなみに、期末の売掛金残高も300万円と、発生主義と同じですね。
簿記をされている方であれば、T字勘定などでそれぞれ動きを見ていただいてもよいかもしれません。
【でもそれぞれの月や決算で考えると】
上の例を見ていただけると明らかですが、月々にあがっている売上は発生主義と現金主義では全く違います。
ぐちゃぐちゃです。現金主義で計上されている売上高で経営判断をしても、よく分かって「なんとなく雰囲気は分かる」という程度でしかないと思います。
しかも、決算を行う前の売上高は現金主義では300万円。最終的には500万円になることになりますので、利益予測もままなりません。期首と期末の売掛金残高が大きく違う場合は、決算になって利益が大きく変わる可能性を秘めています。
状況により仕方ない場合もあるとは思いますが、きちんと数値を見たいのであれば、できるだけ期中現金主義は行わず、発生主義で行うようにしましょう。
<あとがき>
仕事も通常モードなのでしょうか。あまり実感はないですが、事務所は若干のんびりムードになった気も。
といいつつまだなんだかんだ忙しい日々。
落ち着いて対応していきますよ。これからも。