~読売新聞参照~
 
 
ポストAKBはどうなる? アイドル戦国時代の行方
 
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華やかに歌って踊る大島優子さん(右から手前3人目)らAKB48のメンバーたち。初めての東京ドーム公演
 
 
アイドル戦国時代、なのだそうだ。昨今の芸能界は。
 
 
もちろん、フロントを走っているのは、AKB48である。2009年に発売された14枚目のシングル「RIVER」から8月に発売された27枚目のシングル「ギンガムチェック」までがすべて週間ヒットチャートの1位を記録している"本体"に加え、SKE、NMBなどの"姉妹ユニット"もヒットを連発している。絶好調なのである。
 
とはいえ、AKBだけでは「戦国時代」とは言われないわけで、現在は女性アイドルグループ花盛りなのである。一昨年に始まった「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)」は今年、第三回が8月4、5日に行われたのだが、参加ユニット数はなんと111組。出演者は700人以上に上った。前にも書いたが、アイドルを名乗るタレントの数は日本の芸能史上、最大なのである。
 
なぜ「アイドル」なのか。なぜ「グループ」なのか。これについては、いろいろな人がいろいろなことを書いているが、今回はそこに触れるのが本意ではない。「ポストAKB」の座を狙うアイドルグループには、どんな面々がいてどんな特徴があるのか。ざっと鳥瞰してみよう、というのが狙いである。まあ、「アイドル初級講座」というところか。
 
AKBに続く一番手、と目されるのが、「ももクロ」こと、ももいろクローバーZ。2008年に活動を始めた5人組である。激しいダンスを中心にしたハイテンションなパフォーマンスが特徴で、今年はパリのジャパン・エキスポや西武ドームでのライブも話題を集めた。「乙女戦争」「労働讃歌」などのオリジナル曲も、レベルが高い、と評判である。
 
「ももクロ」のファンを通称「モノノフ」というが、これに対して「リンガー」と言われるファンを持つのが「アイドリング!!!」。フジテレビがバラエティー番組で結成したグループだから、あの「おニャン子クラブ」の後輩だ。2006年に活動を開始し、現在のメンバーは21人。様々な企画に体当たりで取り組むバラエティー的な面白さで知られている。TIFのホステス的な立場にもある。
 
結成16年目、アイドルグループの老舗、「モーニング娘。」を抱えるハロー・プロジェクトも活動は活発で、℃-ute、Berryz工房、スマイレージ、Buono!といったグループが安定した人気を保っている。老舗らしく歌や踊りが一定以上のレベルを保っているのが特徴で、Buono!とBerryzで活躍する「ももち」こと嗣永桃子は、「アイドリング!!!」の菊地亜美とともに、バラエティー番組の人気者だ。
 
ともにエイヴェックス・トラックスに所属するSUPER☆GiRLSと東京女子流はある意味対照的なグループで、「女子力←パラダイス」や「プリプリSUMMERキッス」などをリリースしているスパガが「みんなで育てるアイドル」なのに対し、「Limited Addition」や「ひまわりと星屑」など、ギターを強調した曲が印象的な女子流はアーティスト風な感じ。CD売上げはスパガがやや上だが、女子流には熱心なファンが多い。
 
海外進出を果たしたPerfumeはこれらのアイドルグループの中では、もはや別格的な存在。同系列のテクノサウンドを使い、新潟を本拠地とするローカルアイドルとして活躍しているのが、Negiccoの3人組だ。9人組のぱすぽ☆は、メジャーデビューシングルの「少女飛行」が週間チャート1位を記録して話題になった。8人組の風男塾は2006年に結成された「男装ユニット」。「北欧の風に乗ってやってきた、清楚でイノセンスな雰囲気の女の子ユニット」がキャッチフレーズの二人組、バニラビーンズ、吉本興業が手掛ける本格的アイドルグループがYGA、小、中学生12人のユニット、さくら学院……。
 
ざっと上澄みをすくっただけで、これぐらいのグループ名はすぐ上がる。フェアリーズ、9Nine、アリス十番、でんぱ組.incなど、まだまだ個性的なグループはたくさんある。はてさて5年後、どこがAKBの次を担っているのか。あるいは、まったく違うアイドルがその座についているのか。興味は尽きないのである。