日本語ペラペラ!あの大物女優の娘サチ・パーカーさん直撃


 思春期を迎えた少女と祖母の心温まる交流を描いた映画「西の魔女が死んだ」(長崎俊一監督)。今回日本映画デビューを果たした彼女ですといってもすばらしいレディで、米アカデミー賞女優、シャーリー・マクレーンさんの娘さんであります
サチ・パーカーを直撃。この映画は 100万部のロングセラーを続ける梨木香歩原作の同名小説の映画化。
サチは人間関係につまずいてやってきた少女・まい(高橋真悠・新人)を優しく見守り、時には諭すおばあちゃんを演じる。とても流ちょうな日本語のせりふで今日のテレビの徹子の部屋でもびっくりするくらい発音がきれいだった。
それもそのはずでサチさんは実は2歳から12歳までの10年間東京・代々木上原で育ったそう。
サラさん「私が住んでいたころは高いビルがなかった。今はだいぶ変わりましたね」と話すサチの本名は「サチコ」。マクレーンと、ドイツ出身の映画プロデューサー、スティーブ・パーカー氏(故人)との間に生まれ、大の親日家だった父親に名付けられた。
 日本語の語学力をいかしてカンタス航空で日本便の客室乗務員をしたことも。母親の影響もあって女優に転身し、米で舞台などに出演していたが、主役級を演じるのは初めてのこと。
 「マクレーンにオファーをしていたら『もっと適役がいる』と推薦されたのがサチ。全くノーマークだったが、いいキャスティングとなった」とプロデューサーの柘植靖司氏。マクレーンは日本に向かうサチに「役を家にまで持ち帰ってはだめよ。本当の自分が壊れてしまうから」とアドバイスして送り出した。
 「まいちゃんにはおばあちゃんという相談相手がいたように、経験を重ねてきたおじいちゃん、おばあちゃんは大切な存在。なのに、今(の日本)は老人ホームに行っちゃうのね」サチがつぶやいた。
 映画は、日々を生きることの素晴らしさと、自分と違う人間の存在を認めることの大切さを、豊かな自然を通じて語りかける。生を語ることは死を語ること。まいが「死んだら人間はどうなるの?」と疑問をぶつけるシーンもある。
来日中に東京・秋葉原で無差別殺人事件が起こり、ショックを受けた。
「ビデオとゲームが家族のコミュニケーションを奪い、若者に孤独感を生み出している。そんな状況で頭を切り落とすようなゲームをすれば、実際にそうしていいという感覚を養っていくのではないかしら。国も人間も、違いを乗り越えて相手に対する愛を持つことが大事なの」
 老け役を無難にこなす演技力と、気配り上手のフレンドリーな人柄。遅れてきた大女優の娘は日本での活躍も期待される。